2017/06/20

2017年6月20日(火曜)昨日19日、海外市場の動き

2017年6月20日(火曜)昨日19日、海外市場の動き

週明け月曜日の海外市場は、経済指標や重要なイベントも極めて少ない中、「ダドリーNY連銀総裁のタカ派発言」に相場は反応。米金利は上昇しドル全面高、それと、世界的に株高でダウは最高値を更新し上昇し、円売りが加速。

どちらかと言えば、米利上げに慎重派のダドリー氏の発言は、「経済の拡大は長期的に続くと確信、インフレ率は2%の目標値へ」と言い、金融引き締めを示唆した可能性に、米10年債利回りは前日2.151→2.188%へ、2年債も1.315→1.356%へ上昇。米株は強く、ダウ+144.71(-0.68%)、Nasdaq+1.42%、S&P500+0.83%へ上昇。原油価格(WTI=は44.14ドル(-0.60-1.34%)と弱い。

為替市場は、独10年債利回り0.281%、英国は1.03%と伸びは弱い反面、米債利回りの上昇が目立ち、金利差拡大にドルは全面高。 EURUSD-0.43%、GBPUSD-0.31%、AUDUSD-0.27%、NZDUSD-0.25%。USDJPYは株価の上昇もあり、終値ベースでは5月26日来の円安となる111.60まで上昇し、前日比+0.57%と弱さが目立っている。

USDJPYは、欧州市場に入ると110.90をボトムに110.90~111.20台のレンジが続いたが、ダドリーNY連銀総裁のタカ派発言に111.40へ上昇、前日の高値111.42を超えると円ロングのストップの買い戻しが入りはじめ、111.60まで上昇し高値圏で推移へ。円クロスではCADJPYの上昇が目立ち84.40台と+0.64%へ。111.50~60をボトムに上昇するのか、逆に天井で円高へ向かうのか、注目する水準で止まっているが、トレンドとしての円安の流れは変わらず。

GBPUSDは、英国の止まぬテロ攻撃とメイ首相の指導力の低下を危惧した声は消えず、弱い英住宅価格や19日からスタートするEUとの離脱交渉の行方を危惧しながらの展開となった。欧州市場1.2810台を高値にダドリーNY連銀総裁の発言を受けた米金利の上昇に売りが加速。フィキシングでは前日の安値1.2750を割り込み、1.2720台まで値を下げてようやく下げ止まる。1.2720台はBOE金融政策委員会でGBPUSDが急伸した後の安値に当たり、注意するポイントになっているが、材料の割には底堅さが目立っている。

AUDUSDは、ロウ豪中銀総裁は「成長率は最近の水準から今後数年にやや加速する見通し」と強気な発言と、賃金の低い伸び、高水準の家計債務、一部都市での住宅価格上昇が経済の足かせになる」の弱気と強弱混在に、一時0.7629まで上昇するも0.7600台まで低下へ。ムーディーズは豪州4大銀行の格付けを引き下げすると、0.7610台→0.7580台へ下落するも、押し目買いに0.7618まで値を戻す。米国市場に入り、ダドリーNY連銀総裁のタカ派発言に0.7590台まで値を下げ上値は切り下がるも、安値を更新できず予想外に底堅さが目立っている。

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ダドリーNY連銀総裁=今引き締めサイクルを停止すれば経済を危険にさらす。失業率が4.3%に低下し、インフレ率が1.5%程度で推移する現在の状況は極めて良好。賃金の伸びとインフレ率は上向きで、1~2年後に3%の賃金上昇を予想。

ダドリーNY連銀総裁=インフレはFRBが望む水準をやや下回っている。米経済は完全雇用の極めて近い。経済の信頼感の水準は非常高い。経済の拡大は長期的に続くと確信。

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