2016/12/20

2016年12月20日(火曜)昨日19日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2016年12月20日(火曜)昨日19日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

週明けの海外市場は、クリスマス休暇に向け取引量が減少する中で、ロシア駐トルコ大使が暗殺され、イレンFRB議長の米経済を楽観視する講演に、動きはやや複雑。

米金利は低下、米株は上昇するも上昇幅は縮小。為替市場は、ドル買いの継続とJPYの買い戻しが続き、ロシア・トルコ大使暗殺の報道に、一時リスク回避行動にJPY+EUR買いが強まる。

しかし、イエレンFRB議長の「米労働市場は過去約10年で最も力強く、賃金上昇が加速する兆候もある」と強気発言に、米金利も下げ止まり、ドル買いの流れは強まり、急速に円売りへと変化。未明のドイツ・ベルリンでのトラック事故(テロ?)報道も気になるが、今のところ大きな動きは見られず。

NYダウは19,880ドル台へ小幅上昇、高値は19,917.78。Nasdaq+S&Pも小幅上昇へ。米10年債利回りは前日2.59%→2.53%台へ、2年債も1.25%→1.22%まで低下。原油価格(WTI)は52ドル台後半で推移。

USDJPYは、円ショートのポジション調整は止まらず、クロスでも円全面高に、一時116.50台まで続落。イエレンFRB議長の楽観的な発言を受け、逆に117.40台まで値を戻すも、117.50円を超えられず、116.50~117.50のレンジに。

EURUSDは、独IFO景況感は強く、強気な独連銀月報(成長率は拡大+物価も上昇)にも、EUR買いの反応は鈍く売りの流れが続き、1.0410台をボトムにようやく下げ止まる。米国市場に入り、米金利の低下や強さの見られない米株に上昇へと変化。

ロシア・トルコ大使暗殺の報道=リスク回避のEUR買いにも1.0450台まで超えられず、イエレンFRB議長のタカ派発言に、1.0400を割り込み、ドイツ・ベルリンでのトラック事故(テロ?)に売りの流れが続いている。

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イエレンFRB議長(ボルティモア大学講演)=米労働市場は過去約10年で最も力強い状況になりつつある。賃金上昇が加速する兆候もあり、若年労働者の週当たりの所得はこの2年で力強く伸びた。学士以上の学位を持つ人の失業率は2.3%に低下し、2008年以来の低水準

イエレンFRB議長(ボルティモア大学講演)=給与水準の高い職を得て維持するためには、大学での学位取得が重要(大卒の年収が平均で高卒を70%上回った)。技術の発達で低技能職はオートメーション化に置き換わり、グローバル化で高い教育を必要としない職は海外へと流出。

ロシアの駐トルコ大使、首都アンカラの美術館で発砲され死亡。

バイトマン独連銀総裁=原油価格の上昇にインフレ率が上昇する可能性がある。インフレ率の上昇に実質金利は低下し、金融政策は自ずから緩和的になり、ECBの政策変更がなくても利下げに似た効果が得られる。

バイトマン独連銀総裁=資産購入プログラムの購入規模縮小はユーロ圏経済への信頼感を示す。デフレはこれ以上は現実的な問題ではない。資産購入プログラムには全く懐疑的。