2016/12/07

2016年12月7日(水曜)昨日6日、海外市場の動き(午前6時前後)

2016年12月7日(水曜)昨日6日、海外市場の動き(午前6時前後)

米株は小幅上昇へ、米10年債利回りは2.39%近くとやや低下、原油価格(WTI)は一時50.28ドルまで低下し下げ止まる。米国発の経済指標は強くドル買いをサポート。

為替市場は、強い米経済指標や、ECBのQE延長の可能性や、英国のEU離脱交渉へ向けた駆け引きに、利食い先行のパターンに入り下落し、EURUSD+GBPUSDの下げが目立った。また、AUDUSDはマイナス成長の可能性が高まり上値は重く、USDJPYは逆に蚊帳の外。

独製造業受注は前年比4.9%(予想0.3%)と2年ぶりの強い数字、ユーロ圏GDPは0.5%(予想0.4%)も予想を上回る。

米貿易赤字は-426億ドル(予想-418億ドル)と輸出が減少し赤字額が拡大、非農業部門労働生産性は前期比3.1%(予想3.2%)、単位労働コストは前期比0.7%(予想0.3%)と予想外に上昇へ。米製造業新規受注は前月比2.7%(予想2.6% 前回0.6%)と1年半ぶりの高水準。

GBPUSDは、英国のEU離脱通知の議会承認の必要性の審議で、政府が敗訴するとの観測が強まり、ハードブレグジットの可能性低下+費用負担でEUの単一市場のアクセス可能と期待も残り一時1.2770台まで上昇。しかし、政府側弁護士は上訴が認められなければ、離脱交渉の開始に向け法制化必要と発言+メルケル独首相はアクセスに否定的+強い米経済指標もあり、GBPUSDは1.2650台まで続落。

EURUSDは、強い経済指標に一時1.0770台へ上昇するも、1.080の大台は超えられず上値の重さを再確認。ECBはQEを6か月延期するとの観測も強くEURUSDは1.0700割れまで続落し、調整局面へ。

AUDUSDは、豪中銀は予想通り政策金利を1.5%に据え置き、大きな変化は見られなかったが、0.7430~0.7460台の動きに終始。資源価格も弱く、7日の豪第3四半期GDPの予想値が-0.1%~0.3%とマイナス成長の可能性もあり上値は重い。

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英国のEU離脱で、EU側の交渉責任者=英政府が約束通り来年3月末までに離脱を正式に通告した場合には、2018年10月までに離脱について英政府と最終合意することを目指す方針。

英国のEU離脱で、EU側の交渉責任者=リスボン条約50条を発動して離脱を正式に告知してから原則2年で交渉を終える必要があると規定されているということは、交渉に充てられる期間が1年半以下であることを意味する。

デイセルブルム・ユーロ圏財務相会議議長=EU離脱交渉について、英政府の態度を見ると、離脱が円滑かつ秩序立って行われるとは思えない。英国は義務を果たすことなくEUの恩恵を維持したいと考えているようだ。

デイセルブルム・ユーロ圏財務相会議議長=単一市場へのアクセスなど主要問題について英閣僚から相反する発言が出ており、英経済界や投資家の間では、英政府は交渉に向けた立場を明確にすべきとの声が上がっている。

英国の金融行動監督機構(FCA)=個人向け金融スプレッド・ベッティングの一種で「差金決済(CFDs)」と呼ばれる取引で顧客の82%が損失を被っているとして、規制強化へ。

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UAEエネルギー相=シェール石油の生産の再拡大は予想せず、原油価格の上昇は適度へ。市場市エアは重要だが、市場管理はより重要で、将来の石油プロジェクトへの投資が減ることは懸念すべき。

英最高裁の審議=英国のEU離脱通知の議会承認の必要性の審議で、政府が敗訴するとの観測が強まり、ハードブレグジットの可能性低下の発送に、GBPUJSDは一時1.2770台まで上昇。政府側弁護士は上訴が認められなければ、離脱交渉の開始に向け法制化必要→ その後はGBPUSDは大幅安へ。

イタリアのアルファノ内相=早ければ2月に総選挙が実施される可能性。

イタリア政局=予算案は議会が7日に可決する見通しで、レンツィ首相が辞表を提出へ。

グロース氏=減税や規制緩和、財政投入による景気刺激で、短期的に株式相場にプラスで債券にマイナス。長期的には、トランプ氏の反グローバル化の姿勢が貿易を抑制し企業利益に悪影響を与えるというマイナスの側面を、投資家は考慮を。

メルケル独首相=英国のEU離脱の交渉で「ヒト、モノ、金、サービスの移動の自由という4つの原則を尊重しなければならない。英国のつまみ食いは許すつもりはない。