2016/12/23

2016年12月23日(金曜)昨日22日、海外指標の動き(午前6時半ごろ)

2016年12月23日(金曜)昨日22日、海外指標の動き(午前6時半ごろ)

クリスマス休暇を週末に控えて取引は閑散。

今年最後の重要な米GDPは強かったが相場への影響は限定的。新規失業保険は悪化、住宅+コアPCE価格指数は弱く、米株は軟調に推移し、米金利は小幅ながら上昇を維持。原油価格(WTI)52ドル台後半で推移。

為替相場は、市場参加者が急減し動きは鈍い。一日を通じて、GBPUSDが約-0.5%、AUDUSDが約-0.3%下落、USDCADは約+0.6%とドル高傾向となるが、他の主要国通貨はほぼ横ばいで推移。

米GDPは前期比年率で3.5%と予想を上回り直後はドル買いが強まるも、米耐久財受注は米株は軟調に推移し、米個人所得や個人消費、景気先行指標も予想を下回り、逆にドル売りへと変化。

USDCADは、アジア市場の開始直後1.3410台をボトムに、欧州市場から軟調な原油価格に連動し上昇(カナダドル売り)が続く。原油価格の上昇に反して、CPIが前月比-0.4%と予想外に弱く、一時1.3520台まで上昇し、1.3480近辺で推移。

USDJPYは、117.50円を中心に、117.30~90のレンジで推移。強い米GDPを受け直後は一時117.90直前へと上昇するも、米株は軟調に推移し、逆にオプションカットでは117.30割れまで推移。結局は円はクロスでは小幅上昇し、USDJPYは117.50台に戻り安定推移。

EURUSDは、モンテ・パスキは増資計画が失敗するも公的資金の注入期待が広がり、クリスマス休暇前の実需の動きと思われ上昇を維持。EURGBPは上昇を続け、オプションカットで一時1.0500直前まで上昇。そして、再び1.0430台までと元の水準に逆戻りし、結局はオープン水準とあまり変わらず。

GBPUSDは下降を維持し1.2300を割り込み1.2280まで下落、結果としてEURGBPは一時0.8510台まで続伸。EURUSDが元の水準に逆戻りする中で、GBPUSDは1.2270台まで続落しようやく下げ止まる。

◎米第3四半期GDPは、前期比年率3.5%(予想3.3% 前回3.2%)、個人消費は、前期比年率3.0%(予想2.8% 前回2.8%)
◎米耐久財受注は、前月比-4.6%(予想-4.7% 前回4.6%)
◎米新規失業保険申請件数は、27.5万件(予想25.6万件 前回25.4万件)
◎米FHFA住宅価格指数=前月比0.4%(前回0.6%)
◎米個人所得は、前月比0.0%(予想0.3% 前回0.6%)、
◎個人消費支出は、前月比0.2%(予想0.3% 前回0.3%)、コアPCE価格指数=前月比0.0%(前回0.1%)、
◎米CB景気先行指標総合は、0.0%(予想0.2% 前回0.1%)
◎カナダ小売売上高は、前月比1.1%(予想0.3% 前回0.6→0.8%)
◎カナダ消費者物価指数は、前月比-0.4%(予想-0.2% 前回0.2%)


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英議会財務特別委員会=リーマンショック後の2008年からのBOEの政策で「意図しない結果」や、インフレを効果的に制御できたかどうかを点検する方針。→ メイ首相が10月の保守党大会で、低金利と量的緩和の「悪しき副作用」を強調し、変更が必要と発言していた。

ECB経済報告書=ユーロ圏のインフレ率は年末年始に、2013年以来となる1%を超え、また世界経済の中期見通しとして、危機発生前のペースは下回るものの、成長が続く。

ECB経済報告書=原材料価格の下落がコモディティー輸出国に与える悪影響、中国経済のリバランス、米政策の不確実性を背景に、世界経済の見通しは引き続き不透明。

モンテ・パスキ=増資計画が失敗し、公的支援の実施の可能性が強まる。

経済紙イル・ソーレ・24オレ=モンテ・パスキへの公的支援は、早ければ22日に踏み切り、2~3か月で完了へ。

アトランタ連銀GDPNow=米第4四半期GDP予測値は、個人消費支出や中古住宅販売を受け2.6→2.5%へ下方修正。PCEは2.3→2.5%へ上方修正。

米30年住宅ローン金利(フレディマック)=平均4.30%と2014年4月来の高水準へ。

関係筋=ECBはドイツ総選挙が終わる2017年9月まで、追加緩和に関して本格的な議論をしない方針。成長が著しく減速する、または欧州の選挙や米次期政権の政策シフトなどに起因するリスクが市場を圧迫する事態となれば、ECBは行動を起こすと強調。