2019/10/13

今週の主な材料(10月14~18日)

今週の主な材料(10月14~18日)

ご存じの通り、相場変動の主役は、米中通商協議とブレグジット、それに脇役として中東問題とトランプ大統領自身のウクライナ疑惑と大統領選再選を目指す動き。

その主役の一つは先週の米中通商協議は先週のハイレベル通商協議で「部分合意(米中両国がWin-Winで自国向けにアピールしたいだけにも思えるが)が達成され10月15日に予定されていた米国の対中制裁関税措置は回避され、「リスクオンで株高+円安」へと動いたのは周知の通り。

つまり当面は新たな展開がない限り相場の追加変動になりにくいが、トランプ大統領からこの件に関してのツィートや発言はリスク要因として残る。また、12月15日に予定の制裁措置は残り、次は包括的な合意締結を目指し、11月のAPEC首脳会議(11/16~17日 サンティアゴ)に向けて話を詰めるとのことで、この動きも今後のテーマとなることだろう。

もう一つの主役のブレグジットだが10月31日の英国のEU離脱期限が2週間弱へと迫り今週は「山場(クライマックス)」を迎える。

10月17~18日のEUサミット(首脳会談)。英国のEU離脱を延期する法案は、「EUとの離脱合意案が10月19日までに議会で承認されず、合意なき離脱も認められなかった場合、ジョンソン首相に対し3カ月の離脱延期をEUに求めることを義務付けるもの」で、10月17~18日までの英議会の動きとEUの動きは今週のメインイベントと言える。 

ジョンソン英首相が示した離脱協定案の代替案を、EUサミットでどのように判断するのか? 先週は合意に向け難関となっているアイルランド問題で、ジョンソン首相とアイルランドのバラッカー首相との会談で「合意に向けた筋道を見出した」とあり、EU側にも変化の兆しが見えEUのバルニエ主席交渉官も「妥協点を見出す可能性は十分ある」と変化したことで楽観的な見通しにGBP急騰していた。

市場はこの流れを先読みしGBP買いに動き連日GBPは急騰している。もちろん、離脱案で英国(含むアイルランド)とEUが合意し、10月31日に英国が秩序だったEU離脱が実現すればGBPは続伸する可能性が高い反面、逆に、失敗した場合のリスクは測り知れず。

対立が続くイランと米国はもとより、9月のサウジの石油関連施設へ攻撃は記憶に新しいことだが、先週も米軍のシリア撤退とトルコ軍のシリア領内のクルド人支配地域への軍事的進行。米国はイランに対抗するためサウジへ米軍2000人派兵、ミサイル防衛システムの配備へ。イランタンカーへのミサイル攻撃(?)などがあり、今後の新たなリスク要因に。

その他定や、経済指標から
10/14(月)
米国休日(コロンブスデー)、日本休日(体育の日)、カナダ休日(感謝祭)
中国貿易収支

10/15(火)
IMM世界経済見通し、米国の対中追加関税の発動予定日
豪中銀議事録
中国CPI・PPI
カーニーBOE総裁議会証券
英雇用統計
独ZEW景況感指数

10/16(水) 
NZ、英国、ユーロ圏、カナダのCPI
米小売売上高
カーニーBOE総裁発言
ベージュブック

10/17(木)
EUサミット(17~18日)
カーニーBOE総裁発言
デベル豪中銀副総裁発言
豪雇用時計
米鉱工業生産
ロウ豪中銀総裁発言

10/18(金)
EUサミット(17~18日)、
米国は対EU報復関税発動
IMF世銀年次総会(18~20日)
フィッチ英国債の格付け見直し、
英政府ブレグジットについて討議
日本CPI
中国GDP、鉱工業生産、小売売上高
米CB景気先行指標
カーニーBOE総裁発言

以上、詳しい予定は別表をご覧ください。

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