2019/10/31

2019年10月31日(木)20:15時ごろの動き

2019年10月31日(木)20:15時ごろの動き

アジア・欧州市場の序盤では、昨日のFOMC後の米債利回り低下の流れは止まらず。米10年債利回りは1.73%(前日1.77%)近くまで低下。株価は日経平均株価が連れ高となるも、上海総合は弱い中国PMIもあり軟化。

為替相場は、米中通商協議では中国当局者からトランプ氏と包括通商合意が結べるか疑問との「ネガティブ材料」が飛び出し、リスク回避にJPYは上昇。

USDJPYは欧州市場に入り、米債利回りの低下に連動し108.10台まで下落。米GDPは強く、12月の米追加観測が弱まる中で、中国発の経済指標は弱く、日銀はフォワードガイダンスを変更するも具体的な緩和策を示さず。円高がどんどん進むような材料は感じられないが!とにかく米債利回りの落ち着きどころを見極める必要がありそう。

GBPUSDはついに解散総選挙が12月に決まり、世論調査に市場の関心が高まる中で、与党保守党の支持率は高く労働党を大きく上回り、GBP買いの流れが続きほぼ続伸の流れ止まらず一時1.2960台へ上昇。

USDCADが、昨日はカナダ中銀が成長見通しを引き下げ、USDCADは一時1.3208まで急伸するも、これを高値に米GDPやFOMCの影響も極端に受けず。今日は大枠1.3150~80のレンジで鈍い動きで推移している。一方ではCADJPYの下げ幅は目立っている。こちらも、驚くほどのCAD弱気材料とは思えないが、予想外に安定した取引となっている。

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10:00    CNY 10月 総合PMI=52.0(予想 前回53.1)、製造業PMI=49.3(予想49.8 前回49.8)、サービス業PMI=52.8(予想53.7 前回53.7)→ 予想を下回り弱い

昼頃    JPY 日銀金融政策決定会合=政策金利-0.1%の据え置きを決定

16:00    GER 9月 小売売上高=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.5→-0.1%)、前年比3.4%(予想3.4% 前回3.2%)→ 前年比は前回を上回り予想通り

16:45    FRN 10月 消費者物価指数・速報値=前月比-0.1%(予想0.1% 前回-0.3%)、前年比0.7%(予想0.9% 前回0.9%)→ 予想を下回る

19:00    EUR 第3四半期GDP・速報値=前期比0.2%(予想0.1% 前回0.2%)、前年比1.1%(予想1.1% 前回1.2%)

19:00    EUR 10月 消費者物価指数=HICP前月比0.2%(予想0.1% 前回0.2%)、HICP前年比0.7%(予想0.7% 前回0.8%)、コア・除エネルギー前年比1.1%(予想1.0 前回1.2→1.0%)、コア・除く 食品・エネルギー・アルコール・たばこ前年比1.1%(予想1.0% 前回1.0%)

19:00    EUR 9月 失業率=予想7.4% 前回7.4%

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米中通商協議関連
◎中国当局者(ブルームバーグ)は、トランプ氏の衝動的な性格を不安視し暫定合意をトランプ氏が取り消す恐れがあると懸念。
◎中国はトランプ氏と長期的で包括的な通商合意を結べるのか疑問視

ブレグジット関連
◎サーベーション世論調査では、与党保守党が34%と、労働党が26%を上回り総選挙の可能性が高まる。
ユーガフ世論調査は、保守当36%、労働党21%。

日銀金融政策委員会
◎長短金利操作付き量的・質的緩和の枠組みによる政策運営方針の維持を賛成多数で決定。
◎これまでの①「当分の間、少なくとも2020年春ごろまで、現在の極めて低い長短金利の水準を維持する」を、→ ②「物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れに注意が必要な間、現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定」に変更。「現在の長短金利の水準を下回る」という文言を新たに追加することで、政策金利を引き下げる可能性があることを明記した。

黒田日銀総裁(必要あればマイナス金利の深堀は可能、追加緩和が具体的にどんな手段になるのか言明せず)
◎金融政策は据え置いたが、「緩和スタンスが後退したということはない」
◎政策金利の先行きの指針となるフォワードガイダンスを見直した理由について「緩和方向を意識した政策運営を行うという日銀のスタンスを明確にすることを目的にした。
◎「物価安定の目標」に向けたモメンタムが損なわれる恐れについて、引き続き注意が必要な情勢にあるとして、政策金利に関するフォワードガイダンスの修正を決定した。
◎「2020年春ごろ」を外した理由について「2020年春ごろまでくらいでは終わらない。相当長く現在の低い長短金利、さらにそれより低位の金利もあり得るため変えた」と説明。

香港経済
◎第3四半期GDP・速報値は、前期比-3.2%、前年比-2.9%と2008・9年らいの落ち込みでリセッション入り。


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