2019/10/17

2019年10月17日(木)昨日16日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年10月17日(木)昨日16日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

ここ数日はブレグジットを巡る動き次第。

17~18日のEUサミットを直前にしてブレグジット交渉ではネガティブ・ポジティブの材料が交錯。GBPUSDは値幅の大きい上下変動をしながらも、合意なきEU離脱の懸念は後退しEUサミットでソフトブレグジットの期待も残り1.28台を維持。

米中通商協議の合意文書で、トランプ大統領はAPEC会合までに署名する可能性は低いと発言。中国は500億ドル相当の農産物輸入は米国の関税撤廃が条件と困難を示すなど、さらなる期待感はやや後退。

NZのCPIは予想を上回り、英CIは予想を下回り、ユーロ圏CPIは予想通り、カナダCPIは予想外に弱く、米小売売上高は予想外のマイナスで7か月ぶりの低水準となり米経済の伸び悩みが目立つ。

ダウは下落からスタートし上下変動しながらも結局は小幅安で推移。米債利回りは小幅低下し、10年債は1.74%近くで推移。WTIは一時53.74ドルまで上昇するも結局は53ドル割れで推移。

USDJPYは、米株は小幅安、米債利回りも小幅低下で、ブレグジットをめぐりリスクオン・オフの影響を受けるも、米中通商協議も新たな進展は見られず。結局は円売り圧力も強まらず、かといって、現状では積極的に円を買う材料も見られず。ブレグジット交渉の進展次第ではさらなる円売りの可能性も意識。値動きでは弱い米小売売上高を受けて下落した108.56をボトムに108.50台を維持。上値も108.85が限度で前日NY市場の108.90を超えられず。

EURUSDは、18日の米国の対EU報復関税発動を前にして、トランプ大統領は「追加関税を課す用意はない」とある。ブレグジット交渉の動き次第ながら、合意なきEU離脱の可能性は弱まる。アジア・欧州市場の1.1020台をボトムに、GBPUSDの上昇もあり、弱い米小売売上高を受け上昇。米国市場では一時1.1085まで上昇して上げ止まる。

GBPUSDは、ブレグジットをめぐるネガティブ・ポジティブ発言に翻弄されながらも、合意なきEU離脱の懸念は弱まり、EUサミットで何らかの合意も期待でき、将来的なGBP高をヘッジする意味でも買いの流れは変わらず。欧州市場の1.2656をボトムに米国市場では1.2877まで上昇。相変わらず上下変動幅が大きく上昇傾向が続く。

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21:30    USD 9月 小売売上高=前月比-0.3%(予想03% 前回0.4→0.6%)、除く自動車前月比-0.1%(予想0.2% 前回0.0→0.2%)→ 予想外のマイナスへ

21:30    CAD 9月 消費者物価指数=前月比-0.4%(予想-0.2% 前回-0.1%)、前年比1.9%(予想2.1% 前回1.9%)、コア・common前年比1.9%(予想2.1% 前回1.9→1.8)、コア・median前年比(除く食品・エネルギー)2.2%(予想2.2% 前回1.9→2.1%)、コア・trim前年比2.1%(予想2.1% 前回2.0→2.1%)
21:30    CAD 8月 対カナダ証券投資額=予想前回-11.7億カナダドル

23:00    USD 8月 企業在庫=前月比0%(予想0.2% 前回0.4→0.3%)

5:00    USD 8月 対米証券投資: ネットTICフロー合計705億ドル(予想666億ドル 前回438→433億ドル、長期TICフロー(純額)₋411億ドル(予想231億ドル 前回843→83.8億ドル)

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ブレグジット関連
◎DUPは北アイルランドと英国本土の間で税関検査を行うという譲歩は非公式に受け入れたものの、北アイルランドを巡り特別な取り決めがなされる場合に同地方議会が拒否権を持つことを求めている(FT紙)
◎EUの外交当局者は、合意は遠のいているように見受けられるとして、早い時期の臨時サミットが必要になるだろう。
◎英保守党政権を閣外協力で支えてきた北アイルランドのプロテスタント強硬派、民主統一党(DUP)が合意案に抵抗
◎EU当局者も修正された合意案について、税制や補助金、環境基準などの分野でEUの統制が利かなくなる事態を懸念

◎英国のバークレイEU離脱担当相は、英国とEUの将来の長期的な関係性についての大枠を定めた「政治宣言」の草案を提出
◎英とEUはブレグジット交渉で暫定合意に近づく。
◎ジョンソン英首相は英議会の承認を得る必要がある。
◎トゥスクEU大統領は合意の基本的な土台は準備が整った。理論上は明日、合意を承認することができる。疑念としては英議会ではジョンソン首相が譲歩し過ぎたとの懸念が出ており、議会の承認を得ることができるか。
◎マクロン仏大統領(メルケル独首相との共同記者会見)で、合意は最終決定されつつあり、17日のEU首脳会議で承認されることを望む。
◎メルケル独首相(マクロン仏大統領との共同記者会見)で、合意が得られる可能性は若干高まっている。
◎EU首脳会議で合意が得られなかった場合、EUは英国が離脱期限を再度延期する必要がある
◎必要に応じて月内に緊急首脳会議を開く可能性がある。
◎ドイツ(関係者)は、ハードブレグジットによる市場混乱を防ぐため、空売り規制などの緊急措置を講じる可能性も。

トランプ大統領
◎米中通商協議の部分合意の署名はAPEC首脳会議で会談する前に実施できる可能性は低い。
◎中国は米農産品の購入を開始した。

トランプ大統領
◎欧州からの輸入品に追加関税を課せば、欧米の貿易摩擦を即時に解決できるが、現時点で追加関税を課す用意はない。

UBS
◎25年後には、ドル・ユーロ・元が3大通貨となっているだろう◎外貨準備に占めるドルの比率は過去25年間、60─65%の間で揺れている。今後、ドルの比率が50%、ユーロの比率が20─25%、元の比率が5─10%となり、元が第3の準備通貨となると予想できない理由はない。

米地区連銀経済報告(ベージュブック)
◎米経済は9月から10月上旬にかけて「わずかから緩やかに」拡大」
◎多くの企業から先行きについて低調な見方が示された。
◎多くの企業は景気拡大が継続するとの見方を示したが、向こう6─12カ月の成長見通しは引き下げた。
◎一部地区で通商を巡る緊張の高まりと世界的な成長減速が経済活動の重しになっている
◎物価上昇のペースは緩やかにとどまった

レーンECB専務理事
◎ユーロ圏は予想以上に長期の減速に直面

バイトマン独連銀総裁
◎ドイツは追加の財政支出は可能
◎欧州の貿易問題は対中摩擦に比べ、悪影響が極めて大きくなる恐れがある
◎米中対立について、発動あるいは発表された措置は、中期的に両国のGDPを0.5%以上押し下げる可能性があり、世界の貿易は1.5%減少するだろう
◎貿易問題に金融政策に巻き込まれるか心配

中国人民銀
◎予想外の1年物資金供給3兆円超
→ 18日のGDPが弱いのではとの予想も。

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