2019/10/10

2019年10月10日(木)17:30時ごろの動き

2019年10月10日(木)17:30時ごろの動き

今日・明日の米中ハイレベル通商協議待ちで市場の期待は限定合意に傾く! アジア市場は日米通商協議を材料として相場が上下に変動しながらも暫定合意期待にリスク選好の動きで円は弱い。

合意がなければ15日に中国からの輸入品の一部への関税率を引き上げるリスクは消えず。米国は18日にEUに報復関税の発動を予定し、ブレグジットは17~18日のEUサミットでどうなる不透明。そうならないことを願うだけだが、市場の動きはやや楽観的に。

為替相場はドル売りの流れが目立ち、主要通貨でドルは全面安。日経平均株価は下落からスタートするも結局は+95.60(+0.45%)の上昇へ。上海総合は強含みで推移、欧州株は開始直後から下落するも持ち直し、米10年債は1.57%台で、2年債も1.45%台と小幅に低下。

早朝に米中次官級協議で進展なしとの報道や、中国代表団が予定より早くワシントンを出発する計画との報道が流れ、一時株安=リスク回避の円高へと動くも、中国が部分的な合意を依然として受け入れる用意があるとの報道、中国は米農産物の年間購入拡大を提案との報道、ファーウェイに対して、機密性の低い製品を供給することを一部の米企業に認めるなどあり反転。日本株+中国株高=円安と動き、AUD+NZDも強く、EURも予想外に弱い独貿易収支にも関わらず上昇へ。

USDJPYは、中国代表団が予定より早くワシントンを出発する計画との報道が流れ、一時株安=リスク回避の円高に一時107.03まで急落するも、ハイレベル協議への楽観的材料が多数見られ、日本株+中国株高=円安と動と動き107.30→107.77までと107.50のポイントを上抜け一時急伸し円は全面安。ただ、その後は協議の結果待ちの動きにやや反落し107.40近辺で推移している。

米中通商協議絡みの報道で楽観的な見通しが勝り、NZDUSDは0.6290→0.6310台へ、欧州市場に入り0.6320台まで上昇し高値圏で推移。AUDUSDが0.6710台→0.6750台へ一時上昇後は伸び悩むも高値圏での推移が続いている。。

EURUSDは米中通商協議の余波場限定的で、早朝の1.0970台をボトムに、大枠1.0980~95のレンジで動いていたが、欧州市場の序盤では独貿易収支は予想外に伸びず、景気後退の懸念が広まるも、1.0990→1.1020台へと1.100の大台をクリアして上昇中。

GBPUSDは、ドル安の中で新たなブレグジット関連の材料が乏し中で、英鉱工業生産は弱く、製造業生産高も弱く、月次GDPも弱く、強さは見られず。アジア市場の早朝の1.2200をボトムに欧州市場に入り一時1.2240台まで上昇するが他の主要国通貨に比べてドル売りは鈍い。

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9:00    AUD 10月 消費者インフレ期待=3.6%(予想 前回3.1%)→ 前回を上回る

15:00    GER 8月 経常収支=169億ユーロ(予想179億ユーロ 前回221億ユーロ)、貿易収支=162億ユーロ(予想186億ユーロ 前回214→216億ユーロ)→ 予想と前回を下回る

17:30    GBP 8月 商品貿易収支=-98.06億ポンド(予想-100億ポンド 前回-91.40→-96.25億ポンド)、対EU以外貿易収支=-22.06億ポンド(予想-28.0億ポンド 前回-19.32→-25.4億ポンド)、総合貿易収支=-15.46億ポンド(予想-10.5億ポンド 前回-2.19→-16.81億ポンド)

17:30    GBP 8月 鉱工業生産=前月比-0.6%(予想0.09% 前回0.1%)、前年比-1.8%(予想-0.8% 前回-0.9→-1.1%)→ 弱さが目立つ

17:30    GBP 8月 製造業生産高=前月比-0.7%(予想0.2% 前回0.3→0.4%)、前年比-1.7%(予想-0.7% 前回-0.6→-0.9%)→ 弱さが目立つ

17:30    GBP 8月 月次GDP=前月比-0.1%(予想0.0% 前回0.3→0.4%)→ 弱さが目立つ

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世銀報告書
◎アジア太平洋地域の2019年の成長率は、米中貿易摩擦を巡る不透明感により、18年の6.3%→5.8%に鈍化するとの見通し。
◎中国6.6→6.1%

FT紙
◎中国が米農産物の年間購入拡大を提案する

ブルームバーグ
◎中国が部分的な合意を依然として受け入れる用意がある
◎米政府が通貨問題を巡る中国との部分合意の一環として、通貨協定を打ち出す方向で検討している。
◎部分合意によって、来週予定していた一部中国製品への関税引き上げを保留にする可能性がある。

トランプ政権(NYタイムズ)
◎ファーウェイに対して、機密性の低い製品を供給することを一部の米企業に認めるライセンスを近く発行する