2019/10/22

2019年10月22日(火)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年10月22日(火)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

相場の2大変動要因は健在。米中通商協議はより楽観的になり、ブレグジットは合意なきEU離脱のリスクは低下するも解消できず。

米中通商協議で、トランプ大統領は「フェーズ2は解決がより簡単で合意は楽観的」。クドローNEC委員長は「フェーズ1が成功すれば12月の関税措置を取りやめる可能性」を指摘。

一方、ブレグジットでは、予想されたことではあるがバーコウ英下院議長は、ジョンソン首相がEUと合意した新たなEU離脱協定案の承認に向けた採決を、議決された動議と実質的に同じであり、同日中に実施することを拒否。

為替相場は強弱混在ながら、CAD高が目立ち、AUD+NZDも健闘、逆にEURは伸び悩み、JPYは弱く、GBPは1.30台で伸び悩むも予想外に健闘。米株は上昇、米債利回りも上昇。

カナダ総選挙は、世論調査でスキャンダルを懸念されたトルドー首相の自由党が優勢ながら、過半数は難しい状況は変わらず連立が必要に。

USDJPYは、週末の黒田日銀総裁の「もし追加の金融緩和が必要なら、確実に短期・中期の金利を引き下げる」との発言に、31日の会合で追加緩和の期待度が高い。米中通商協議の楽観的な見通しに加え、不透明ながらブレグジットも最悪の合意なきEU離脱のリスク軽減に、市場のセンチメントはブルからベアへに変化し、特にクロスで円売りの動きが止まらず。共に確定事項ではないことが問題。アジア市場の108.29をボトムに欧州市場序盤では108.66まで上昇するも、17日の108.94、18日の108.72を超えられず。USDJPY単体では積極的に動き難いことは変わらず。

GBPUSDは、アジア市場の1.2874をボトムに欧州市場の序盤では、ジョンソン首相が新たなえEU離脱協定案の提出を意識し1.3010台まで上昇するも、米国市場に入りバーコウ英下院議長は、ジョンソン首相がEUと合意した新たなEU離脱協定案の承認に向けた採決を拒否。一時1.2950台まで値を下げ上昇力は弱まるも1.2960台で推移。先行き不透明感が強いが英株は上昇傾向を維持し、英債は利回りが上昇。

USDCADは、総選挙の結果は未定ながら、トルドー首相の自由党が優勢ながら過半数は維持できず連立政権となることは間違いなさそう。ただし、為替相場にどのような影響を与えているかは不明で、その他の要因でCAD買いが選好されているように思える。 アジア市場の1.3138を高値に、欧州市場では一時1.3098まで下げるも大枠は1.3100の大台に下げ止り買い戻しも1.3117が限度と、売り圧力は止まらず米国市場の終盤では1.3080台まで下落し安値圏で推移。

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トランプ大統領
◎中国との第2段階の合意に向けた課題は多くの点で第1段階より解決が簡単で、通商合意は成功裏に実現すると、合意の可能性について引き続き楽観的。

ライトハイザーUSTR代表
◎第1段階の合意について、チリAPEC首脳会議で署名を目標で変わらずだが、未解決の問題も残る。

ロス商務長官
◎第1段階の合意が来月決着する必要はない。

トランプ大統領(NYタイムズ)
◎イラク国境近くのシリア東部に約200人の米軍を残留させる新たな軍事計画を支持しつつある。

 エスパー米国防長官
◎米軍の一部をシリア北東部の油田近くにクルド人主体の武装勢力「シリア民主軍(SDF)」とともに残留させ、原油が過激派組織「イスラム国」(IS)の手に渡らないようにすることを検討している

バーコウ英下院議長
◎ジョンソン首相がEUと合意した新たなEU離脱協定案の承認に向けた採決を同日中に実施することを拒否。
◎きょうの動議は19日に出され、議決された動議と実質的に同じであり、現況も19日と実質的に同じだ。
◎英政府が31日の期限まで議会承認を得る可能性は依然ある。

ジョンソン首相
◎政府が週内に離脱協定法案を提出する方針。

英国のバークレイEU離脱担当相
◎英国が条件などで合意しないまま今月末にEUを離脱する可能性はなお存在している

モスコビシ欧州委員
◎ブレグジット合意もしくは10月31日の期限延期を期待

独連銀月報
◎ドイツ経済が第3四半期にマイナス成長となった可能性があり、輸出の減速の影響が国内経済に波及する恐れがある。
◎輸出志向業種の低迷が続き、ドイツ経済の生産は2019年第3四半期に若干縮小した可能性があるが、全面的なリセッションは予想せず。

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