2019/10/29

2019年10月29日(火)昨日28日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年10月29日(火)昨日28日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米中通商協議は早期で大きな合意期待が高まり、ブレグジットではEUは1月31日までのフレクステンションの受け入れで合意し、市場は30日の米利下の可能性を90%超織り込み流れはリスク選好の3連発。ただし、英下院は、ジョンソン首相の12月12日の総選挙の動議を予想通り否決するも年内の解散総選挙を模索中。

米株は強くS&Pが過去最高値を更新し、米10年債利回りは一時1.85%台まで上昇。為替相場は、それぞれに反応した動きで、リスク選好にJPY+CHFは弱く、米中接近にAUDは強く、フレクステンションの合意にGBP+EURも強い。

報道の中では、米株から現金へと資金シフトの話や、VIXオプションで行使価格65ドル(現在13.11ドル)の来年4月限のコールオプションが大量に取引されるなど、リスク拡大を期待した取引も。

USDJPYは、円売りの流れを継続中。米中通商協議、ブレグジットと楽観的な見通しが市場を支配し、FOMCの利下げを織り込み、米株+米債利回りの上昇と、円売りの膳立てを継続中。ただし、継続的な米利下げ期待度はやや弱まる。

期待が裏切られれば円高への変化のリスクは残るも、市場は200日MA=109.05を試しながら緩やかに円安を継続中。アジア・欧州市場では108.60台をボトムに、大枠108.65~80の狭いレンジとなったが、米国市場に入り108.80を上回り米株高+米債利回りの上昇に109.04まで上昇し、高値圏で推移。

EURUSDは、底堅い展開となるも大きな変化は見られず。前日NY市場の安値1.1073のボトムを試すこともなく、アジア市場の1.1076をボトムに欧州市場ではGBP台の動きに1.1107まで上昇後は、欧米市場では1.1085~07のレンジで推移。

USDCADは、CAD買いの流れを継続中で7月中旬の1.3010台を試す動きを継続中。1.3050台からアジア市場では一時1.3078まで上昇するも、欧米市場に入ると再び1.3050まで下落。市場は1.30の大台と先の安値1.3010~20を意識しながら、下落傾向を維持。

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米中通商協議
◎トランプ氏は、予定より早くかなり大きな合意に署名する可能性がある。これは第1段階であると認識しているが、かなり大きなものになる」
◎合意には農産品のほか、銀行に関する部分が含まれるとし、「予定はかなり前倒しされていると言える」


ブレグジット
◎トゥスクEU大統領は「EU27カ国は、英国が求めたEU離脱の2020年1月31日までのフレクステンション(柔軟な延期)を受け入れることで合意。
◎英下院は、ジョンソン首相の12月12日の総選挙の動議を否決。下院での採決では650人の議員のうち299人が賛成、70人が反対に回ったが、動議の可決に必要な3分の2の支持は確保できなかった。最大野党・労働党の議員は多くが棄権した。
◎ジョンソン首相は新法案を提出へ。
◎ジョンソン首相は合意なきEU離脱は論外。

S&Pが過去最高値を更新。

イタリア中部ウンブリア州の知事選で右派政党「同盟」の候補が勝利し、五つ星運動と民主党の連立政権の先行きに懸念。

ドラギECB総裁
◎ユーロ圏の金融政策の効果は一部弱まっており、主要責務の達成に向けて各国政府からの支援が必要。
◎経済における投資利益率の低下を背景に、低金利が過去と同程度の刺激効果を発揮できない状況にある
◎財政政策を伴えば目標の達成は速まり、付随する副次的影響も減少するだろう

テンレイロBOE政策委員
◎国際貿易におけるドルの支配的な役割は重要な現象。
◎外為相場は輸出量に重要な役割を果たす。
◎貿易障壁の影響は純粋なマクロ経済予測よりも大きい可能性があり、米国のように規模が大きい経済も成長が阻害される可能性がある。

VIXオプション
◎行使価格65ドルの4月限のコールオプションが1枚10セントで購入された。VIXが現行水準から500%近く急上昇すると利益が出るオプション。
→ 行使価格の高さに加え4月の行使期限が興味深いと指摘。それまでの間に、リセッション入りや米中貿易交渉決裂、民主党の大統領候補選びやトランプ大統領の弾劾手続きなどに関するさまざまな政治的リスクが生じる可能性がある。

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