2019/10/26

2019年10月26日(土)昨日25日、海外市場の動き

2019年10月26日(土)昨日25日、海外市場の動き

週末の金曜日、「米中通商協議&ブレグジット」と共に楽観的ムードが広まり、米株が上昇し、米債利回りは急伸。原油価格上昇+ビットコインの急反発と、米国市場ではリスク選好の動きが強まる中で、為替相場の動きは緩慢でドル高傾向に。

ブレグジットでは、EUは、英離脱延期で合意するも、期限は示さず28日か29日に判断と、結果としてジョンソン首相に総選挙実施について英議会が討議する時間的な猶予を与える格好に。

米中通商協議では、電話によるハイレベル協議を再開しフェーズ1の最終調印へ向け、「交渉は最終段階に近づく」との報道や、USTRは「特定の問題について前進し、一定の分野で合意に近づいている」とあり、楽観的に。

米株は続伸しダウは前日比+152.53(+0.57%)上昇し、S&P500は一時最高値を更新。米10年債利回りは一時1.81%台まで急伸。原油価格(WTI)は56.60台まで上昇。ビットコインは一時18%と急反発。

為替相場は、「米中通商協議(11月16~17日APECで署名)&ブレグジット(合意なきEU離脱のリスク低下)」と共に楽観的ムードが広まり、米株が上昇し米債利回りは急伸。米国市場ではリスク選好の動きが強まるも、NZDUSDの弱さが目立ち、主要通貨ではEUR+GBPは弱く、CAD+AUD+JPYは若干の上昇又は前日とほぼ変わらず。

USDJPYはリスク選好の中で108.50をボトムとする動きは変わらない反面、高値は108.77と、なかなか17日の高値108.94を超えられず。直近では108.25をボトムに過去2日間は大枠108.50~108.80のレンジ相場で動きは緩慢。

EURUSDは、欧州市場の1.1123をトップに米国市場で1.1100の壁を割り込み、1.1073まで下落。特に要因は不明ながら、ECBが専門家を対象に行った四半期調査でインフレと成長見通しを引き下げていること、ECB内で政策をめぐる対立が強まっていることなども気になっている。また、米中通商協議の進展、米債利回りの上昇などもEUR売りをフォロー。

USDCADはじり安でCADドル高傾向が続く。全体的に動きは緩慢でアジア市場の1.3077を高値に欧米市場では1.3070台の上値を超えられず、底値も1.3050台と限定的ながら、10月10日の高値1.3340台から続落傾向は止まらず。CADJPYも然で、7月12日の高値83.20台まで続伸中。

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17:00    GER 10月 IFO企業景況感指数=94.6(予想94.5 前回94.6)、現況指数=97.8(予想98.0 前回98.5)、期待指数=91.5(予想91.0 前回90.8)→ 前回と変わらず予想を若干上回る

23:00    USD 10月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=95.0(予想96.0 前回96.0)、景気現況指数=113.2(予想 前回113.4)、消費者期待指数=84.2(予想 前回84.8)、インフレ期待1年=2.5%(予想 前回2.5%)、5-10年=2.3%(予想 前回2.2%)→ 予想と前回を下回る

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米中通商協議関連
◎米中電話によるハイレベル協議を再開。劉鶴中国副首相とライトハイザーUSTR代表・ムニューシン財務長官が電話で協議。
◎USTRは特定の問題について前進し、一定の分野で合意に近づいている。
◎USTRは、米中が閣僚級の電話協議で、「第1段階」通商合意の部分成立に近づき来月チリで行われる米中首脳会談の場が合意内容に署名する見込みと発表。
◎引き続き次官級協議を進め、近い将来に閣僚級の電話会談を再開へ。
◎ナバロ米大統領補佐官は「きょう午前に素晴らしい協議が行われた。今後も継続される」と発言し、「米中の部分合意の中で、知財に関してもっと強い文言を求めて争っている」とのニュースはフェイクと否定。
◎トランプ大統領は、「われわれは中国と非常にうまくやっている」、「中国は取引を切望している」と記者団に発言。
◎中国は今日の協議で米農産品購入の見返りに関税解除要求
◎ハイレベル協議の事前予想では、中国による米農産品の購入拡大が話し合われる見通しで、中国側はその見返りとして米国に対中関税の一部を取り消すよう求める見込み
◎米CNBCは、「交渉は最終段階に近づいた」と報道。

米下院民主党
◎トランプ大統領の弾劾調査の一環として、ポンペオ国務長官の側近を含む3人に召喚状を出し、弾劾調査を進める下院の3つの委員会で11月初旬に証言するよう求めた。

米財務省
◎2019会計年度(18年10月~19年9月)の財政収支が9844億ドルの赤字。大型減税と歳出拡大によって、赤字額は前年度比26%増え、7年ぶりの水準に悪化。中国製品の関税引き上げによって関税収入は1.7倍に膨らむなど、財政収支は減税政策と貿易政策が色濃く影響した。
◎財政赤字のGDP比は4.6%となり前年度比0.8ポイント上昇。

ブルームバーグ・エコノミスト調査
◎30日のFOMCで今年3度目の利下げ後は、利下げは休止になる可能性を指摘

ジャビド英財務相
◎25日、ジョンソン首相が提案した12月12日の前倒し総選挙実施が28日に議会で否決されたとしても、支持確保に向け、与党・保守党は繰り返し議会に採決を求める方針

ECBが専門家を対象に行った四半期調査
◎インフレ率とGDP伸び率予測を下方修正。
◎インフレ率予測、2019年1.3→1.2%、2020年1.4→1.2%、長期予測は1.7%とECBも目標値の2.0%を下回るが2%に近い。
◎GDP予測、2019年1.2→1.1%、2020年1.3→1.0%に下方修正。

ラガルド次期ECB総裁(独誌シュピーゲル)
◎ECB当局者間の意見対立を解消させたい、「今後どのように妥協点を探っていくかに注力すべき」とし、「私は常に共通の基盤を模索し、異なる見解をまとめていく」

ブレグジット関連
◎EUは、英離脱延期で合意、期限は示さず28日または、29日に判断する。
◎ジョンソン英首相が提案した総選挙実施について英議会が討議する時間的な猶予を与える格好
◎仏は、英国がその正当性をEUに示すことができることが条件
で、英議会に圧力をかけ続けるため、11月15日または11月30日までの期限延期を支持しながらも、総選挙を英議会が支持する場合には、より長期の延期期間が認められる可能性がある。

中国外務省
◎ペンス副大統領の発言に極めて強い憤りを感じるとし、断固抗議すると表明

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