2019/10/09

2019年10月9日(水)昨日8日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年10月9日(水)昨日8日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

為替相場はGBP売りが目立つ一日で、10~11日の米中ハイレベル通商協議を直前にして、米国が中国を刺激する材料が多数。トランプ大統領は大型合意を主張。米政府は年金基金の中国株保有制限を目指すとの報道、対中禁輸リストを追加と中国の新疆ウイグル自治区でウイグル人弾圧に関与した中国当局者へのビザ発行を停止へとの報道。中国は交渉が決裂した場合の対応策を用意と、なかなかリスク選好のパターンになり切れず。

USDJPYはリスクオン・オフに上下変動するも結局は米中ハイレベル通商協議の結果待ち。アジア市場は連休明けの中国株の上昇に日経平均株価も強く推移、米中通商協議の部分合意の報道もあり107.44まで上昇するも、米国は対中禁輸リストの追加を発表、懸案の英国とEUのブレグジットをめぐる交渉も難航し合意不可能との報道も多数。欧州株安が続き、米債利回りが低下するとリスク回避のJPY買いが強まり一時106.80まで続落。

米国市場に入り弱い米PPIや弱い米株に底値圏での取引が続いたが、米株は下げ幅を縮め米債利回りも前日比終値近くまで持ち直すと107.30まで値を戻すも、米国は中国の新疆ウイグル自治区でウイグル人弾圧に関与した中国当局者へのビザ発行を停止へとの報道に、米株と米債も反応し106.95まで直後急落から107.00台で推移している。

GBPUSDは、後がない英国のEU離脱期限に我が道を行く弱さ。ジョンソン英首相はメルケル独首相が提案した北アイルランドのEU関税同盟残留を拒否、ブレグジットを巡り打開策が見えずGBP売りが強まる。アジア・欧州市場序盤の1.2302を高値に米国市場では1.2195まで続落し、戻り高値も1.2220台と限定的。

国慶節の長期休暇明けの上海総合は何とか上昇し、日経平均株価も持ち直したが、欧州株は弱く、米株弱くダウは前日比で一時200ドル超の下落から-60ドル近くまで値を戻すも、米国の中国を刺激する動きに米中通商協議への不安もありマイナス313.98(-1.19%)と大幅安。

米10年債利回りはアジア市場の1.59%台を高値に欧州市場では1.51%割れまで低下から、米国市場では一時1.55%まで上昇するも、米国の中国を刺激する動きに米中通商協議への不安もあり1.52%台まで低下へ。

パウエルFRB議長は、短期金利の乱高下を懸念し、近く準備預金を積み増せる施策を公表へ。また、短期債の購入は量的緩和(QE)と混同しないようにと強調。


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21:15    CAD 9月 住宅着工件数=22.12万件(予想21.75万件 前回22.66→22.69万件)
21:30    USD 9月 生産者物価指数=前月比-0.3%(予想0.1% 前回0.1)%、前年比1.4%(予想1.8% 前回1.8%)、コア前月比予想0.2% 前回0.3%、コア前年比予想2.3% 前回2.3%→ 予想と前回を下回る
21:30    CAD 8月 住宅建設許可=前月比6.1%(予想-1.0% 前回3.0→3.2%)→予想・前回を大幅に上回る

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パウエルFRB議長
◎短期金利の乱高下は金融政策の効果的な実行を妨げており、防ぐためFRBの保有資産の拡大が必要。民間銀行がFRBに余剰資金を預ける準備預金が急減しており近く準備預金を積み増せる施策を公表する。
◎これは技術的な問題で短期債の購入は量的緩和(QE)と混同しないようにと強調
→ FRBは2014年に量的緩和を終了し、段階的に米国債などの保有資産を圧縮してきたことで、金融システム全体の資金量が減少、FRBの準備預金も2年で3割減少した。短期資金をやりとりする銀行間市場にもマネーが出回らなくなり、それが金利の乱高下につながっている。
→ 量的緩和時と同様に米国債の購入を積み増す見込み
◎金利政策については「経済成長の持続へ適切に行動する
◎海外情勢が米見通しにリスク。
◎インフレは幾分目標より下回っているが、徐々に上昇。
◎多くの指標が力強い労働市場と賃金上昇を示している。

米政府
◎中国の新疆ウイグル自治区でウイグル人弾圧に関与した中国当局者へのビザ発行を停止へ。→ 株安+円買いが強まる。

エバンス・シカゴ連銀総裁
◎上振れリスクより下振れリスクが強い
◎弱いISM製造業景気指数は良くない兆候
◎2020年は2%成長を期待

トランプ大統領
◎米国務省はウクライナ問題を巡る下院での証言を控えるようゴードン・ソンドランドEU大使に指示。

ワシントンポストの世論調査
◎トランプ大統領の弾劾調査、「支持する」が過半数超える 

トランプ大統領
◎ルコは重要なNATO加盟国だ。エルドアン大統領は11月3日に私のゲストとして訪米する
→ TRY買いが強まる。

トランプ政権(関係者・ブルームバーグ)
◎米政府年金基金の中国株保有制限を目指す
◎米国から中国への資本流入を制限することについて協議しており、特に政府年金基金の投資に重点を置いている

ナバロ大統領補佐官
◎トランプ大統領は中国との大型合意を望んでいる。

米政府
◎中国の監視カメラ大手などを禁輸リストに追加

トランプ大統領
◎部分的な合意には満足せず、交渉に時間がかかる可能性を示唆
◎中国企業に禁輸、大型取引望む

中国国営メディア
◎交渉が決裂した場合の対応策を用意している

ジョンソン英首相
◎メルケル首相に対し、北アイルランドがEUの関税同盟内にとどまることをEUが求めるならば離脱を巡る合意は不可能。
→ 合意なき離脱へのリスクが強まりGBP売りへと動く

英政府(首相官邸筋・スペクテイター誌)
◎英政府は今週中にEU離脱をめぐる交渉を終了する準備を進めている。
◎協議を望んでおらず、マクロン仏大統領とメルケル独首相も、アイルランドが交渉に応じる意向を示さない限り、英国の提案についてEUに協議を促す可能性は低いという

アイルランドのバラッカー首相
◎協議を望んでおらず。一方、マクロン仏大統領とメルケル独首相も、アイルランドが交渉に応じる意向を示さない限り、英国の提案についてEUに協議を促す可能性は低いという

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