2019/10/04

2019年10月4日(金)昨日3日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年10月4日(金)昨日3日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

先の弱い米ISM製造業に続き、3年ぶりと弱い米ISM非製造業景況指数に一時300ドル超急落した米株は、米中ハイレベル通商協議が10日からワシントンで開催もあり反発、+122ドル上昇し終了。

為替相場は、4日の米雇用統計と米国の対EU報復関税に欧米貿易戦争のリスクを意識。ただし、目の前では米ISM非製造業と米中通商協議の日程の公表に米株と米債利回りに連動しリスクオフ、リスクオンと動きJPYは一時大幅な円高へ、その後やや反落。ジョンソン英首相の「プランB」を期待する動きにGBPは健闘。米中ハイレベル協議の再開にAUD+NZDも強い。

米10年債利回りは、弱い米ISM非製造業を受け1.59%台から一時1.507%まで急落後に1.55%まで反発するも、これが限度で再び1.53%を割り込む。2年債の反発力は非常に鈍く、1.45%台から1.366%まで下落後の戻り高値も1.39%が限度で弱さが目立つ。WTIは一日を通じて52.91を高値に51割れまでの下落から52.40台を回復。

WTOが米国の対EU報復関税を承認したことを受け、米国は10月18日に報復関税を発動へと欧米貿易戦争のリスク拡大懸念。トランプ大統領は「素晴らしい勝利」と称賛。

ジョンソン英首相の「プランB」に、合意なきEU離脱の可能性が弱まったと判断されGBP買いが強まる。

USDJPYは、アジア・欧州市場の前半は大枠107.00~30の狭いレンジで推移。欧州市場後半に9月24日の安値106.96を割り込み一時106.87 まで下落するも、米ISM非製造業の発表時には107.10台で迎えた。弱い米ISM非製造業を受けた米株+米債利回りの急落もあり、106.48まで急落から米中ハイレベル通商協議の日程公表もあり106.97まで値を戻すも107円台を回復できず。終盤にかけては106.90台での取引と戻り高値圏での推移が続く。

今日の週末金曜日、米雇用統計待ちであることに変わりないが、日本株先物の上昇から日経平均株価の上昇を意識した動きも。

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21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=21.5万件(予想21.3万件 前回21.3→21.5万件)

22:45    USD 9月 総合PMI・確報値=51.0(予想51.0 前回51.0)、サービス業PMI・確報値=50.9(予想50.9 前回50.9)

23:00    USD 9月 ISM非製造業景況指数=52.6(予想55.0 前回56.4)、事業活動=52.6(予想 前回61.5)、新規雇用=53.7(予想 前回60.3)、雇用=50.4(予想 前回53.1)、価格=60.0(予想 前回58.2)→ 3年ぶりと予想外に弱い数字で直後は株安、債券利回り低下、ドル売りへと動く

23:00    USD 8月 製造業新規受注=-0.1%(前月比予想-0.2% 前回1.4%)、除く輸送機器=前月比0.0%(予想 前回0.3%)

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ナバロ米大統領補佐官、米中ハイレベル通商協議10日からワシントンで開催。→ (米株上昇、米債利回り上昇、ドル買いが強まる。)
◎劉鶴副首相が米国を訪れ、ライトハイザーUSTR代表と、ムニューシン米財務長官が参加する。会合は2日間開かれる見通し。
→ 米政権は10月15日に発動済みの第1~3弾の関税を引き上げるほか、12月15日に制裁関税「第4弾」の残りを発動する予定だ。協議で進展がなければ、関税の応酬が再開して貿易戦争が激しくなる恐れがある。

前日のWTOが米国の対EU報復関税を承認したことを受け、米国は10月18日に報復関税を発動する。→欧米貿易戦争のリスク拡大懸念。
◎USTRは報復関税で航空機が10%、他の工業品やワインやチーズなどの農産品には25%を上乗せする。
◎対象品目は数百に上り、仏英独スペインの4カ国が主な標的となっている。スペイン産オリーブ、英国産ウール商品やウイスキー、ドイツ産コーヒー、フランス産ワインなどだ。チーズはほぼ全EU加盟国が追加関税の対象となるが、欧州産チョコレートやイタリア産ワインおよびオリーブ油は対象外。

トランプ大統領
◎WTOがEUによる航空機大手エアバスへの補助金を巡り、米国がEUに対し報復関税を課す方針を承認したことは「素晴らしい勝利」と称賛。

トランプ大統領
◎私は中国に関する多くの選択肢を持っている
◎中国は米国が望んでいることを行わないのならば、米国には様々な選択肢がある。

全米小売業協会(NRF)
◎2019年の米年末商戦の小売売上高(自動車・ガソリンスタンド・外食除く)が3.8~4.2%増(金額ベースでは7279億─7307億ドル)になるとの見通し。2.1%増(7012億ドル)から伸びは加速。
◎「景気を巡り多くの懸念要因がある一方、最近の経済指標や経済の勢いを踏まえ、年末商戦の小売売上高は昨年を上回る伸びになると予想する」

カプラン・ダラス連銀総裁
◎利下げは深刻な減速の確率を減らしたが、無くした訳ではない
◎政策をどう進めるかに非常に慎重

ジョンソン英首相(ブルームバーグ)
◎提案をEUが拒否した場合はプランBも用意している
◎争点のアイルランド国境の「バックストップ」措置受け入れを排除していない。ただし、EUが明確な期限を設けることが条件。
◎EUはこの案を正式には検討していないが、EU中核国のドイツとフランスを含めEU内部で予備的な選択肢として議論されたことがある
→ 合意なきEU離脱の可能性が弱まったと判断されGBP買いが強まる。

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