2019/10/15

2019年10月15日(火)昨日15日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年10月15日(火)昨日15日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

日本と米国が休日の週明け月曜日。海外市場は先週末の反動が主役で、USDとJPYは買い戻され、急騰していたGBPは大幅安。

しばらくは米中通商協議の部分合意とFRBの追加利下げの有無。それと、ブレグジットをめぐる動きがテーマで変わらず。

米中通商協議では、先週に部分合意が達成できたが、中国は詳細を詰めるため今月末にも劉鶴副首相等の代表団を派遣し、来月のAPEC首脳会議で署名合意を目指し、12月15日の米国による対中制裁発動中止を望む意向。

ブレグジットをめぐり、EUのバルニエ首席交渉官は「英提案は主に税関分野で必要な水準に達していない」と発言。英国とEUは週末に合意なきEU離脱を回避するため集中的に討議するも、リンネ・フィンランド首相や複数から合意の達成に向けて慎重な発言も。

また、英議会は新会期が始まり、ジョンソン英首相は女王エリザベス2世が読み上げた政府の施政方針演説を通じ、「数週間以内に総選挙実施が決まると見込まれており、政策の実施は選挙で勝利することが前提になっている」と発言。ただし、総選挙の実施と勝利の有無が気になる。

経済指標では、中国の貿易収支は予想より黒字額が拡大するも、輸出入共に減少と、中国経済の低迷を再確認。NY連銀製造業業況指数は4.0(前回2.0)と前回から上昇へ。

USDJPYは、アジア市場の108.52を高値に先週末の円売りの反動(GBPJPYの下落を含む)に欧州市場では一時108.03まで下落するも、108円の壁を割り込めず。米国・カナダ市場が休場で後が無い中で、欧州市場の終盤にかけ108.45まで値を戻し108.40近辺で推移。

GBPUSDは、先週末に合意なきEU離脱の可能性が高まったことで高値1.2700まで上昇していたが、週末にEUのバルニエ首席交渉官は「英提案は主に税関分野で必要な水準に達していない」など、17~18日のEUサミットに向け慎重発言もあり売り先行でスタート。アジア市場の1.2645の高値から1.2516まで下落。米国・カナダ市場が休場で後が無い中で、欧州市場の終盤にかけ1.2649まで上昇し1.2580近辺で推移。17~18日のEUサミットに向けた報道や材料で相場が上下変動するリスクは変わらず。

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USD 10月 NY連銀製造業業況指数=4.0(前回2.0)、新規受注3.5(前回3.5)、雇用者数=6.3(前回9.2)、支払価格=23.1(前回29.4)

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関係筋(ブルームバーグ)
◎米中通商合意の「第1段階」について、中国側は詳細を詰めるためのさらなる協議を早ければ今月末にも持ちたい意向
◎中国政府は劉鶴副首相を筆頭とした代表団を派遣する可能性がある。来月チリで開かれるAPEC首脳会議に合わせて米中首脳が合意に署名できるよう、合意文書をまとめる狙いがある。

ムニューシン米財務長官
◎12月15日に発動が予定されている対中追加関税について、その時までに中国と通商合意に達しなければ、課される可能性はあるが、合意成立を期待。

ムニューシン米財務長官(CNBC)
◎「取引成立を期待している」とコメント。先週、双方は交渉で「実質的な進展」を遂げ、トランプ大統領と習近平国家主席が来月チリで開かれるAPECサミットで最終合意に達するとの見通しを示した。
◎合意がまだ先かもしれないとの各社報道についての問いに対し、それらは臆測であって「あまり注意を払わない」

ブレグジット
◎英国とEUは週末に、合意なきEU離脱を回避するため集中的に討議するも、合意の達成に向けてなおすべきことが多いとの認識。

リンネ・フィンランド首相
◎英国との離脱合意にはまだ時間がかかるとし、週内に全面的な合意に至る公算は小さい。
◎EU首脳会議前に実際的かつ合法的な方策で合意を見出す時間はない、一段の時間が必要だ。EU首脳会議に交渉する必要がある。

EU外交官(ロイター)
◎英EUの離脱合意について「われわれはさほど楽観的ではない。

ジョンソン英首相
◎英EUの離脱合意について「われわれはさほど楽観的ではない

ジョンソン英首相(首相は下院で過半数持たず、法案可決には総選挙が必要)
◎女王エリザベス2世が読み上げた政府の施政方針演説を通じ、目指す政策を明確にした。数週間以内に総選挙実施が決まると見込まれており、政策の実施は選挙で勝利することが前提になっている。
→ 野党は首相がEU離脱を延期するか、EUと離脱案で合意するまで、早期総選挙には応じない構えだ。

スペインでは最高裁
◎スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立の是非を問う住民投票
を扇動したとして、カタルーニャ独立派の前州閣僚ら9人に対し9─13年の禁固刑を下した。

ラムスデンBOE副総裁(英紙テレグラフ)
◎EU離脱再延期、英中銀は利下げしない可能性
◎企業の投資削減などEU離脱を巡る不透明感による経済への打撃はあまりに大きく、中銀の対応能力に支障が生じる可能性がある。
→ ソーンダーズ、ブリハ政策委員はEU離脱期限が再び延期されれば利下げする可能性が高いと発言している。

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