2016/05/12

2016年5月12日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年5月12日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

米株は上昇して始まり、WTIは上昇し47ドルを狙う動きへ。米10年債利回りも上昇。為替相場はドル売りから、弱い米経済指標を引き金にドル売りへと変化。24:00時のロンドン・フィキシング以降の相場変化の有無を注目。

BOEは金融政策を据え置きを9対0で決定、一部では1~2名は利下げを支持するとの思惑の反動や、議事録ではEU離脱の経済的リスクを指摘。結果発表後に一時ポンド買いが強まるも続かず。

ドル買いの流れが続いていたが、米新規失業保険申請件数は増加し悪化、米輸入物価指数は予想に届かずで、ドル売りへと大きく変化。

USDJPYは、伊藤コロンビア大学教授が6~7月の日銀の追加緩和を予想。再び109円台を超え109.40円近くまで上昇するも、弱い米経済指標に売りへと変化。109円を割り込むと、108.80円台まで下落するも、円を積極的に買い戻す材料も乏しい。

GBPUSDは、注目のBOE金融政策委員会は、大方の予想通り政策を据え置いたが、一部に緩和期待があり、結果発表後のリアクションはポンド買い。ドル高の流れにGBP買いも続かず、売り圧力が続くも、弱い米経済指標を境にひ、再び上昇し1.45台を超えると買いが加速。

EURUSDは、弱いユーロ圏鉱工業生産、マイナスを脱しきれない仏CPI前年比に、EUR売りの流れが続く。21:30時の弱い米経済指標に買いへと変化するも、上昇力は予想外に鈍い。

AUDUSDは、朝方発表の消費者インフレ期待が予想より弱く、豪ドル売りが加速し、上下変動しながらも上値の重い展開が続いた。21:30時の弱い米経済指標に買いへと変化、昨日の高値0.7402→今日の安値0.7311の安値の、61.8%戻しの水準となる0.7360近辺まで戻るも続かず。

USDCADは、ご存知の通り原油価格の上昇に続落し、カナダドル買いが続く。
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BOE金融政策委員会=政策金利0.50%、資産買い入れ枠3750億ポンドの据え置きを、9対0で決定(一部には利下げ支持者を予想)、予想通り。

議事録=離脱した場合の経済リスクを警告。通貨安と失業率の上昇を危惧。

四半期インフレ報告(前回2月)=英国がEU離脱すると、ポンドは更に下落し、大幅安へ。成長は著しく鈍化しインフレは大幅上昇へ。

四半期インフレ報告(前回2月)=インフレ率予想、2年後2.05→2.07%、3年後2.25→2.23%へ下方修正。 GDP予想2016年2.2→2.0%、2017年2.4→2.3%

カーニーBOE総裁=必要なら利下げも可能。EU残留が決まれば成長は回復する可能性は大きいものの、現在の不透明感の影響はしばらく続く可能性がある。


日銀4月28日の日銀金融政策決定会合における主な意見=今は政策効果の浸透度合いを見極めていくべき。国債買い入れめぐり問題生じやすい、入札運営を柔軟にする必要。買い入れ未達となっても、テーパリングと誤解されないよう説明すべき。

伊藤コロンビア大学教授=インフレが弱まり株価が下落すれば日銀が6月か7月に緩和に動くことがあり得る。