2016/05/14

最新のIMMポジション(5月10日集計分)から


最新のIMMポジション(5月10日集計分)から

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネット・ポジションは、+82,541コントラクトと、前週より+84,861から2,320減少し、4月12日の週に通貨ロングへ転換してから、豪ドルのネットロングの大幅減少に、初めて前週比で減少へ。集計日のDXY(ドルインデックス)も、92.626→94.256と上昇し、ドル売りの流れが弱まっている。

市場では、今後のドル高を支持する発言が見受けられるようになったが、円ロングポジションの減少は2,474コントラクトと意外に少ない。また、10日にUSDJPYが109円台へ急伸した日の集計で、それ以降の相場変動は少なくなっていたことを考えれば、円高センチメントが急変していることも考えにくい。

主要通貨では、先週ネットの通貨ロングを主導していた、ユーロ(-23,619→-21,872)+ポンド(-40,408→-34,935)のショートの減少は今週も続き、6月23日の英国民投票の不透明感にもかかわらず、EU残留期待の高まりが背景にあると思われる。

その他では、カナダドルのロングは、サンドオイル地域の山林火災による産油量の減少懸念に反して、原油価格の上昇傾向に、強弱ミックスながらロングは18,943→25,874と増加傾向を続けており、原油高=カナダドル高の方程式は現在と思われる。

一方、豪ドルのロングは52,395→38,158へと減少。豪中銀の予想外の緩和と、中国経済への消えない不信感と、今後の追加緩和の可能性も残り大幅に減少し、7通貨ペア合計のネットロングの減少の要因となっている。

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