2016/05/29

最新のIMMポジション(5月24日集計分)から

最新のIMMポジション(5月24日集計分)から

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネット・ポジションは、-19,970コントラクトのショートと前週の+56,344のロングから様変わり。ドル先安→先高センチメントへと、4月12日の週以来の大きな変化となりました。

この大きな要因は、前週のデータに反映はされていますが、5月18日のFOMC議事録で「6月に利上げする可能性について討論」とにわかに6月の利上げ期待が強まり、米金利は上昇しドル高の流れになったことが引き金となっています。

さらに、5月24日のFRB公定歩合議事録は、4月の会合で利上げを求めた地区連銀は2→4地区連銀へ増加し、FOMCの利上げ期待がさらに強まりました。この集計日24日以降となりますが、5月27日にはイエレンFRB議長も「数か月中に利上げが適切」とのタカ派発言に、ドルは全面高へと変化しています。

円は、58,919→22,059へとロングポジションが大幅に減少。仙台G7や伊勢志摩サミットも終わり、7月の参議院選前にして弱い日本のGDP+CPIに、追加緩和や財政出動の可能性が高まる中で、消費増税の再延長の可能性がにわかに高まり、株高=円安への期待感がにわかに強まっています。

ユーロは、-22,587→-37,895へとショートポジションが拡大、ECB金融安定化報告で、「ユーロ圏の金融安定を脅かすリスクがこの半年間で高まったと」の発表や、ユーロポンドの売りが主因と思われます。

ポンドは、-38,422→-32.835とへマイナス幅は減少、6月23日の英国民投票でEU残留の可能性が色濃くなってきたことが要因となっています。

カナダドルは、22,706→20,047へと減少するも、減少幅は限定的。カナダ中銀は政策金利を据え置き、山林火災の影響にも追加緩和を示唆する発言はなく、原油価格の上昇もありドル高の流れの中で、減少幅限定的となっています。

豪ドルは、23,893→124と、ぎりぎりロングで逆転する可能性が高くなっています。引き続きカナダ中銀の追加緩和期待は残り、中国経済の不透明感は改善傾向にあると思われますが、払拭することはできずにいます。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※