2019/03/13

2019年3月13日(水)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年3月13日(水)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

英議会はメイ首相の離脱協定案(MV2)を否決。ブレグジットを巡る混乱は収束せず、バルニエ首席交渉官は「これ以上の歩み寄りはない」、EU大統領は「合意なき離脱のリスクが高まった」とあり、離脱の延期か撤回のリスクも!

原油価格は56.93ドルと小幅上昇、米株ではダウは弱くNasdaqとS&P500は上昇へ。米債利回りは弱い米CPIに10年債は2.6%を割り込み、2年債も2.45%を割り込み共に低下。為替相場はブレグジットを巡りGBPUSDの上下変動が目立ち結局はGBP安。全体的に動きは鈍い中で、逆にEUR+NZDは強含みで推移し、JPYは小幅変動で水準の変化は見られず。


米CPIは 前月比0.2%は予想通りで前回0.0%を上回るも、前年比1.5%、コア前月比0.1%、コア前年比2.1%は予想を下回わり、米金利は低下しややドル売りへ。

米中通商協議では、ライトハイザーUSTR代表から米中通商交渉が合意に向けた最終段階にあることを望んでいるとあるが、「進展があるが合意を意味せず」とあり「依然として大きな問題が残っている」。また、「貿易協議の目標は強制力のある合意」で、執行可能なものでなければ「大統領はサインしない」とある。3月の米中首脳会談の望み薄?

GBPUSDは、12日の早朝は(欧州11日)にメイ首相とユンケル欧州委員長が「バックストップに法的拘束力を持たせる修正案で合意」し、議会通過期待が高まりGBPUSDは1.3288まで上昇。欧州市場に入り英国発でネガティブは多数の意見が流れる1.3140台まで下落。

コックス英法務長官はこの修正合意案の法廷リスクは変わらずと法的見解を発表し議会通過期待が一気に崩落。1.3140台→1.3005まで急落し相場は揺れるも、一時1.3146まで値を戻す。

日本時間13日の未明、英下院はメイ英首相がEUと合意した、離脱協定案(MV2)を242対391の反対多数で予想通り否決したことで大枠1.3050~1.3150の間で上下。 メイ首相は13日に議会で「合意なき離脱」を採決、投票は自由投票で行う。→ これがもし否決されれば、14日に議会でリスボン条約50条の離脱延期の投票が行われ、可決する可決する可能性もあり、1.3050~00のレンジで取引が続いている。

USDJPYは、一日を通じて111.11~47のレンジでGBPJPYの影響を強く受け上下変動するだけ。株高やテクニカルベースの円売りに111.45近くまで上昇し、上値を試すも失敗。欧州市場に入り円ショートカバーと弱い米CPIに株安+米金利の低下+GBPJPYの下落に111.10まで円高が進も続かず。GBPJPYの買い戻しや米株の下げ止まりに111.40台まで値を戻し111.30台で推移中。

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21:30    USD 2月 CPI=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.0%)、前年比1.5%(予想1.6% 前回1.6%)、コア前月比0.1%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前年比2.1%(予想2.2% 前回2.2%)→ 前月比は予想通りで前回を上回るも、前年比、コア前月比、コア前年比は予想を下回る

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【北米】
ライトハイザーUSTR代表、米中通商交渉が合意に向けた最終段階にあることを望んでいる。中国の貿易交渉で進展、ただ合意を必ずしも意味しない。依然として合意はできていない。通貨に関して多くを協議した。貿易協議の目標は強制力のある合意。中国との合意は執行可能なものでなければ大統領はサインしない。

ライトハイザーUSTR代表、米中協議の最後の数週間になることを望むが、依然として大きな問題が残っている。

ライトハイザーUSTR代表、日本との貿易交渉では、市場アクセスを巡る問題に取り組む必要がある

【欧州】
ユンケル欧州委員会委員長(11日、日本時間12日朝)、①EU離脱協定案について、英議会可決を可能にするための修正でメイ英首相と合意したが、再び否決された場合、3度目のチャンスはない。②「われわれの合意は、離脱合意とバックストップついて、有意義な明確性と法的保証を与えるものだ」とし、③「今回の合意か、もしくは、ブレグジットがまったく行われないか、どちらかの選択であることは明確だ。英国の離脱を秩序立った方法で終了させよう」→ 12日午前7時頃、GBPUSDは1.3150台→一時1.3288まで上昇。

メイ英首相、アイルランド国境をめぐる英下院議員たちの懸念を払うため、離脱協定に「法的拘束力のある修正」を確保した。12日の下院裁決で「改善された」離脱協定を支持するよう呼びかけた。

コックス英法務長官(議会で発言)が、①「EU離脱協定案の法的助言の内容を公表」との報道に1.3240台から値を下げ、発言では ②11日にメイ首相がユンケル欧州委員会委員長と合意した合意は、法的リスクが残る点に変わりない。③バックストップを終了させるための国際法上の合意性がない→今日のMV2で否決する可能性が強まり、GBPUSD1.3200→1.3005まで続落。

英国のバークレーEU離脱担当相、バックストップ終了の期日は設定していない。新たな仕組みは英国がバックストップを止めることを可能にする

ウィルソン民主統一党(DUP)報道官、もし政府が合意事項の完全な精査が必要なら、採決の延期も選択肢。合意事項が基準に一致しなければDUPは支持しない。

メイ英首相、私の離脱合意が否決されれば離脱自体が失われる恐れ。選択肢は 「私の離脱合意案の合意」、「離脱取りやめ」、「合意なき離脱」の3つの選択肢しかない

メイ英首相、ブレグジットの延長が必ずしも離脱合意に繋がるとは限らない、延期の後に合意なきEU離脱の可能性は依然としてある

否決を受けトゥスクEU大統領の報道官は、合意なき離脱のリスクが高まったとコメント。

バルニエ首席交渉官はツイッターで。「EUはできる限りの事を果たした」として、これ以上の歩み寄りはない考えを強調した。

プラート専務理事、ECBの前週の政策決定について、金融刺激の水準を「維持」する取り組みに過ぎないとし、政策転換ではない。「経済見通しの下方修正への対応だった」とし、「理事会での決定事項の目的は、ECBが掲げる目標の達成に必要な緩和的な政策スタンスを維持することだった」。ECBのマイナス金利政策について、マイナスの影響よりもプラスの影響が大きい強力な政策手段。

ロイター、ECBは6月会合前にTLTROの最終的な条件を決定しない可能性。

ECBは銀行が中銀からの資金調達の依存を減らすことを望んでいる。ECBのスタッフはTLTROの金利は政策金利より0.25%高い水準を提案したが、理事会は高すぎると考えている用だ。

【アジア・その他】
中国国営の新華社は、劉中国副首相とライトハイザーUSTR代表は電話で会談し、両国が「作業の段取り」で次の措置を決定した。最終決着を目指す首脳会談の日程も話し合ったとみられ

雨宮日銀副総裁、予定されている消費税率引き上げの経済への影響について、消費者マインドや雇用・所得環境、物価動向で変化するとし、「引き続き動向を注意深く点検していきたい」。いずれの時点で出口戦略の情報を発信する。

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