2019/03/23

2019年3月23日(土)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年3月23日(土)昨日22日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

弱い欧米景況感指数を起因に(トランプ大統領のゴラン高原の主権認定もあるのか?)、欧米株大幅安、欧米債券利回り急低下、原油価格下落。独10年債利回りはついにマイナス圏へ突入、米3か月TBと10年債利回りが12年ぶりに逆転(長短金利逆転はリセッション入りの兆候?)と不穏な動きへ。

為替市場はEURが全面安で、JPYはリスクヘッジで選好され全面高、前日ブレグジット期限4月12日まで延長されたGBPも上昇。逆に株安・資源価格の下落に、AUD+CADは下落。

欧米株は大幅安で、ダウは-460(-1.77%)安で、NasdaqとS&P500も大幅安。米10年債利回りは一時2.416%まで下落し2.43%に、2年債も一時2.3%まで下落し2.31%台へ下落。独10年債利回りは-0.015%とついにマイナスゾーンに突入。WTIは一時58.28の安値から回復するも59ドルを割り込み大幅安。

ユーロ圏各国のPMIは予想外に弱く欧州経済の懸念が広まり、米PMIも弱く弱気な流れはさらに強まる。米中古住宅販売件数は2015年12月来の高水準と予想外に強くでるも好感せず、未明の米財政収支の赤字額が拡大し、市場に懸念材料が加わる。

USDTRYは、トルコ中銀、「金融市場の動向を考慮して」1週間物レポ入札の停止をウェブで発表、予想外の金融引き締めに、TRY急落。主要な資金供給手段として1週間物レポ入札を活用停止したことで。アジア市場の5.4560台→5.8380台へ続伸。終値ベースでは昨年10月中旬の水準へ逆戻りし、TRYJPYも日中の高値20.275→18.774まで続落。

GBPUSDは、前日のEU首脳会議で、英国に離脱期限を4月12日まで2週間の猶予を与えたことで市場に安心感が広まったのか、欧州市場の1.3081をボトムにEURGBPの売りも影響し米国市場では一時1.3224まで上昇。ドル売りをフォロー。

EURUSDは、予想外に弱い仏、独、ユーロ圏PMIの発表に相場が急変。EURUSDは1.1388→1.1300を割り込み1.1289まで下落。独10年債利回りは-0.015%まで低下、ついにマイナスゾーンに突入。1.1300を中心とした動きからオプションカット後に売りが再開され、1.1273まで続落し1.1300を回復できず。結果として、EURJPYは高値126.18→123.82円まで大幅下落後124.20近辺で推移し、クロスで円高の流れをリード。

USDCADは、カナダの小売売上高は前月比-0.3%(予想0.4%)と予想より弱く、カナダCPIは前月比0.7%(予想0.6%)、前年比1.5%(予想1.4%)と予想を上回わり上下変動するも、原油価格の下落にCADドル売りの流れを変えられず、1.3352のボトムから→1.3427まで上昇し上値を試す動きが続いている。

USDJPYは、予想外とでも期待通りとでも言うのか? 弱い欧米景況感指数に株売安+金利低下=円高の方程式が復活。アジア・欧州市場の110.80台をトップに米国市場では2月11日の水準となる109.74まで下落。一時110.17まで値を戻すも再び110の壁を割り込む。

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21:30    CAD 1月 小売売上高=前月比-0.3%(予想0.4% 前回-0.1→-0.3%)、除く自動車前月比0.1%(予想0.2% 前回-0.5→-0.8%)→ 予想外に弱くカナダドル売りが一時強まる。

21:30    CAD 2月 消費者物価指数=前月比0.7%(予想0.6% 前回0.1%)、前年比1.5%(予想1.4% 前回1.4%)、コア前月比予想 前回0.2%、コア前年比1.9%(予想1.8% 前回1.9%)、コア前年比中央値=1.8%(予想1.8% 前回1.8%)、コア前年比トリム=1.9%(予想1.8% 前回1.9%)

22:45    USD 3月 総合PMI・速報値=54.3(予想55.2 前回55.5)、製造業PMI・速報値=52.5(予想53.6 前回53.0)、サービス業PMI・速報値=54.8(予想56.3 前回56.0)→ 予想を下回る

23:00    USD 2月 中古住宅販売件数=前月比11.8%(予想3.2% 前回-1.2→-1.4%)、551万件(予想510万件 前回494→493万件)→ 予想を大幅に上回り、2015年12月以来の高水準
23:00    USD 1月 卸売在庫=前月比1.2%(予想0.2% 前回1.1%)、卸売売上高=前月比0.5%(予想 前回-1.0%)→予想を上回る

3:00    USD 2月 財政収支=-2340億ドル(予想-2270億ドル 前回-90→87億ドル)→ 赤字額は予想を上回る

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【北米】
トランプ大統領(テレビインタビュー)で、中国との貿易合意は近いとし、「合意にかなり近づいていると思う」と発言。中国との通商協議は前進しており、最終合意が「おそらく実現する」、「われわれのディールは非常にうまくいっている。どうなるか、そのうち分かる」とし「ディールはおそらく実現する。かれらはそれをとても必要としていると思う」、

トランプ大統領は、「これで引き締めはなくなったと期待している」、「米景気拡大はなお従来よりも速いペース」。

トランプ大統領、財務省がこのほど発表した北朝鮮関連の制裁措置を取り消すと今日命じたと投稿。具体的にどの制裁措置を取り消したのかは現時点では不明。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁は、金融当局が3年に及ぶ利上げ局面を経て中立の政策スタンスに近づいていることを米債券市場は示唆。「私が反対した過去の利上げではまだ、中立の水準を超えて引き締めスタンスに移行したとは考えていなかった。中立金利は名目で2.5%との見解を私は維持してきたが、それは正しくないかもしれない」、極めて平たんなイールドカーブ(2年債と10年債)は、中立に近づいている可能性が高いことを物語る」。「しかしこの点では不確実な部分も多く、(私はそう望まないが)引き締め的になっている可能性もある」→  米国債市場ではこの日、注目されていた3カ月物と10年物の利回り水準の逆転が起きた。この逆転は2007年以降で初めて。

【欧州】
メイ英首相、合意できなかった場合には議会でどのように離脱するか協議する。議会は国民党投票の結果を行使する義務がある。議員は直面している選択肢を選ぶ機会がある。

ドラギECB総裁は、EU首脳に企業は英国の合意なきEU離脱への備えを強化する必要があるとの見解を示した。

トルコ中銀、「金融市場の動向を考慮して」1週間物レポ入札の停止をウェブで発表、予想外の金融引き締めに、TRY急落。→ 1年足らず前に、主要な資金供給手段として1週間物レポ入札を活用する意向を示していた。アジア市場の5.4560台→5.8380台へ続伸。終値ベースでは昨年10月中旬の水準へ逆戻りし、TRYJPYも日中の高値20.275→18.774まで続落。

【アジア・その他】
日本の長期金は-0.07%に低下し、2年4か月ぶりの低水準。

トランプ米大統領は21日、「ゴラン高原の主権認定」。イスラエルが1967年の第3次中東戦争で占領したゴラン高原について同国の主権を認めると表明し親イスラエル路線を鮮明にし、イランとイスラエルとの緊張が高まるリスクを危惧

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