2019/03/22

2019年3月22日(金)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年3月22日(金)昨日21日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

為替相場は、欧米市場ではドル買いが選好、前日のハト派FOMCのドル売りの流れから回復へ。EU首脳はメイ首相の6月30日までの離脱延期要請を拒否し条件付きで5月22日まで認める。合意なきEU離脱のリスクは払しょくできずGBP売りが強くEURも弱い。

米フィラデルフィア連銀製造業景気指数は予想外に強く、新規失業保険申請件数も改善、CB景気先行指数も強い。原油価格は60ドルを割り込み小幅安、米株は強くダウ・Nasdaq・S&P500ともに上昇、独債利回りは低下、逆に米債利回りは終盤にかけ小幅上昇。

GBPUSDは、メイ首相は6月30日の離脱期限の延長を求めたが、EU首脳は来週中に3度目の離脱協定案の承認との条件付きで5月22日まで延期を認めるが、離脱期限まで余裕が無く、英議会の承認が必要な上、離脱期限まで余裕が無く、合意なきEU離脱のリスクは消えず、GBP売りが続く。

GBPUSDは、欧州市場では、強い英小売売上高、予想通りBOEの金融政策の据え置きと出るも、ブレグジット離脱延長期限を巡る不透明感にアジア・欧州市場の1.3220台を高値にGBP売り圧力が続く。米国市場に入り一時1.3170台まで値を戻すも、EU首脳会議をめぐりGBP売りは止まらず。英国のEU離脱時期の延期では、EU首脳からより厳しい条件が負荷され1.3000まで下落。大台で何と下げ止まり、「来週の英議会で協定案が3度目も否定されたら、EU側が9か月の離脱延期を検討する可能性がある」との報道もあり1.3100台を何とか回復している。また、英国でEU離脱の撤回求める署名殺到しており、議会への嘆願書に100万人超がだされるなど、来週もどうなるか不明。

USDCADは、アジア市場の1.3275をボトムに原油価格も60ドル台を割り込み伸び悩み、カナダドル売りの流れが続く。米国市場に入り1.3350台で上げ止まるも、格付け会社のフィッチが「カナダ政府の債務残高がAAA各の不対応となっている」と警告。CAD売りが強まりUSDCADは一時1.3400まで上昇してようやく上げ止まり、1.3365~85のレンジで推移。

USDJPYは、欧州市場に入り大枠110.30~75の狭い動きで推移。米国市場に入り、強い米経済指標が続き、米株は強く米債利回りも上昇し、アジア市場の高値110.75を上回ると110.96まで上昇し、110.77~85のレンジで推移中。ただし、日本に自由貿易協定を求めるトランプ政権の動きや、トランプ大統領が5月下旬と6月のG20首脳会合で来日する中、安倍首相が4月下旬に訪米しトランプ大統領と通商問題で首脳会談との報道もあり、複雑な動きになる可能性も。


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今日は、主要国の金融政策の発表が多数。スイス中銀は、サイトデポジット-0.75%、3か月LIBOR-0.25~-1.25%の据え置きを予想通り決定、2019年成長率予想1.5%前後で据え置くも、2019年のインフレ率予想を0.5→0.3%に引き下げへ。

ノルウェー中銀金融政策発表=政策金利0.75%から0.25%引き上げを予想通り決定、向こう半年のうちに追加利上げが行われる公算が極めて大きいとし、EURNOKは直急落。

BOE金融政策委員会(MPC)は、政策金利0.75% 資産買い入れ枠4350億ポンド、共に据え置きを9対0の全会一致で決定、予想通り。MPC議事録では、経済見通しはEU離脱の形態と時期に大きく左右される、金利は上下両方向に動く可能性があると再表明。

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21:30    USD 3月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数=13.7(予想4.5 前回-4.1)→ 予想を大幅に上回る

21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=22.1万件(予想22.5万件 前回22.9→23.0万件)、失業保険継続受給者=175.0万件(予想177.2万件 前回177.6→177.7万件)→ 予想より小幅改善へ

21:30    CAD 1月 卸売売上高=前月比06%(予想0.5% 前回0.3%)

23:00    USD 2月 景気先指標総合指数=前月比0.2%(予想0.1% 前回0.0%)→ 予想と前回を上回る

0:00    EUR 3月 消費者信頼感指数・速報値=-7.2(予想-7.1 前回-7.4)→ 予想を上回るも前回よりは改善へ

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【北米】
安倍首相が4月下旬に訪米し、トランプ大統領と首脳会談を行う方向で調整に入った。

中国商務省、米中通商協議のためライトハイザーUSTR代表とムニューシン財務長官らの米交渉団が3月28~29日に北京を訪問する。劉鶴副首相がさらなる協議のため4月初めに米国に向かう予定。

トランプ大統領は、米国は中東のゴラン高原をイスラエルの支配下と認めるときが来た。

格付け会社のフィッチ、カナダ政府の債務残高がAAA各の不対応となっていることを警告。→ CAD売りが強まりUSDCADは一時1.3400まで上昇。

【欧州】
EU外交筋、メイ首相が6月30日の離脱期限の延長を求めたが、EU側は代替案として5月22日を主張する。

クワーテン英閣外相は、2回否決された首相のEU離脱案が来週可決される可能性が十分ある。

与党議員は、議会に代替策を見出す機会を与えるよう提案した。離脱後のEUとの関係について、議員はノルウェー型なら支持するとの見方を示した。

EU首脳会議は、メイ首相の6月30日までの延期要請を拒し、英議会が来週中に離脱協定案を承認する条件付きで、欧州議会選挙がスタートする5月22日まで離脱延期の意向にGBP売りが強まる。→ GBPUSDは1.300の安値まで続落。

メイ首相の協定案が3度目も否定されたら、EU側が9か月の離脱延期を検討する可能性がある。→ GBPUSDは1.300のボトムから買い戻され値を戻す。

メイ英首相は、来週の離脱協定案が英議会で否定されれば、合意なき離脱を支持する可能性がある。

英国でEU離脱の撤回求める署名殺到、議会への嘆願書に100万人超

BOE金融政策委員会(MPC)は、政策金利0.75% 資産買い入れ枠4350億ポンド、共に据え置きを9対0の全会一致で決定、予想通り。

MPC議事録では「EU離脱を巡る不透明感が引き続き、信頼感と目先の経済活動の重しとなっている」、「経済見通しはEU離脱の形態と時期に大きく左右される」、「合意なしの離脱となった場合、英ポンド相場の急落でインフレ圧力が増大する可能性」、「金利は上下両方向に動く可能性があると再表明」→ MPCメンバーは、利下げの可能性の方が高いとの声も出ている。、多くの企業が合意なき離脱に対し準備ができているが、「起こり得る結果の幅広さから、実行可能な準備の程度には限りがあるとも報告」。 「限定的かつ漸進的な利上げを急がない考え」。

スイス中銀金融政策発表=サイトデポジット-0.75%、3か月LIBOR-0.25~-1.25%の据え置きを決定、予想通り。2019年成長率予想1.5%前後で据え置くも、2019年のインフレ率予想を0.5→0.3%に引き下げ、CHF売りが緩やかに続く。中銀は声明で「2018年12月の政策評価以降、スイスフランは実効レートベースで若干下落した。しかし依然過大評価されており、外為市場の状況は引き続き脆弱」、ジョーダン総裁は「下方リスクが増えた。米国と中国の対立、英国のEU離脱問題、欧州委員会とイタリアの対立といった要因はすべて、世界経済の減速、あるいはリセッションをもたらし得る不安要因だ」と述べた。

ノルウェー中銀金融政策発表=政策金利0.75%から0.25%引き上げ1.0%を決定、予想通り。→ 昨年9月に続いて再び政策金利を引き上げた。西欧最大の石油輸出国であるノルウェーは、原油価格回復の後押しを受けている。オルセン総裁は声明で、「景気見通しとリスクバランスに対する現在のわれわれの判断に基づくと、向こう半年のうちに追加利上げが行われる公算が極めて大きいと示唆したことで、EURNOKは9.6830→9.5896まで一時急落、

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