2019/03/03

今週の主な材料(3月4~9日)

今週の主な材料(3月4~9日)

今週は月初でもあり重要な経済指標や金融政策の発表などがたくさん控えており、来週3月10日(日曜)から米国市場は夏時間に入る。 

最重要は、3/8(金)の米雇用統計で、失業率予想は3.9%(前回4.0%)と低下が予想されているが、別に影響は考えられない。非農業部門雇用者数の予想が18.5万人(前回30.4万人)と前回が2018年2月以来の大幅な伸びだったこともあり、2018年4月の17.5万人に次ぐ低水準の予想となっている。ただしこの水準になったとしても、過去4週間の平均値でみると22.7万人と2018年1月以降の平均値21.84万人を上回っている。

そして、もう一方の平均時給の予想は前月比0.3%(前回0.1%)、前年比3.3%(前回3.2%)と強い数字が予想されており、発表前にして市場は強気な数字を織り込む可能性もある。

次は、個人的にはカナダドルの変動が大きくなることが多い、3/8(金)のカナダ雇用統計も注目したい。失業率予想は5.7%(前回5.8%)と低下、逆に、新規雇用者数予想が1.12万人(前回6.68万人)と低下が予想されており、雇用者数の増減の変化がより重要。

次は、3/5(火)の米ISM非製造業景気指数で、業況指数総合NMI予想57.3 前回56.7と強い数字が予想されている。先週金曜に発表された米ISM製造業景気指数は54.2(予想56.0 前回56.6)と2016年11月来の低水準で直後はドル売りの材料にされたことを思い出す。

次は、3/6(水)の米貿易収支の予想-573億ドル(前回-493億ドル)で、仮に予想通りとなれば2018年2月のー577億ドルの赤字以来の大きな数字となる。トランプ氏は通商協議でより強気になる可能性も? ドル高抑制の動きも気になる。

次は、3/6(水)の豪第4四半期GDPで、前期比予想0.5%(前回0.3%)、前年比予想2.7%(前回2.8%)と、前期比では強い数字が予想されている。

一方、今週は主要中銀による金融政策の発表も多い。

最重要は、3/7(木)のECB理事会で、政策金利(Main Refinancing Operations fixed rate)0.0%、上限金利0.25%、下限金利-0.40%の据え置きを予想、ほぼ間違いないと思われ、すでに市場でそれを織り込んだ動きとなっている。そして、ドラギECB総裁の記者会見では市場が期待しているハト派姿勢を続けるのか? 先の欧州議会での証言では、「予想よりも減速感を強める、ユーロ圏経済についてやむことがない不透明性と貿易摩擦が景気を圧迫している、ユーロ圏経済は予想より軟調で、大規模な刺激策がなお重要」とあったはずだが!

次は、3/5(火)の豪中銀(RBA)金融政策で、政策金利1.5%の据え置きで間違いないと思っている。先の議事録では、「経済見通しについて著しい不確実性が見られる、ここ数ヶ月で先行きの下方修正リスクが増加した、経済はGDPデータが示している以上に減速しているようだ」とネガティブな反面、「中国は春節前の鉄鋼生産増や株価上げなどにより、原油価格やLNG価格が上昇した。これにより豪州経済は12月末期の前期よりGDPが上がると見ている」とあり、一時AUD買となったことが思い出す。

次は、3/6(水)のカナダ中銀(BOC)金融政策で、政策金利1.75%の据え置きで間違いないと思っている。問題は声明でどうなるか? 先にポロズカナダ中銀総裁は「金利をいつかは中立的な水準に戻す必要がある」とあったが? 

それ以外でも、以下も注意が必要

3/5(火)中国PMI、欧州各国のPMI、カーニBOE総裁講演
3/6(水)ロウ豪中銀総裁講演、トルコ中銀金融政策、カナダ貿易収支、米地区連銀経済報告、
3/7(木)ユーロ圏GDP、米非農業部門労働生産性、単位労働コスト
3/8(金)日本GDP、米住宅着工件数、
3/9  (土)中国CPI、パウエルFRB議長発言

なお、詳細は別報を!

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
X