2019/03/23

最近のIMMポジションから見えること(3月23日)


 最近のIMMポジションから見えること(3月23日)

3月19日の最新データから、直近の7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のIMMポジションを見ながら、相場動向を考えてみたい。

流れはドル高で3週連続し7通貨の合計ではネットショートが拡大している。例外はブレグジットに揺れるポンドで、意外にも前週比でロング急拡大し、トータルではショートが急減していることである。市場参加者が最悪の状態をすでに十分織り込んでいた結果と思われるが、この投機的な数字に限定されるIMMのデータではポンドのショートは極めて少ないことを考えれば、コマーシャルベースの動きを注目する必要がある。

円、ロング20,081 ショート79,302    ネット-59,221 前週比-440
今回のショートは440コントラクトと少ないが、直近は5週連続し前週比でショートが拡大しネットポジションも年初の1月8日の水準に近づいている。このショートの拡大が週末にUSDJPが110円台を割り込んだ要因の一つと考えられ、ちなみに1月8日のUSDJPYは108.735でクローズしていた。

ユーロ、ロング141,700    ショート219,404 ネット-77,704 前週比-1,959
直近4週間は前週比で増減が入れ替わり、結局はネットで7万コントラクト台のシートをキープしており、積極的なポジションの偏りは見られない。ただし、水準的にはドル換算のポジションでは100億ドル台のショートで、市場参加者はユーロの先安を期待しショートポジションを維持していることになる。

ポンド、ロング30,157 ショート43,931 ネット-13,774 前週比22,922
ブレグジット交渉が大詰めを迎え、先週のEU首脳会議でようやく2週間の延長が決まった。それまでのブレグジットを巡る不透明な動きからは意外にもポンドのショートは少ない。また、今回のデータはEU首脳会議までの段階となっているが、ネットショートは22,922コントラクト減少と2017年9月19日以来の数字で、以外な結果と数字となっていた。この動きから考えられることはよっぽど最悪の結果とならない限り、これ以上大幅なポンドショートは考えにくいのでは?

カナダドル、ロング16,267 ショート64,041 ネット-47,774 前週比-6,721
直近4週間は原油価格が高止まりする中、前週比でネットショートが拡大しており、市場参加者のカナダドル先安を期待する動きが強いことがうかがえる。

豪ドル、ロング20,513 ショート72,415 ネット-51,902 前週比-8,203
直近3週間は前週比でショートが拡大し、ネットでのショートは5万コントラクトで昨年12月4日の数字に当たり、市場参加者の豪ドル先安を期待する動きが強いことがうかがえる。


詳しいデータは別表を!

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