2019/09/11

2019年9月11日(水)前日NY市場の動き(日本時間午前5時半ごろの動き)

2019年9月11日(水)前日NY市場の動き(日本時間午前5時半ごろの動き)

米中通商協議に向けファーウェイ制裁緩和と中国の米農産品購入で合意する可能性との報道も意識。JOLT労働調査の求人件数は先月に続き強さは見られず、離職者数は集計以来の最高値を更新と雇用への影響も危惧。ただし、米債利回りは大幅促進しドル売りの流れも限定的。

ジョンソン英首相は相変わらず10月31日の離脱を強調するも英国の合意なきEU離脱のリスク後退、イタリア上院が承認しコンテ新政権が正式に発足。FOMCとECBの利下げ期待は変わらず、問題はFOMCがどこまで利下げできるのか、ECBはQEの有無で相場が変化するリスクは変わらず。トランプ氏は強硬派のボルトン大統領補佐官を解任し対抗していたポンペオ氏の力が強まるのか?

米株は下げ幅を縮小しダウは値を戻し0.28%上昇と今週に入り続伸中。米債利回も週明けの1.42%台をボトムに今日も1.618%台→1.735%近くまで大幅に上昇中。 為替相場は、GBPUSD+EURUSD+AUDUSDはレンジ相場で大きな動きは見られず。

GBPUSDは、カーニーBOE総裁が「ポンドのボラティリティーは新興国通貨並みであり、EU離脱を巡る結果が明らかになれば英国の資産価格は大幅な水準訂正が起きるだろう」というように、離脱の結果により大きな変動は間違いない。議会が決めた離脱期限の3か月延期にも関わらず、ジョンソン首相は10月末の離脱方針は変えず。目先は様子みを決め込んでいると思うが、EU離脱のリスクを引き下げる動きも目立ち動けず。一日を通じて1.2307~79のレンジで上下するだけ。

USDJPYは米債利回りの急伸は円売り材料。急騰の気配は見られないが107.50台の壁を上回り緩やかな円売りが続き、緩やか過ぎるこの円売りの流れはやや不気味。「緩やかな円安→急激な円高」のセオリーが復活するのか? それとも、米債利回りの上昇に連動して円売り相場が続くのか? 現状ではクロスでも円売りの流れが続き、テクニカルでは円売りサインが続いている。

USDCADは予想外に強い住宅着工+建設許可もあり、JOLT労働調査の発表後はテクニカルベースのCAD買いが強く、原油価格の下げにも関わらず前日の安値1.3139を割り込み一時1.3134まで下落。


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21:15    CAD 8月 住宅着工件数=22.66万件(予想21.25 前回22.2→22.25万件)

21:30    CAD 7月 住宅建設許可=前月比3.0%(予想2.0% 前回-3.7→-3.1%)

23:00    USD 7月 JOLT労働調査(求人件数)=721.7万件(予想731 前回734.8→724.8万件)→ 予想・前回に届かず、離職者数は集計開始の2000年以降で最高水準。

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ファーウェイ制裁緩和・中国の米農産品購入で合意する可能性(ブルームバーグ)
◎リスクオフに米債利回りは上昇し、円売りが強まる。

ポンペオ米国務長官
◎国連総会で米イラン会談が行われる可能性はあるかとの質問に対し、「大統領には前提条件なしで会談する用意がある」と応じた。

ナバロ大統領補佐官(通商製造政策局長)
◎良好な結果を得るには、成り行きに任せる必要がある、差し当たっては中国との交渉に忍耐強くなる必要がある。

トランプ大統領
◎ボルトン大統領補佐官を解任、北朝鮮やイラン、アフガニスタン、ロシアなどとの外交政策を巡る見解の相違が理由。

カーニーBOE総裁
◎ポンドのボラティリティーは新興国通貨並みであり、EU離脱を巡る結果が明らかになれば英国の資産価格は大幅な水準訂正が起きるだろう。
◎さまざまな指標を見ても、EU離脱の結果次第で金融市場がどちらか一方向に相当動くであろうことが示唆される。

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