2019/09/05

2019年9月5日(木)昨日4日 海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年9月5日(木)昨日4日 海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

英下院はブレグジットの3か月延長を義務付ける「合意なき離脱」措置法案を可決! 解散総選挙? 2回目の国民投票? 合意なきEU離脱? それぞれの可能性を秘めながらも、合意なきEU離脱のリスク低下と判断。香港は行政長官が「逃亡犯条例」改正案を正式に撤回、イタリアは連立政権が発足へと動きと、市場はリスク回避の巻き戻しに動きへ。

為替市場は、GBPは合意なきEU離脱のリスク低下期待に大幅上昇、AUD+NZDもリスク回避の巻き戻し中国金融緩和策+景況感改善に強く、EURはハードブレグジットとイタリア政局混迷リスク低下に強く、CADも中銀の金利据え置きと追加緩和の動きみ見られず上昇。逆にJPYはリスク回避の巻き戻しに売られ、CHFはなぜか買い選好へ。

米株は1%近く上昇と続伸、原油価格(WTI)は56ドル台へ大幅上昇。ただ、米10年債は上昇幅を縮め1.47%近くへ、2年債は1.43%台へ軟化。

USDJPYは一言、続伸(円下落)で、「合意なき離脱」措置法案可決、イタリア政局安定、中国経済指標の持ち直し、香港問題の一部解消とありクロスでも全面安。早朝の105.83をボトムに200時間MAを上抜け一時106.44まで続伸。問題は、106.50~60のポイント、過去8月に入ってから超えられなかった107円台でクローズすることができるか? 200日MA=107.62 をこえられるか? 取り巻くリスク状況の緩和(期待)は一時的に思えてならないが?

GBPUSDは一言、続伸で、クロスでもGBPは全面高。早朝の1.2080台をボトムに200時間MAを上回り、終盤にかけ1.2240近くまで続伸。早朝に英下院は「合意なき離脱」措置法案を可決! 市場はジョンソン首相が示している「合意なきEU離脱」のリスクが弱まったことでGBPショートの巻き戻しに入っており、27日の1.2310を超えられるか? ブレグジット問題はそう簡単に収まるようには思えないが、とりあえずどこまでショートカバーが続くのか見極める必要がありそう。

USDCADは、アジア・欧州市場で大枠1.3310~45のレンジ相場。変化が起きたのはカナダ中銀の声明で、注目された利下げ実施に関する言及はなく、1.3330台から30日の安値1.3247を割り込み→1.3220割れまで続伸。27日の1.3225も割り込む動きへ。

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21:30    USD 7月 貿易収支=-540億ドル(予想-534億ドル 前回-552→-555億ドル)→ 予想より小幅ながら赤字額が拡大。

21:30    CAD 7月 貿易収支=-11.2億カナダドル(予想-3.5 前回1.4→-0.6億カナダドル)、輸出=497.6(予想 前回503.1→502.2憶カナダドル)、輸入=508.9(予想 前回501.7→502.8億カナダドル)→ 赤字額が予想を大幅に上回る。

23:00    CAD カナダ中銀 金融政策発表=政策金利1.75%の据え置きを決定、予想通り。

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USBは世界成長と米債利回の低下を予想
◎今後数四半期の世界成長率を、3.2→2.5%予想に下方修正。
◎年末時点の米10年債利回りは1.25→1.0%予想に下方修正。

ウィリアムズNY連銀総裁
◎米景気減速の回避に向け「適切に行動する」用意があるが、今のところ、米経済は良好な状態にあると認識。
◎世界的な景気減速、米中通商問題、英国の合意なきEU離脱など、景気見通しに対する重しとなる恐れのある複数の要因を勘案し、柔軟に対応する必要がある。
◎米国のインフレ率が根強く低水準にあることに留意すると同時に、諸外国の経済が軟調となっていることが一種のディスインフレ圧力になるとして注目している

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
◎米中貿易摩擦の悪影響を緩和する上で利下げは「粗末な手段」ではあるが、FRBはそれでも利下げをしなければならない。

ベージュブック
◎製造業部門が世界的な景気減速の影響を受け、米経済はここ数週間「控えめ」なペースで成長。消費動向が示す家計消費の強さはまちまち。
◎関税を巡る懸念や通商政策を巡る先行き不透明性は残るも、企業の大半は短期的な見通しに対し楽観的。

英議会のブレグジットをめぐる動き
◎英下院はEU離脱延期法案を賛成327票、反対299票可決、首相は10月15日の総選挙を提案し、首相職にあれば10月31日づけでEU離脱を実現する。

カーニーBOE総裁
◎ポンド相場の変動を抑えるために英中銀が為替市場に介入する可能性はほぼない。

レーンECB専務理事
◎各種経済指標からユーロ圏のインフレ率はECBの目標(2%かそれを下回る水準)を大きく下回っている。最新の経済指標でインフレ率は0.0─1.5%。
◎インフレ期待の低下について討議される可能性があり、ユーロ圏経済にはなお大きなスラックが存在している。

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欧州委員会
◎時期ECB総裁へラガルド氏の起用を承認

コンテイタリア首相
◎第1与党だった「五つ星運動」と中道左派「民主党」の2党連立による組閣名簿をマッタレッラ大統領に提出、大統領府は5日に新閣僚の就任宣誓式を行うと発表。

香港行政長官
◎「逃亡犯条例」改正案を正式に撤回→ 正式撤回は活動家らが掲げる5つの主要な要求の1つにすぎないとの主張が多い。

中国国務院(中国中央テレビ)
◎銀行の預金準備率(RRR)を「時宜を得た方法」で引き下げていく意向。