2019/09/07

2019年9月7日(土)昨日6日、海外市場の動き

2019年9月7日(土)昨日6日、海外市場の動き

週末金曜日、米雇用統計を受けドル売りへと流れは変化、パウエル議長は景気拡大の維持を再表明、18日のFOMCで利下げ織り込み年内2度の利下げ期待へ。12日のECB理事会は利下げとQEの示唆を予想するも、抵抗勢力は多いともある。

◎中国は景気刺激策を発表、預金準備率を引き下げへ。
◎米雇用統計は強弱混在、就業者数の伸びは弱く、賃金は上昇
◎カナダ雇用統計は新規雇用者数が予想外に増加
◎独鉱工業生産は予想外に弱く製造業の不振を裏付ける
◎パウエルFRB議長は景気拡大の維持継続を再表明
◎イタリアは前日にコンテ新内閣が発足
◎英国は上院がEU離脱延期法案を可決、9日にエリザベス女王が署名へ。
◎米中通商協議は「カドローNEC委員長」いわく、「開催は確認するも日程は設定されず」

ダウは上昇幅を縮めるも上昇傾向を維持、米債利回りは米雇用統計を受け下落、10年債は1.6%→一時1.54%を割り込むも、前日とほぼ同水準の1.56%近くに、2年債は1.54%と若干上昇。

為替相場は明暗が分かれ、終わってみれば中国の景気刺激策を好感しAUD+NZDは上昇、CADは強い雇用統計を受け上昇。GBPは弱く、EUR+JPY+CHFはほぼ変わらず、

USDJPYは、アジア・欧州市場と107円を中心に106.90~10の狭いレンジが続いた。米国市場に入り強弱混在する米雇用統計後の米債利回りの低下にJPY買いが再開するも106.50~60のビットは厚く、106.62をボトムに106.90近辺で終了。

EURUSDは、独鉱工業生産が弱く相変わらず低迷する独経済指標とイラリア政局安定、ブレグジット不安とECB利下げへの抵抗勢力の拡大に動きは鈍く小幅安。欧州市場の序盤には弱い独鉱工業生産にも下げ幅は限定的でEURGBPの買いも強く一時1.1050台まで上昇するも続かず、一時1.1020まで下落。米国市場に入り米雇用統計を受け1.1057まで上昇するも続かず。結局は1.1025近辺で終了。

GBPUSDは、英国は上院がEU離脱延期法案を可決し9日に女王が署名する。とりあえず合意なきEU離脱のリスクは回避されリスクオンに上昇傾向を維持するも解散総選挙の動きは不透明。週末を前にしてGBP買いも勢いは見られず、1.2350を超えられず目先のショートカバー終了後は1.2280近辺へと軟化。

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21:30    CAD 8月 雇用統計: 失業率=5.7%(予想5.7 前回5.7%)、新規雇用者数=8.11万人(予想2.0 前回-2.42万人)、労働参加率=65.8(予想65.6 前回65.6)、フルタイム=2.38万人(予想1.75 前回-1.16万人)、パートタイム=5.72万人(予想0.7 前回-1.26万人)→ 新規雇用者数は予想外に増加しCAD買いが強まる

21:30    USD 8月 雇用統計: 失業率=3.7%(予想3.7% 前回3.7%)、非農業部門雇用者数=13.0万人(予想15.9万人 7月16.4→15.9万人 6月)、週平均労働時間=34.4(予想34.4 前回34.3)、平均時給=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.3%)、平均時給=前年比3.2%(予想3.1% 前回3.2→3.3%)、時間当賃金=28.11ドル(予想 前回27.98ドル)、労働参加率=63.2%(予想 前回63.0%)、製造業雇用者数=0.3万人(予想 前回1.6万人、民間部門雇用者数=9.6万人(予想 前回14.8万人)、政府部門雇用者数=3.4万人(予想 前回)

23:00    CAD 8月 Ivey購買部協会指数=60.6(予想 前回54.2)

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パウエルFRB議長
◎景気拡大を維持に引き続き適切に行動する。
◎米国、世界経済がリセッションに陥る可能性は低いが、貿易をめぐる不透明性のリスクや横風に直面。
◎9月のFOMCでは異なる意見があることは明白。
◎米金融政策当局において政治的な要因が「入り込む余地は一切ない」と言明。

カドローNEC委員長
◎トランプ政権が9月と10月に行う中国との通商協議で早期の結果を望んでいる。
◎10月初旬に閣僚級の米中通商協議が行われることを確認。しかし、明確な日程は設定されていない

カドローNEC委員長
◎先のG7サミットの際に日本と合意した枠組みで最終決定される可能性があり、今月発表も。

ドイツ銀行
◎米国債利回りを記録的な低水準に押し下げた大幅な債券高の原因は海外発の材料ではなく、米国経済の減速で、米国債市場が発するリセッション警告、真剣に受けるべきだ。

英国は上院がEU離脱延期法案を可決、9日に女王が署名へ。
◎法案が可決すれば英政府は、10月19日までに議会が承認する離脱協定案でEUと合意するか、合意なき離脱について議会承認を得ることができない場合はEUに離脱期限を2020年1月31日まで延期するよう求めなければならない。

コービン労働党党首
◎総選挙の早期実施を巡る動議について他の野党幹部との話し合いを実施。野党勢は離脱延期法案が成立するまで総選挙実施に反対し、総選挙に向けた呼び掛けも断る意向

ドラギECB総裁の大規模な景気刺激策に中核国が抵抗(ブルームバーグ)
◎フランス中銀のビルロワドガロー総裁が、 バイトマン・ドイツ連邦銀行総裁、クノット・オランダ中銀総裁、ホルツマン・オーストリア中銀総裁に続いて直ちに量的緩和(QE)を再開する必要性に疑義を呈した。

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