2018/05/24

2018年5月24日(木曜)昨日23日、海外市場の動き

2018年5月24日(木曜)昨日23日、海外市場の動き

相場変動要因は豊富!! 注目のFOMC議事録は「6月の利上げの可能性と景気を刺激しない政策移行への戦略を協議」。市場の反応は複雑で、米債利回りの低下は止まらず、米株は小幅高へと動き直後はドル売りへと動くもドル高傾向は変わらず、リスク回避に急伸した円はクロスで全面高を維持。

新興国通貨は続落の中、トルコ中銀は通貨防衛に緊急利上げを実施しトルコリラ買いへと急変し新興国通貨は売りから買いへと変化。アルゼンチン貿易収支は予想外の黒字。ただし、米中通商協議の不安、米朝首脳会談の開催不安。米金利高+ドル高による新興国通貨下落への不安は完全に解消できず。

米株は終盤にかけて値を戻し小幅高で終了。ダウ+52.40(+0.21%)、Nasadaq+S&P500も0.3~0.6%台の上昇へ。米10年債利回りはFOMC議事録後も弱く2.994%(-0.070)と3.0%の大台を割り込み下落。原油価格(WTI)は71.76(-0.61%)と弱く原油在庫の予想以外の増加とOPECが生産増の可能性を意識。

トランプ大統領は米中通商協議「妥結後の結果検証が難し過ぎ」、ポンペオ米国務長官は「中興通訊(ZTE)に対する措置解除は何も決定していない」と発言し米中通商協議の行き詰まりを懸念→ リスク回避の動きが続く可能性も。

イタリア大統領は次期首相に、ポピュリズム連立政権で、法学者で政治経験のないコンテ氏を指名首相、経済財務相にユーロ離脱に備えた計画を主張したサボナ氏が浮上、不安感が拡大→ イタリア債下落し利回り上昇しEUR売りの材料に。

USDTRYは、アジア・欧州市場とドル買いの流れは止まらず。欧州市場では一時4.9268と歴史的TRYの安値を更新。しばらく4.8220~4.9120台のレンジで推移から、トルコ中銀は緊急会合を開き、通貨防衛もあり後期流動性貸出金利を13.5→16.5%へ3%引き上げた。→ USDTRYは4.540近くまで急落し、TRYJPYも22.47→24.20台まで上昇しTRY買いが強まり、新興国通貨のUSDZAR、USDMXNも下落しドル売りへと動く。

USDJPYは、アジア市場の110.88を高値に米中通商協議の不安、米朝首脳会談の開催不安、米金利高+ドル高による新興国通貨下落へ。特にTRYJPYの急落が目立ちリスク回避の円買いが一時加速。欧州市場で200日MA=110.20近辺を割り込み投機筋のストップを誘発し110.00を割り込んでからは売りが売りを呼び、円はクロスでの激しい円買いの影響もあり109.56まで下落しようやく下げ止まる。売り一巡後からクロスも円売りへと変化し徐々に買い戻しが強まり、オプションカットでは110.18まで上昇、ロンドンフィキシングで109.89まで値を下げるもFOMC議事録の発表直前には110.33まで上昇。発表後の主要国通貨がやや反発する中、円クルスの買い戻しもあり110.00台での取引が続いている。

EURUSDは、弱いユーロ各国PMI+弱い消費者信頼感指数+イタリア首相が本決まりとなるポピュリズム連立政権への不安にECBの利上げ予測時期が後退し、底値1.1676からFOMC議事録後に1.1700台を回復するも弱さは目立つ。

GBPUSDは、弱い英CPI+PPI+ソフトブレグジットへの不透明感に、BOEの追加利上げ期待も遠のき一時1.3300台まで続落しようやく下げ止まる。FOMC議事録を受けた反発にも1.3310~1.3365のレンジ相場を抜け出せず。

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