2018/05/16

2018年5月16日(水曜)昨日15日、海外市場の動き

2018年5月16日(水曜)昨日15日、海外市場の動き

強い米小売売上高・NY連銀製造業景気指数に米金利が上昇しドル全面高(アジア市場から金利は上昇していましたが)! 主要国通貨+新興国通貨+資源関連通貨を含めドルは全面高で、オプションカット時の午後11時にドル売りのピークを迎え、ロンドンクロージングタイムまで調整局面が続くも、前日比で強さを維持。

USDZAR-1.95%、USDTRY-1.71%と下げ幅は相変わらず大きく、EURUSD-0.73%、NZDUSD-0.75%と下げ幅は大きく、英雇用統計を受けたGBPUSDは-0.36%の下げにとどまり、USDCHFは+0.13%と小幅な上昇へ。

米金融先物市場は年内後3回の利上げの可能性が上昇、ウィリアムズSF連銀総裁も年内あと3回の利上げで2.5%に近づく可能性を示唆。注目の英雇用統計は、強弱混在で決定的なさは確認できず引き続きBOEの利上げ次期の可能性は不透明、ただし、賃金の上昇も見られ1年ぶりにインフレ率を上回る結果に予想外に動きは緩慢で一時底堅く推移。

USDJPYは前日比+0.66%近くへ上昇。109~110円のレンジ上限を抜け出し円売りが加速、クロスでは通貨ペアで強弱混在。アジア市場早朝の109.65をボトムに米金利が上昇気味でほぼ一直線で上昇するも110.00円台の実需筋・オプション勢の売りに上値も抑えられ、109.80~00の狭いレンジで推移。午後8時過ぎに110.00をクリアに上回り110.10台へ上昇、強い米小売売上高・NY連銀製造業景気指数を受けた米金利の急伸に、200日MA=110.16を超え110.30台へ、主要通貨で利食いのドル売がみられる中で、クロスでも円ロングも巻き戻しが続き110.40台でようやく上げ止まり110.30台で推移。109.75~110.55が次の重要なポイントに。

GBPUSDは前日比-0.36%と下落幅はやや弱まる。アジア市場の1.3572を高値に、米金利の上昇に全般的にドル買いの流れが強い中で上値は重く、欧州勢の参入に1.3520台まで下落。英雇用統計を受け上下変動しながらも悪い数字も織り込み済みなのか、GBPショートの巻き戻しが強く1.3559まで上昇するも限定的で売り再開し1.3510台へ下落。強い米小売売上高・NY連銀製造業景気指数を受けた米金利の急伸に一機に1.3451まで下落し、午後11時のオプションカット近くから反発しロンドンクロージングタイムにかけて1.3520台まで値を戻すも続かず。1.3500近くで推移。1.3497~1.3600をコアに1.3500をボトムに維持できるのか? 失敗すると続落も。

懸念の米中通商協議では再開を目指し、中国副首相が15日から通商交渉でワシントンを訪問予定と合わせたのか不明ながら、USTRは15~17にかけ中国からの輸入品への関税賦課方針に関する公聴会を実施。北朝鮮は米韓軍訓練に抗議し南北閣僚級会談の中止を発表。イランは欧州勢との核合意協議が失敗に終われば核プログラムを再開する容易を表明。→ 相変わらず不透明感は残る。

米株は開始直後を高値に下落、ダウ-193.00(-0.78%)、NasdaqとS&P500も-0.7~0.8%近く下落へ。 米債利回りは3.071%(+0.0708)と強い米経済指標を受け上昇を加速。原油価格(WTI)は一時71.79の高値から上下変動し71.10台と上昇を維持。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

21:30    USD 4月 小売売上高=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.6→0.8%)、除自動車・コア前月比0.3%(予想0.5% 前回0.2→0.4%)→ 前回が上方修正、コアは予想を下回るが強さを維持し、発表後に米金利先物で利上げ期待度が強まり、米10年債利回りが2011年以来の高水準へ。

21:30    USD 5月 NY連銀製造業景気指数=20.1(予想15.0 前回15.8)→ 支払い価格が上昇、予想を大幅に上回り

23:00    USD 3月 企業在庫=前月比0.0%(予想0.2% 前回0.6%)→ 予想を上回る

23:00    USD 5月 NAHB住宅価格指数=70(予想70 前回69)→ 予想と変わらず

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【北米】
クラリダ次期FRB副議長候補(米債券運用大手PIMCOの幹部でコロンビア大教授)=最大雇用と物価安定を巡る二重の責務の遂行に向け尽力する。重要目標を達成する上で、バランスの取れたアプローチによる金融政策運営を支持する。二重の責務は経済、企業、家計、地域にとって極めて重要。FRBの債券買い入れプログラムに対しては懐疑的で、量的緩和(QE)による恩恵は回を重ねるにつれ低下した一方で、コストは上昇。金融システムを不必要にリスクにさらすことなく」実施したい。

ボウマンFRB理事候補(カンザス州銀行監督当局者)=4兆ドルに上るFRBのバランスシート削減については「将来に向けた適切な道筋。金融危機後に導入された一部の規則は小規模な銀行にとり不利になっていると指摘

ウィリアムズSF連銀総裁=中立金利の推計値に幅が出ており、現在見られている堅調な経済成長で中立金利が押し上げられているかについても見方が分かれている。人口の高齢化や世界的な安全資産への需要の高まりなどの長期的に作用する力学を踏まえると、中立金利は2.5%近辺にとどまっていると

ウィリアムズSF連銀総裁=フェデラルファンド(FF)金利誘導目標はあと3回の利上げで2.5%に近づく可能性があり、FRBは長らく掲げてきた「緩和的な」政策は終了したとの認識を示す必要に迫られる可能性がある。FRBが利上げを継続していくなかでも、中立金利を押し上げる基調的な要因はこれまでよりも弱くなっている。金利は過去と比べると低水準にとどまる公算が大きい

カプラン・ダラス連銀総裁=米インフレ率は連邦準備理事会(FRB)が目標とする2%に向かって上昇しているが、経済の過熱を示すほど加速せず。税制改革を背景に、2018年の成長率は2.50─2.75%になるとの見解を示す一方、19年にはその効果が薄れ、2020年までに1.75─2.0%に鈍化すると予想。米国のイールドカーブを注視しており、逆イールドになった場合は懸念に値する。

カドロー国家経済会議(NEC)委員長=中興通訊(ZTE)の対応は現時点で不明。

ムニューシン米財務長官=イラン中央銀行のセイフ総裁を経済制裁の対象に指定。イラン革命防衛隊(IRGC)のために「数十億ドルの資金を動かしていた」と批判→ イラン核合意離脱後にIRGCへの資金調達に関与したとして、イラン人6人とイラン企業3社に対する制裁を発動している。

米短期金利先物相場=4月の小売売上高統計を受けて消費支出加速期待が下支えされ、年内利上げはあと3回との予想がなお優勢。年末までFF金利2.25~2.5%へ引き上げられる可能性は、50→54%へ上昇。

カドロー米国家経済会議(NEC)委員長=米中通商交渉の再開を控え、米国は中国との貿易戦争は望んでおらず、中国側と摩擦の解決に向けた合意を探っている
グアハルド・メキシコ経済相=北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉が17日の週内に設定された期限までに合意に達することは想定せず

米通商代表部(USTR)=中国からの輸入品への関税賦課方針に関する公聴会、15-17日実施。企業の申し込みが多く2日に延長して実施。USTRに寄せられた意見は2700を超える。→ 中国副首相が15日からワシントンを訪問予定。

【欧州】
スペイン・カタルーニャ州議会はトラ新首相を選出=独立派の新州政府が発足した。ただ、同氏は強硬な独立派として知られており、中央政府との対立が今後も続くとみられる。

独経済省=予想を下回る第1四半期GDPを受け、インフルエンザの流行、ストライキ、例年より多い3月の祝日などの特殊要因で、経済回復の基調は変わらず。

【アジア・その他】
豪中銀議事録公表(5月1日分)=賃金の伸びが低水準にとどまり、インフレ率が目標水準を下回っていることから、目先は政策変更する「強い根拠」はないとの認識で一致。景気が想定通り活性化するとすれば次の行動は利下げよりも利上げの可能性が高い。

豪中銀議事録公表(5月1日分)=向こう数年にかけて一段と力強く(経済が)成長すると見込まれていた。これが経済における余剰能力を減らし、失業率のさらなる段階的な低下につながる可能性があるが、経済における余剰能力は緩やか減少し、賃金の伸びとインフレの加速は段階的になる。

豪中銀議事録公表(5月1日分)=向こう2年で成長率が昨年予想2.4%→3%をやや上回ると上方修正へ

デベル豪中銀副総裁=失業率は徐々に低下する見通しに自信。金利はある時点で上昇する可能性が高い。政策金利の短期的調整に強い根拠はない

イランサレヒ長官=核合意からの米国の離脱を受け、欧州勢との協議が失敗に終われば、 イランには一段と高い水準で核プログラムを再開する用意がある

政府と日銀の共同声明=政府は物価2%目標の早期実現を目指す日銀の方針を共有しており、これに変更はないとする答弁書を決定。、日銀が2%の物価安定目標を「できるだけ早期に実現することを目指す」としていることを挙げ、「内閣もこの方針を共有しており、これに変更はない」

ハガティ駐日大使=日米通商協議が新たな枠組みの下で急速に進むだろう。米通商代表部(USTR)の職員が、詳細を詰めるためこの1週間で来日した。環太平洋連携協定(TPP)の新協定「TPP11」を巡る日本の努力は、二国間協定を望む米国と対立するものではない。

黒田日銀総裁=当面10年金利0%動かすこと全く考えられない

北朝鮮=国営朝鮮中央通信(KCNA)は米韓軍事訓練を「挑発行為」とし、南北閣僚級会談の中止発表。

北朝鮮=ジュネーブで開催されている軍縮会議で、北朝鮮が核実験禁止に向けた国際的な取り組みに参画すると表明

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※