2018/05/04

2018年5月4日(金曜)昨日3日、海外市場の動き

2018年5月4日(金曜)昨日3日、海外市場の動き

FOMCも過ぎ、米雇用統計を控えた海外市場は、米株の動きは予想外に鈍く、米10年債は低下気味。為替相場はドル高傾向が続くも上昇幅は弱まり、円高が目立つ動きへ。

米中通商協議の初日は中国側の態度は軟化せず、財務長官、商務長官、USTR代表、NEC委員長の大物が参戦した米中通商協議の初日は「NOコメント」。アルゼンチンは1週間で2度の利上げと経済不安は強まり、イラン・イスラエルの対立の懸念も強まりリスク回避の動きなのか? 米雇用統計前の円ショートの調整なのか? USDJPYは含めクロスでも円は全面高で、米株の軟化+米債利回りの軟化も円買いの材料となり、オプションカットで売り再開、フィキシングで108.93まで下落、戻りも109.25止まりと上値の重さは変わらず。

AUDUSDは早朝の0.7486をボトムに、豪貿易黒字額は予想外に拡大+住宅建設許可は強くAUDUSDの上昇への起爆となり0.75台を回復して以降は、欧米市場を通じてオプションカット前の0.7500近辺をボトムに0.7500~0.7540台のレンジで推移。

GBPUSDの売り圧力は止まらず。アジア市場の1.3570の安値から欧州市場序盤は実需筋の買いに一時1.3630まで上昇するも、英サービス業PMIが弱く、前日に建設業PMIが久々に強くでた英経済指標の弱さは復活し+メイ英が提示した離脱後の関税制度案が拒否され売り圧力が強まる。一時1.3570台をボトムに何とか下げ止まるも、オプションカット後に下げ幅を強め、フィキシングでは前日の安値1.3555を割り込み1.3538まで下落から1.3570台で推移。

EURUSDは前日の安値1.1938を割り込めず大枠1.1950~00のレンジ相場。アジア市場の1.1948の安値から欧州市場の序盤は、実需筋とショートカバーに1.2009と1.20の大台を回復するも、ユーロ圏CPIは予想を下回り仏・独10年債利回りが低下、欧州委経済見通しは成長見通しを引き下げ、「減速はある程度一時的」というも、「見通しに対するリスクは上昇し、いまや下振れに傾いていると警告」しEUR売りの材料へ。フィキシングでは1.1949まで下落から1.2000まで上昇へ。

USDCADは前日の安値1.2800の大台を維持し、大枠1.28~1.29のレンジへ。アジア市場の1.2886から欧州市場の序盤にかけ1.2816まで下落するも、前日の安値1.2800~10は抜け切れずドル売りも失速。カナダ貿易収支は想外に赤字幅が拡大、輸入の急増に赤字幅は過去最大にカナダドル売りへが強まり、1.2870台へ上昇。オプションカットで1.2844まで下落から、フィキシングにかけて1.2909まで急伸、終盤にかけては1.2840台へ下落と結局はレンジを抜け出せる。

米債利回りは低下、10年債は2.945%(-0.023)、2年債は2.492%(+0.004)と高水準を維持。ダウは+5.17(+0.02%)と前日とほぼ同水準へ、Nasdaq-12.75(-0.18%)、S&P500-5.94(-0.23%)と下落へ。原油価格(WTI)68.48(+0.81%)と小幅高へ。

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USD 新規失業保険申請件数=21.1万件(予想22.5万件 前回20.9万件)→ 予想を下回り改善、1969年12月来の低水準となった前週よりは上昇するも引き続き低下傾向は変わらず。 4週平均は1973年3月来の低水準、

USD 第1四半期 非農業部門労働生産性・速報値=前期比0.7%(予想0.9% 前回0.0→0.3%)、単位労働コスト・速報値=前期比2.7%(予想2.9% 前回2.5→2.1%)→ 共に予想を下回るも、生産性は時間当たりの労働報酬は前期2.4→3.4%増と伸びが拡大し前年同期比では%増加。労働市場は引き締まっており、労働コストも加速しつつあり、6月のFOMCで労働コスト増が考慮される可能性も。
CAD 3月 国際商品貿易=-41.4億カナダドル(予想-22.5 前回-26.9→-29.3億カナダドル)→ 予想外に赤字幅が拡大、輸入の急増に赤字幅は過去最大

USD 3月 貿易収支=-490億ドル(予想-500憶ドル 前回-576→-577憶ドル)→ 輸出が過去最高水準となり、赤字額が15.2%減少、予想を下回る

USD 4月 総合PMI・確報値=54.9(予想 前回54.8)、サービス業PMI・確報値=54.6(予想 前回54.4)→ 前回を小幅に上回る

USD 4月 ISM非製造業景気指数=56.8(予想58.5 前回58.8)→ 予想と前回を下回る

USD 3月 製造業新規受注=前月比1.6%(予想1.4% 前回1.2→1.6%)、除く輸送=前月比0.3%(予想 前回0.1→0.2%)→予想を上回り前回も上方修正へ

USD 3月 耐久財受注・確報値=前月比2.6%(予想 前回2.6%)、除く輸送(コア)前月比0.1%(予想 前回0.0%)→ 前回変わらず

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【北米】
米中通商協議の初日は終了=ムニューシン財務長官、ロス商務長官、ライトハイザー通商代表部(USTR)代表、クドロー国家経済会議(NEC)委員長は、中国当局者との会合および夕食の後、記者団に対してコメントを控えた→ 中国政府高官(匿名)は、中国政府は戦略的に重要な技術での支配的地位を目指す計画「中国製造2025(メイド・イン・チャイナ2025)」の断念、あるいは貿易赤字の1000億ドル縮小といった米側の交渉条件は受け入れない方針

ビル・グロース氏=米10年債利回りが3%を超えて大きく跳ね上がるとはみていない。米債券市場の今年の盛り上がりはほぼ終了し、ここから大きな動きは期待できない

【欧州】
プラートECB専務理事=ユーロ圏経済の減速は予想より早い時期に現実化し、成長を抑制している要因は短期的に継続する可能性がある。予想外の低下の裾野は幅広い。 ただECBはインフレの面で大きく前進しているとの認識。ユーロ相場の上昇により輸出が抑制されているとの多くの兆しは出ていないものの、輸出を巡る景況感が大きく悪化

欧州委経済見通し=ユーロ圏の成長率は、2017年の2.4%のピークから、18年は2.3%、19年は2.0%に減速すると予想。見通しに対するリスクは高まり、リスクは下向きに傾いている。主なリスクとして金融市場のボラティリティーや保護貿易主義の高まりのほか、米国の財政政策により米経済が過熱し、同国の利上げペースが速まる可能性。

欧州委経済見通し=第一四半期のユーロ圏経済成長率は前期比0.4%増と2016年以来の低さ。この減速はある程度一時的である公算が大きいと指摘した。ただ、ユーロ圏の見通しに対するリスクは上昇し、いまや下振れに傾いていると警告。主なリスクに金融市場のボラティリティー、米国経済の過熱、保護主義の加速を挙げた。
欧州委の経済・金融問題部門トップ=債務削減を継続し、経済・金融同盟の完成に向け積極的に取り組んでいく必要がある

メイ英が提示した離脱後の関税制度案=6対5で反対が賛成上回り首相は窮地に立たされた。与党・保守党内の強硬派と歩調を合わせるジョンソン外相やデービスEU離脱担当相のほか、最近就任したジャビド内相も反対。

【アジア・その他】
アルゼンチン中銀=1週間で2度目となる政策金利の引き上げを実施。27.25→30.25%、30.25→33.25%へ。中銀は声明で、年内のインフレ目標(15%)達成に向け引き続き利用可能なあらゆる手段を講じる方針。アルゼンチンペソは過去最安値を更新。

イスラエルのリーバーマン国防相(サウジ系新聞エラフ)=イランが設けようとする拠点はことごとく破壊する→ シリアを舞台にイスラエルとイランが直接対決する戦争のリスクが高まっている。  

イラン革命防衛隊のサラミ副司令官=イスラエルに向けて「10万発のミサイルを発射する準備が整っていると、イスラエルの「壊滅と崩壊」を招くことになりかねないとテヘランから警告

イランのザリフ外相=虚勢や脅しで米国が新たな合意を獲得することはない。米国が締結済みの合意を順守していないなら、特にそうだ。米国が合意に違反し続けた場合、あるいはそれを離脱した場合、わが国は自ら選択した方法で対応する権利を行使する

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