2018/05/27

最新のIMMポジションから、2018年5月27日(日曜)

最新のIMMポジションから、2018年5月27日(日曜)

集計日が5月22日(火)の主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)の投機的ネット・ポジションの合計は、前週のロング+43,213コントラクトとから+26,680へと5週連続の減少へ。

米10年債利回りは集計日ベース3.0597%で(先週末=2.9313%まで下げているが)、通貨安=ドル高の図式がより濃く、このネット・ロング+26,680は、今年1月9日にショートからロングへ転換してから最低の数字で、トレンドからネットでマイナスに陥る可能性も強まっている。

今回の特徴として、円は前週比でショートが最も拡大しロングからショートへ転落したこと、ユーロのロングが5週連続で減少したこと、NZドルが9週続いたロングからショートへ転落したこと、カナダドルのショートが拡大したこと。 そして逆に、ドル高思考の中でポンドが若干ながらロングが拡大したこと、同じく豪ドルのロングが予想外に増加したことが挙げられる。


【円】前週+3,680→-2,767(-6,447)
4月3日に2016年11月29日から70週続いた円安(ネットショート)から歴史的な変化をするも、ロング→ショートと短期間で入れ替わり、リスクヘッジ通貨として選好され、ドル高の流れの中でもネットショートは少ない。また、市場参加者のセンチメントは円ブル派と円ベア派に相変わらず分かれている。

【ユーロ】前週+115,114→109,744(-5,370)
2017年5月9日から54週間ユーロのロングを維持し、相変わらずNO.1のロングポジションを維持してはいるが、4月17日をピークに5週連続の減少し、ネット・ロングは今年に入り最低水準。ECBの早期緩和縮小期待も消え、イタリアの政局不安に加え直近ではスペインもやや不安材料で、EURの弱さが目立つ。

【ポンド】前週+5,621→5,701(80)
2017年11月28日から25週間ポンドのロングをなんとか維持。先週は前週比で4週減少の後、ドル高センチメントの中で僅かながらロングへ変化。特にポンドの買い材料は見当たらないがGBPUSDの下落は止まらず。

【カナダドル】前週-23,656→-26,212(-2,556)
3月27日から9週連続でネットショートが続き、この間のマイナスは平均27,481でほぼこの水準で大きな変化は見られず。NAFTA再交渉の行方は気になるが、何といっても原油価格との連動性が高く、集計日の72.20ドルから先週末は67.50ドルまで下落し、さらにショートが拡大している可能性も。

【豪ドル】前週-23,106→-21,112(1,994)
4月3日から8週連続しネットショートが続くも、先週はドル高の中で先の雇用者数の増加や消費者インフレ期待も上昇したこともあり、今回は最も健闘している通貨とも言えそう。


別表もご覧ください。

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