2018/05/17

2018年5月17日(水曜)昨日16日、海外市場の動き

2018年5月17日(水曜)昨日16日、海外市場の動き

北朝鮮は南北閣僚級会談を中止し、米朝首脳会談の中止の可能性を示唆。その影響が危惧されるもブラフなのか、トランプ大統領はいたって冷静。米金利は高値圏を維持し原油価格は上昇を続け、為替相場は逆に新興国通貨(AUD+NZD+CAD)・資源関連通貨(TRY+ZAR+MXN)は上昇し、リスク回避時に買われるJPY・CHFも強さは見られず前日とほぼ変わらず、主要通貨のEUR+GBPは下げ幅を回復するも小幅安。

北朝鮮リスク以外にも、米国のイラク核合意離脱と制裁が強まるリスク、イラク・イスラエルの衝突激化のリスク、米中通商協議のリスクが残る中、米株は上昇しダウ+62.52(+0.25%)、NasdaqとS&P500も+0.4~0.6%上昇へ。 原油価格(WTI)は米在庫統計を受け下げ幅を回復し終盤にかけて上昇、71.54(+0.32%)。米債利回りは前日比低下から強い米鉱工業生産を受け上昇、3.097%(+0.0213)と強さを維持、2年債は2.585%(-0.004)と軟化。

USDJPYは、9四半期ぶりにマイナス成長となったGDPも予想通なのか円売りの材料とはならず、北朝鮮の南北閣僚級会談を中止と米朝首脳会談の中止の可能性を示唆する中で、円ショートの巻き戻しとリスク回避の円買いに動き、アジア市場では110.20、欧州市場では110.08、米国市場では110.04まで下落するも、110円の大台を割り込むこともなく、強い米鉱工業生産を受けた米金利の反発を引き金に、オプションカット、フィキシングにかけて110.35まで反発。結局は110.00~35の狭いレンジで、200日SMA=110.16を上回り上昇傾向は変わらず、109.80~110.50のレンジから底値を切り上げつつある。

EURUSDは、イタリア政局不透明感の影響は弱いが潜在的に残り、独CPI、ユーロ圏CPIも前回と変わらず、テクニカルにも200日SMA=1.2020を割り込んでからは続落傾向が続き反発力も弱い。欧州市場序盤の1.1854を高値に強い米鉱工業生産の発表近くでは1.1760台まで下落するも、実需筋の買い戻しが強くオプション勢の買いなのか、米金利の上昇に反してオプションカットでは1.1820まで値を戻し、フィキシング1.1778をボトムに下げ止まり、ロンドンクロージングでは1.1820近くまで値を戻している。

◎日本のGDPはマイナスへ陥落するもサプライズは見られず、前期比年率-0.6%(予想-0.1% 前回1.6%)。
◎独CPI前年比1.6%、ユーロ圏CPI前年比1.2%と予想通りで変化は見られず。
◎米住宅着工件数は予想外に減少するも前月分は上方修正。建築許可は前回が上昇修正され下げ幅も予想より少ない。米金利は強い米鉱工業生産を受け反発。
◎イタリアの連立協議中のポピュリズム政党「五つ星運動」と極右政党「同盟」は2500億ユーロの債務減免を求める方針に、イタリア債券売りが強まるが、両党は否定。
◎トルコ中銀総裁はエルドアン大統領と会合を持ち、市場を監視し必要な措置を取る→ トルコの通貨リラは過去最安値を更新した後、反転上昇


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