2018/05/11

2018年5月11日(金曜)昨日10日、海外市場の動き

2018年5月11日(金曜)昨日10日、海外市場の動き

新興国通貨(MXN・TRY・ZAR)+AUD+CAD+EURは上昇=ドル下落、米10年債利回り低下し米株は上昇、原油(WTI)は小幅高。

RBNZ、BOE、米CPI、イタリア政局、米朝首脳会談の日程発表、米イラン核合意からの離脱後初となる追加政策を発動等々、材料が豊富で多彩な中、為替市場は長期間続いたドル売りの調整なのか主要国通貨が反発(除くNZD+GBP)。米株は上昇し、米10年債利回り3.0%台から低下へ。 NAFTA再交渉中のUSDMXN-1.75%近くを筆頭に、トルコ中銀の行動期待なのかUSDTRY-1.25%近くと新興国通貨上昇が目立つ。

USDJPYは前日比約-0.31%の円高。アジア・欧州市場の序盤まではドル買いが続き一時110.02まで上昇。 110円ストライクとしたオプションがらみの動きなのか実需筋の売りも厚く上値は重く、BOE後のGBPJPYの急落の影響もあり109.73→109.54まで下落。米CPIを受け109.32まで続落しようやく下げ止まり、フィキシング近くでは109.65まで値を戻すもこれが限界で、米債利回りも軟調で109.32まで再度下落し上値の重い展開が続くも、結局は109.00~110.00のレンジを抜け出せず。

EURUSDは前日比約+0.54%のEUR高。前日の1.1820台の安値でボトムアウトしたのか? アジア市場の1.1840台をボトムにし、欧州・米国市場と底値を切り上げ、BOE後のEURGBPの売りに支えられながら、イタリア政局の混迷の影響も何のその。弱い米CPI後には5月8日の高値1.1940を上回り一時1.1946まで急伸→1.1875まで下落後も1.1900の大台をなんとか維持へ。1.1900を今後も維持できるか注目。

GBPUSDは前日比約-0.22%のGBP安。ハト派のBOEを織り込み材料出尽くし感を期待したのかBOEの発表前に1.3520を安値に1.3618まで急伸。BOEの成長とインフレ見通しの下方修正を受け1.3490まで急落。カーニー総裁のややタカ派発言に1.3550台まで値を戻すも続かず、5月8日の安値1.3485を割り込み一時1.3460まで下落してようやく下げ止まり1.3527まで反発。1.3500割れをボトムに反発することができるのか? 今日週末金曜日の終値を見て判断したい。


NZ中銀は「相当期間、政策金利を現行の緩和的な水準を維持」、2019年8月まで金利が現行水準にとどまる見通しへ、NZD売りが強まる。ドル売りの中で前日終値を回復できず。

BOEは「利上げ前に成長を確認したい」、四半期インフレ報告「インフレと成長見通しを下方修正」し下落、ただしカーニー総裁は「年末までに金利が上昇する可能性が高い」と言い、金利先物市場も利上げの可能性を残す。

米CPIは「前月比+コア前月比は予想に届かず」ドル急落。米債利回りは低下するも、前年比は強くコア前年比は前回と変わらず、金利先物市場では6月の利上げ予想は変わらず。

イタリア反体制派政権が誕生する可能性が強まり、イタリア債利回りが上昇し7週間ぶり高水準をつける。

米株は上昇、ダウ+196.99(+0.80%)、Nasdaq+S&P500も0.9%前後の上昇へ。原油価格(WTI)は前日比で上下変動しながらも終盤にかけては持ち直し71.38(+0.34%)上昇。米10年債利回りは2.961%(-0.034%)と低下するも、米2年債は2.530%(-0.004)と前日と同水準へ。

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21:30    USD 4月 消費者物価指数=前月比0.2%(予想0.3% 前回-0.1%)、前年比2.5%(予想2.5% 前回2.4%)、コア前月比0.1%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前年比2.1%(予想2.2% 前回2.1%)→ 予想より弱くGBPUSDを除きドル全面安

21:30    USD 新規失業保険申請件数=21.1万件(予想21.9万件 前回21.1万件)→ 前回と同じで予想より改善へし、4週移動平均は1969年12月以来の低水準
21:30    CAD 3月 新築住宅価格指数=前月比0.0%(予想0.0% 前回-0.2%)→ 予想と変わらず

3:00    USD 4月 財政収支=2140億ドル(予想1937.5億ドル 前回-2087億ドル)

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【北米】
アルゼンチン金融相=IMFからスタンドバイ取り決めで約4%の金融支援が受けられ、マクリ大統領一期目の資金を確保

米国際貿易委員会(ITC)=中国からのスチール製自動車ホイールの輸入により米製造業者が損害を受けているとの予備的調査結果を出す。

米財務省=イラン核合意からの離脱後初となる追加政策を発動。イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)の精鋭「コッズ部隊」に数百万ドルの資金を送ったとして、関連する6個人と企業3社を対象。

米30年債入札=最高落札利回り3.13%で2017年3月来の高水準

米朝首脳会談の日程決定=6月12日にシンガポールで開催。

米金利先物は上昇=弱い米CPIを受けながらも、6月の利上げ予想は変わらず

【欧州】
BOE金融政策委員会=予想通り政策金利1.75%の据え置きを決定。、消費の伸びがブレグジット前の半分に過ぎないと指摘された。将来の利上げについては段階的かつ限定的で、社債買い入れ枠を100億ポンドに据え置く。マカファーティ委員とソーンダース委員の2名が利上げ支持へ。年初にみられた軟調さは一時的なものに過ぎない可能性があるとしながらも、利上げに踏み切る前に経済が上向くのを確認したい

四半期インフレ報告=1年後のインフレ率2.28→2.13%へ、2年後は2.16→2.03%、3年後2.11やじるh氏2.00%へ下方修正、GDP見通し、2018年1.8→1.4%、2019年1.8→1.7%、2020年1.8→1.7%へ下方修正、18年第1四半期のインフレ低下、ポンド主導によるインフレの早期収束を反映、2018年から20年にかけての各期間でインフレ見通しが引き下げられ、成長見通しも2018年は引き下げられた。→ ポンド売りにつながらる

カーニーBOE総裁会見=年末までに金利が上昇する可能性が高い。消費の伸びがブレグジット前の半分に過ぎないと指摘。経済ショックがなければ次の1年間にかけて金利が上昇する公算が大きい→ GBP売りが弱まるが上昇力は限定的。

イタリア=3月に実施されたイタリア総選挙で2大勢力となった反移民を唱える極右政党「同盟」と大衆迎合主義(ポピュリズム)政党「五つ星運動」は連立政権樹立に向け大きな進展があったことを示唆→ 反体制派政権が誕生する可能性が強まる中、同国債利回りが上昇し7週間ぶり高水準をつけた。

【アジア・その他】
NZ中銀金融政策発表=政策金利1.75%の据え置きを決定、予想通り。
オアNZ中銀新総裁=相当な期間、政策金利を現行の緩和的な水準を維持すると想定。次の政策の方向は上下均衡と、次回の変更は上下共にあり得ると認識

オアNZ中銀新総裁=1~3%のインフレ目標レンジの中間2.0%が達成する見通しの時期を、2020年第3四半期→第4四半期までと1四半期後ずれへ。 中銀は2019年8月まで金利が現行水準にとどまる見通しへ。→ 次回利上げが2020年いずれ込むとの思惑が強まり、NZD売りが強まる。

黒田日銀総裁=デフレマインドは予想外に強く、転換には時間がかかる。現実の物価上昇が予想物価を押し上げるには相応の時間がかかる可能性を念頭に置いて考える必要がある。

日米首脳電話会談=20分間電話会談をした。ポンペオ長官と北朝鮮のやり取りで詳細な説明を受けた

トルコリラ続伸=エルドアン大統領は9日に経済会合を招集、10日もチェティンカヤ中銀総裁が会議を主催すると発表、中銀行動に期待感が強まる

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