2018/05/10

2018年5月10日 昨日9日、海外市場の動き

2018年5月10日 昨日9日、海外市場の動き

米株高、原油高、金利上昇、そして、ドルは小幅安でカナダドルの上昇と円の下落が目立つ。

早朝にNZ中銀は予想通り政策金利1.75%の据え置きを決定。今日は、中国CPI、BOE、米CPIの発表を控え相場変動が高くなる可能性も意識。

為替相場はドル小幅安で、クロスでは円は弱含みで推移。特に目立ったのはUSDCAD-0.7%台とUSDJPY+0.5%台でCADJPY-1.3%近くと変動率は高い。

USDCADは前日に1.2900の大台を超えストップの買いが目立っていたが、1.3000の大台を前にして売るへと変化。アジア市場の1.2975を高値に、原油高もあり前日の安値1.2876を割り込み5月4、7日の安値1.2830台を割り込み一時1.2825まで下落へ。

USDJPYは海外市場では米金利と米株の上昇の影響を主に、M&A絡みの円売りの可能性や、米国のイラン核合意離脱のリスク回避の動きと、逆に日中韓首脳会議で朝鮮半島の「完全な非核化」に向けて連携することが確認されリスク選好と混在。109.50を超え円売りが強まるも、結局は109.57~83の狭いレンジ推移、ただし、円クロスでは円売りへ。

GBPUSDは、GBPロングの調整終了との思惑や、5月の利上げ期待は遠のくもすでに織り込み済みで、今日のBOE金融政策委員会、四半期インフレ報告、カーニー総裁発言待ちへ。マイナス材料を織り込み済みによる反動期待なのか、欧州市場で一時1.3607まで上昇するも、米国市場に入り株高+債券利回りの上昇(米独債利回り拡大)もあり上値が重くなり、フィキシング過ぎから売り圧力が強まり1.3540で下げ止まる。

米株は上昇、ダウは一時200ドル近く上昇し+182.23(+0.75%)へ、NasdaqとS&P500も1%近い上昇へ。米10年債利回りは一時3.013%と3.0%の大台へ、米独利回り格差が拡大。原油価格(WTI)は米国のイラン核合意離脱から上昇が止まらず、トランプ大統領がイラン産原油の買い控えを要求や原油在庫減に71ドル超えへ。

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21:30    USD 4月 生産者物価指数=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.3%)、前年比2.6%(予想2.8%% 前回3.0%)、コア前月比0.2%(予想0.2% 前回0.3%)、コア前年比2.3%(予想2.4% 前回2.7%)→ 予想を下回る

21:30    CAD 3月 住宅建設許可=前月比3.1%(予想2.0% 前回-2.6→-2.8%)→ 予想と前回を上回る

23:00    USD 3月 卸売在庫・確報値=前月比0.3%(予想0.5% 前回0.5%)
23:30    USD 週間原油在庫=-219.7万バレル(予想-71.9万バレル 前回621.8万バレル)

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【北米】
米10年債入札=最高落札利回り2.995%と2014年1月来の高水準

ボスティック・アトランタ連銀総裁=トランプ政権の通商政策を巡る先行き不透明性が米経済にとり「最も明白なリスク」で、法人税減税の影響が通商を巡るリスクで相殺される恐れがあり、投資が先送りされている可能性がある。消費者の消費活動についても、所得税減税で活性化しているようにはみえない。今のところ米経済が潜在力を超えて成長しているようにみえる。インフレ率が目標を下回る時期が長期化しているため、目標を上回ったとしても喫急の問題とはならない。

トランプ大統領=イランが核開発プログラムを再開すれば重大は結果に直面。

トランプ大統領=米国がイラン産原油の買い手に対し6カ月以内に取引を縮小するか、そうでなければ厳しい制裁を科す

【欧州】
ECBの利上げに関して=金利先物相場はECBが現在-0.40%の中銀預金金利を引き上げる確率を投資家が約75%織り込んでいることを意味しているとみている。

イタリア「五つ星運動」と「同盟」が連立協議= イタリア総選挙で2大勢力となった大衆迎合主義(ポピュリズム)政党の「五つ星運動」と反移民を唱える極右政党「同盟」が9日、連立協議に入ることをマッタレッラ大統領に通達→ 反体制、反ユーロ、反緊縮財政主義を掲げる政権でイタリアの金融資産にとりマイナス要因で、イタリア債利回り上昇へ

レーン・アイルランド中銀総裁=ユーロ圏経済が世界的な需要減の影響を受けているか判断するのは時期尚早

【アジア・その他】
日中韓首脳会議(共同声明)=朝鮮半島の「完全な非核化」に向けて連携することを確認。日中韓自由貿易協定(FTA)の締結に向けて協議を加速することで一致。

豪政府(8日)=財政収支黒字化を1年前倒しする2018/19年度予算案を公表するも、相場へのインパクトは見られず。
アルゼンチン(8日)IMFに300憶ドルの弾力的信用枠(FCL)設定を交渉。

イランの最高指導者ハメネイ師=トランプ米大統領によるイラン核合意からの離脱表明について、「愚かで軽薄」。「欧州3カ国の明確な保証を得られなければ、われわれは核合意に残ることはできない」と警告

エルドアン・トルコ大統領=経済当局者らと通貨リラについて協議した。リラは朝方の過去最安値から反発

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