2017/10/11

2017年10月11日(水曜)昨日10日、海外市場の動き  ドル売りの流れが続く!

2017年10月11日(水曜)昨日10日、海外市場の動き

連休明けの米国市場は、株価は小幅上昇するも、債券利回りは軟化しドル売りの流れが続き、今後の反転の有無を確認する動きも。

為替相場は、ドル全面安で、特にEURUSD(+0.58%)とGBPUSD(+0.47%)の上昇とUSDCHF(-0.47%)の下落が目立っていたが、USDJPY(-0.21%)は一時の円上昇からリスク回避の巻き戻しに、クロスでは円売りが続き小幅な上昇にとどまる。

米国の材料としては、トランプ大統領は強気ながら米上院議員の対立に、盛り上がっていた税制改革の遅れを懸念する動きもあり、米債利回りは軟化しドル自信での弱気な材料を残しているが、現時点では税制改革の流れに大きな変化は見られず。

EURUSDは、アジア市場で5日の高値1.1780を超え、欧州市場の序盤では4日の高値1.1788を超え、9月29日の水準まで続伸。注目のカタルーニャ自治州も住民投票の結果を受けて独立宣言を発しながらも執行には猶予期間を残し中央政府との対立を避ける動もユーロ買いへと結びつく。強い独貿易黒字にEUR安回避のへと思惑が予想されるも、ECB専務理事のタカ派発言に26日のECB理事会の注目度がより高まり、全体的にドルロング(主要通貨のショート)の巻き戻しがテーマに。一日を通じてユーロの買い戻しが目立ち1.1825まで上昇し1.1800の大台を維持。

GBPUSDは、前日の上昇の流れを維持し1.3200の大台を維持。英貿易赤字が予想外に拡大するも、9日のラウテンシュレーガーECB専務理事のタカ派発言に26日のECB理事会を注目。欧州市場に入りEURGBPの売りもあり前日の高値1.3180台を上回り1.3200台へ上昇。オプション絡みの動きや投機筋のストップをつけ1.3220台へ上昇するも、その後の伸びは限定的ながら1.3200の大台を維持。


〇英貿易赤字額は-142.45億ポンドと予想外に悪化。
〇ドイツ貿易黒字額は予想を上回り200億ユーロを上回る
〇カタルーニャ自治州政府は「独立を宣言」し「効力は一時停止」で、対話期間の設定にユーロ買いへ。
〇9日の英単位労働コストの上方修正にBOEの緩和縮小期待が強まる
〇9日のラウテンシュレーガーECB専務理事のタカ派発言に26日のECB理事会を注目。
〇北朝鮮の朝鮮労働党創設72周年記念の10日が過ぎ、サプライズは見られずリスク回避の動きがやや弱まる。

プチデモン・カタルーニャ自治州政府首相(州議会)=住民投票で独立賛成が大多数を占め独立国家になる準備ができたと事実上「独立を宣言」。独立反対派の支持を得ながらスペイン政府との交渉のため「効力は一時停止」し今後数週間独立を延期する。→ 中央政府が妥協するかは不透明で、独立を宣言すれば首相を拘束や自治権はく奪との報道も先に流れていた。


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◎原油価格(WTI)は欧州市場に入り51ドル台へ上昇し、高値圏で推移。
◎米株は開始直後の高値から値を下げるも、前日比では小幅上昇を維持、ダウ+56.09(+0.25%)、S&P500+5.10(+0.19%)、Nasdaq+3.71%(+0.25%)
◎米債利回りは小幅低下、10年債2.361→2.349%、2年債は1.52→1.508%

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GER 8月 国際収支:経常収支=178億ユーロ(予想170億ユーロ 前回194億ユーロ)、貿易収支=200億ユーロ(予想196億ユーロ 前回195 193億ユーロ)

GBP 8月 鉱工業生産=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2→0.3%)、前年比1.6%(予想0.9% 前回0.4→1.1%)、製造業生産=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.5→0.4%)、前年比2.8%(予想1.9% 前回1.9→2.7%)→ 予想を上回る

GBP 8月商品貿易収支=-142.45億ポンド(予想-112億ポンド 前回-115.8→-128.29億ポンド)、総合貿易収支=-56.626億ポンド(予想-28 前回-42.36億ポンド)→ 赤字額は予想を上回り悪化。

CAD 9月 住宅着工件数=21.74万件(予想21万件 前回22.32→22.59万件)、8月 建設許可件数=-5.5%(予想-1.0% 前回-3.5%)→ 建設許可件数は予想外にマイナス幅が拡大、共に前回を下回る

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ラウテンシュレーガー専務理事(9日)=来年の資産買い入れ縮小と将来的な買い入れ終了が必要。

英デーリー・テレグラフ紙=英国のEU離脱交渉で、EUと貿易協定ができなかった場合は、NAFTAに加盟する可能性がある。

IMF=世界経済見通しを上方修正。
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