2017/10/17

2017年10月17日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年10月17日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

ドルは全面高。米債利回りは上昇し、主要通貨に対してドル買いが強まる。

GBPUSDは-0.5%超の下落幅はNO.1で弱さが目立った。英CPIの前年比が5年半ぶりの3.0%へ上昇し一時1.3380台まで昇するも、カーニーBOE総裁、ラスムデンBOE副総裁、テンレイロ政策委員の議会証言を前にして続かず。

議会証言ではタカ派とハト派に意見は分裂、ブレグジットのリスクも警戒へ。前日の1.3225を割り込むと売りが強まり、強い米輸入物価指数や鉱工業生産もあり1.3170台へ続落。10月13日(金)の弱い米コアCPIにドル売りがスタートした1.3160~70水準で下げ止まる。市場は11月2日のBOE利上げ予想が高く、この水準で下げ止まるかを注目。

EURUSDは、19日のカタルーニャ州の独立宣言の有無の最終判断待ちで、アジア市場の早朝1.800を高値に、アジア・欧州・米国市場の序盤と続落傾向は止まらず、ユーロ圏CPIも予想通りでインパクトは見られず。1.1750を底値に下げ止まる動きも見られたが、強い米輸入物価指数や鉱工業生産もあり1.1730台へ売りが再開し、10月10日来の水準へ逆戻り。

USDJPYは、日米経済対話では日本の対米黒字が問題視されるも、USDJPY相場への影響は見られず、欧州市場では112.10~25の狭いレンジで推移。米国市場に入り米輸入物価指数が強くでると、米金利の上昇と同タイミングでドル買いが強まり、一時112.48まで上昇。112.50の壁の直前で上げ止まる。


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〇原油価格(WTI)は、52ドル台を維持し一時52.25ドルへ上昇。
〇欧州株は小幅な変動にとどまり、米株は小幅高でスタート。
〇米債利回りは上昇、10年債2.316%と2年債も1.55%と前日から上昇が続く。

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ブルームバーグ調査=BOEが11月2日に利上げすると予想は76%(9月22%)と大幅に増加。次回の利上げは2019年第1四半期で、2019年にさらに0.25%を一度の利上げを予想。市場は11月の利上げ予想は87%で2018年8月までに1度の追加利上げを織り込む。

カーニーBOE総裁(英国議会議員へ)=数カ月でインフレ率が3%の水準を上回る可能性がある。英中銀は依然として、雇用創出と成長を後押しする必要性と、目標を上回る可能性があるインフレ率との間でバランスを取らなくてはならない。

カーニーBOE総裁(英国議会議員へ)=ハードブレグジットの非常事態への備えを検討、

ラスムデンBOE副総裁=利上げに賛成票を投じる準備はできていない。国内労働市場でインフレ圧力が増加兆候はほとんど見られず。雇用は堅調な伸びを継続しているが、最近のインフレが賃金に2次的影響を与える兆候はみられない。英国の物価上昇圧力について、中銀のインフレ目標の脅威となる水準を依然下回っている。

ラスムデンBOE副総裁=ブレグジットの不透明感が企業を圧迫している兆候があり、企業投資が英中銀の見通しを下回る可能性があり、消費の伸びを必ずしも補うことにはならない。

テンレイロ政策委員(政策委員の外部委員に新任)=刺激策の一部を解除することが必要、もしくは正当化される転換点に近付いているというのが私の見解。11月の会合で利上げに賛成票を投じる準備はできていない。国内の労働市場でインフレ圧力が増せば、数カ月以内に賛成票を投じる可能性がある。

コンスタンシオ副総裁=先進国の金融当局は金融バブルに対して「一段と真剣に」取り組むべきであり、そうしなければ金融危機に直面する恐れがある。

カタルーニャの警察・軍・治安責任者などの解任を準備(スペインのパイス紙)=カタルーニャ州の自治権停止となったっ場合に備え、カタルーニャの警察・軍・治安責任者などの解任を準備。