2017/10/06

2017年10月6日(金曜)昨日5日、海外市場の動き、 ドル全面高!  

2017年10月6日(金曜)昨日5日、海外市場の動き、 ドル全面高!  

ドル全面高! 米経済指標は総じて強く、米株は続伸、米債利回りは上昇し、円はクロスでは強い。

米雇用統計と3連休を6日(金)に控えた海外市場は、主要通貨は個別要因で弱く、逆に米経済指標の強さが目立ち、ハーカー&ウィリアムズ&ジョージ各氏のタカ派発言や、米下院が予算決議案を承認。米株は高値を更新し米債利回りは上昇して、ドル買い続き、円はクロスで全面高。

米貿易赤字は予想外に減少、新規失業保険申請件数は改善、製造業受注・耐久財受注は強い。ECB理事会議事録では「ユーロ相場の急上昇を懸念」。スペイン憲法裁判所はカタルーニャ州独立反対派の訴えを認め独立はひとまず回避へ。英与党本会議のドタバタ劇を受けてメイ英首相の辞任圧力を示唆する報道にポンド売りが加速。カナダの貿易赤字が拡大しカナダドル売りが加速、衆議院選挙の自民・公明有利との報道も円売り材料へ。

EURUSDは、欧州市場の序盤にEURGBPの買いでつけた1.1779を高値に続落が開始。ECB理事会議事録では「ユーロ相場の急上昇を懸念」、事前予想もあり直後のもみ合いから時間差でユーロ売りへと変化。一方、スペイン最高裁は「9日のカタルーニャ州議議会の討議を、憲法違反の疑いとし差し止め」、独立反対派の訴えを認めとことで、スペイン買いへと動くもユーロ売りは止まらず、1.1710台へ。強い米経済指標が続き、米下院が予算決議案を承認、米株高+米債利回りの上昇に1.1700の攻防が続く。

GBPUSDは、欧州市場の序盤にEURGBP+GBPJPYの売りに1.3230台→1.3170台へ加速し続落傾向は止まらず。メイ英首相の辞任を求める報道や、最近の弱さが目立つ英経済指標も潜在的に残り、強い米経済指標と米金利の上昇もあり、一日を通じてポンド売りの流れは止まらず。終盤にかけては1.3110まで続落し、戻りも限定的。

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〇 米株は連日の高値を更新中、ダウ+103.25(+0.46%)、S&P500+14.33(+0.56%9、Nasdaq+50.73(+0.78%)、新興市場株も続伸。
〇 米債利回りは上昇、10年債2.32→2.346%、2年債1.47→1.487%。
〇 原油価格(WTI)はロシアとサウジの協議を好感、一時51ドル台へ上昇、50.73+0.75(1.50%)

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◎USD 8月 貿易収支=-424億ドル(予想-427億ドル、前回-437→-436億ドル)
◎CAD 8月 商品貿易収支=-34.1億ドル(予想-26億カナダドル 前回-30.4→-29.8億カナダドル)
◎USD 新規失業保険申請件数=26.0万件(予想26.5万件 前回27.2万件)
◎USD 8月 製造業受注指数=前月比1.2%(予想0.9% 前回-3.3%)、除く輸送機器=前月比0.4%(予想 前回0.5%)→ 予想を上回る
◎USD 8月 耐久財受注・確報値=2.0%(予想1.7% 前回1.7%)、除く輸送機器=前月比0.5%(予想 前回0.2%)→ 予想と前回を上回る

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米議会下院=税制改革案通過を後押しする2018会計年度予算決議案を賛成219票、反対206票で承認し、上院に送った。米下院が予算決議案承認、税制改革へ前進。→ 下院案が歳入中立の税制改革を呼び掛け、上院側の提案とは開きがある。このため、上院共和党との対立が起きる可能性もある。上下両院は同一措置を通過させなければならず、両院会議で統合し、両院が承認する必要がある。

アトランタ連銀GDPNow=米第3四半期GDP予測値2.7→2.8%へ上方修正。

米上院=クォールズ氏のFRB副議長指名を承認

カタルーニャ憲法裁判所=独立賛成派のプッチダモン首相は1日住民投票の結果を受け、9日にスペインからの独立を宣言するとした。逆に、独立反対派の衆議院は憲法違反と主張し、5日に憲法裁判所に提訴した。→ これを受け憲法裁判所は9日にカタルーニャ州が一方的に独立宣言をする州議会本会議の討議を、憲法違反の疑いとし差し止め、独立反対派の訴えを認めた。

メイ英首相の党大会=せきが止まらず、コメディアンに乱入され、挙句は背後のスローガンの文字が床に落ちるという相次ぐハプニングに見舞われた。元閣僚のエド・ベイジー議員は、メイ英首相は保守党議員らの信頼を失いつつあり辞任を考えるべきと発言。

メイ英首相=党大会の評価は低く辞任圧力との報道で、辞任を否定。

ECB理事会議事録=年末期限の資産買い入れ策を討議。ユーロ相場の急上昇を懸念。金融スタンスの再評価は緩やかかつ注意深くあるべき。政策の再設定について初めて話し合った。引き続き大規模な刺激策が必要と合意。

ECB理事会議事録=一部メンバーはユーロ高のマイナスの影響が過小評価されており、インフレ予測に対する下方リスクとなる可能性があると。プラート専務理事は為替相場を緊密に注視する必要がある。

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁=12月の利上げを予想し、来年は3回の利上げを予想。

ウィリアムズSF連銀総裁=失業率は4%をやや下回る水準に低下へ。インフレ率は2%に上昇へ、利上げ可能。過剰な成長は資産バブルとインフレ高進を招く恐れ。米経済は、ハリケーン被害にも関わらず成長はオントラック。低金利を考えればバリュエーションは意外ではない。

ウィリアムズSF連銀総裁=米国の長期トレンド成長率が最低1.5%にとどまり、低金利環境が継続する可能性がある。低水準の失業率やインフレの鈍化は一時的で、FRB短期金利の継続的な引き上げが必要。年内1度の利上げでインフレ率の上昇確認は必要ない。FRBが長期債の保有を減らすことで長期金利も上昇へ。

ウィリアムズSF連銀総裁=低成長を背景に中立金利が歴史的な標準から約2%ポイント低い2.5%前後に下がったとも推計。中立金利と10年国債利回りとの差が1%程度にとどまる可能性が高い

ジョージ・カンザスシティ連銀総裁=追加的な緩やかな金利調整が必要。利上げ先送りは成長と安定にリスク。米経済はトレンド上回るペースで拡大。
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