2017/10/28

2017年10月28日(土曜)昨日27日、海外市場の動き

2017年10月28日(土曜)昨日27日、海外市場の動き

サプライズは二つ。「3.0%と予想外に強い米GDP」×「ついに発せられたカタルーニャの独立宣言と第155条の自治権停止措置」=ユーロ売りへ。

為替市場は、米GDPで一時ドル売りへと動き、ドルは多くの通貨ペアで最高値を示現するも、「次期FRB議長はパウエル氏に傾く」との報道に米債利回りの低下と米株は続伸し、ドル売りへと変化。

為替相場の変動では前日比、NZDUSD+0.53%、USDCAD-0.30%と変動幅が大きく、米債利回りの低下もあるが、続落傾向が続いていた反動とCADの上昇は原油価格の上昇も影響。

USDJPYは-0.29%と、強い米GDP直後の114.45円を高値に続落。リスク回避で選好+米債利回りの低下に、114.00円を割り込んでからは短期投機筋の円ショートポジションの切りが続き113.70台へ下落。ロンドンのクロージングタイムには一時114円台まで値を戻すも、円クロスでの円買いの流れも強く結局は安値引け(円高)の113.64で終了。

EURUSDは前日比-0.38%と弱く、先週の急落に続き今週も続落。強い米GDPに1.1600の大台を割り込み、次期FRB議長にパウエル氏が有力との報道を受け一時1.1620台まで値を戻すもこれが限度。

前日にECBがQEの延長と緩和的政策の維持で下落した流れを引きずり、さらに、スペイン・カタルーニャ自治州は独立を宣言し、スペイン政府は第155条を発動し自治権停止、12月21日に総選挙を実施することを決め、一時1.1570台まで続落。

米国市場の後半で、米金利の低下に主要通貨でドル売りが強まる中で、ようやく反転し上昇するも1.1600の大台乗せがやっと。ただし、週終値ベースで1.1600台を維持したことで、来週に向けて反転する可能性を残すも、スペインの混乱度合いによっては不透明感が続く。


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〇原油価格(WTI)は上昇、54.17+1.53(+2.91%)と大幅に上昇。
〇米株も続伸、ダウ+33.33(+0.14%)、S&P500+20.67(+0.81%)、Nasdaq+144.49(+2.20%)
〇米債利回りは低下、1年債は前日2.461→2.41%、2年債も1.615→1.59%へ。

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USD 第3四半期GDP・速報値=前年比3.0%(予想2.5% 前回3.1%)、個人消費=前年比2.4%(予想2.1% 前回3.3%)、GDPデフレーター=前年比2.2%(予想1.7% 前回1.0%)、コアPECデフレーター=前年比1.3%(予想1.3% 前回0.9%)→ 予想を大幅に上回り一時ドル買いが強まる

USD 10月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=100.7 (予想100.9 前回101.1)

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次期FRB議長の人選(10月30日の週に発表へ)=トランプ大統領はイエレン氏より利上げペースの加速が好ましいと考える人物を選ぶとの観測にドルが買われ米金利が上昇、ブルームバーグの報道ではパウエル理事を指名するとの報道も流れドルは売られ米金利は低下。

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スペイン・カタルーニャ自治州は独立を宣言=州議会は独立に関する動議を賛成多数で可決し、スペインからの独立を宣言した。

ラホイ・スペイン首相=カタルーニャ住民を代表した違法行為は許されないとし、スペイン上院は第155条を発動。独立を宣言したカタルーニャ自治州政府の閣僚を解任し、議会を解散、さらに12月21日に総選挙を実施。

欧州委員会=イタリア、フランス、ポルトガル、ベルギーの各国政府に構造的赤字の削減がEU規定を満たしていないと指摘。2018年の予算案がEUの債務・赤字削減の目標に対するリスクになる恐れがあると書簡を送った。

S&P=イタリアのソブリン信用格付けを「BBBマイナス」から「BBB」に引き上げた。格付け見通しは「安定的」を維持。経済成長見通しの改善、投資拡大、雇用の安定的な増加が格上げの理由。

ビルロワドガロー仏中銀総裁=ECBの非標準的な金融政策は単に月次の債券純買い入れにとどまらず、債券買い入れに過度に注力すべきでない。

ワイトマン独連銀総裁=個人的には昨日のECB理事会で純買い入れ策の明確な終了が担保されるべきだったと考える。

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