2016/08/10

2016年8月10日(水曜)9日海外市場の動き

2016年8月10日(水曜)9日海外市場の動き

夏休みで市場参加者が減少する中、世界的に株高傾向が続き、弱い米労働生産性が火付け役となり、ドルは全面安。

全体的に主役が不在なのか動きは鈍く、米労働生産性が3期連続のマイナスとなっても直ぐに反応せず。時間差攻撃で、EURUSDの買いを中心として徐々にドル売りへと反応。欧州クロージングタイムをドル売りのピークにドル売りも弱まる。

欧州株は独DAXが2.5%上昇するなど総じて強く、DJIAは一時値を下げるも持ち直しし+3.76(+0.02%)と小幅ながら上昇。原油価格(WTI)は42ドル台後半とやや値を下げるも堅調に推移。米10年債利回りは1.55%を割り込み、2年債も0.71%へ低下。

米第2四半期の非農業部門労働生産性・速報値=前期比-0.5%(予想0.5% 前回-0.6%)と、前回よりマイナス幅が縮小するも予想外の3期連続のマイナスでドル売りが強まる。

米卸売在庫=0.3%(前月比予想0.1% 前回0.1%)と予想を上回り米第2四半期GDPが上方修正されるとの期待がある反面、これを受けて、逆にGDP寄与度を引き下げ、アトランタ連銀GDPNow=第3四半期GDP予測値は3.8→3.7%に下方修正。

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USDJPYは、102.30~50のレンジから円安期待の短期ショートポジションの切りが強まり、米国市場に入り、弱い米労働生産性を材料として、EURUSDの買いから火が付き、102.10~15を割り込んでからは続落へ。その後は、101.80円近くを何度もトライするも割り込めず下げ止まり終了。101.80円が今日の大きなポイントへ。

GBPUSDは、ポンドクロスの影響もあり上下変動しながらも売り圧力が強く、1.29台での推移する中、弱いNIESRのGDP予測でも1.2950台をボトムに下げ止まり、1.30台を回復して終了。

AUDUSDは、底堅く推移するも0.7680台で頭打ち。非常に強さが目立つ通貨で、徐々に底値を切り上げ、0.7670台を超え一時0.7680台まで上昇するも、終盤に賭けてはやや値を下げて終了。夏休み期間中の買い圧力の強さなのか、動かない相場の中でのキャリートレードなのか?

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米エネルギー情報局(EIA)=米掘削活動が上向くため年末にかけ生産量が増に、-82(7月予想)→-70万バレルの873万バレルに減少幅を下方修正。

米エネルギー情報局(EIA)=2016、17年の米原油生産見通しを引き上げた。この時期としては20年ぶりの高水準を維持すると予測。

アトランタ連銀GDPNow=第3四半期GDP予測値は3.8→3.7%に下方修正、予想外の卸売在庫の増加に、第3四半期GDP寄与度を0.93→0.82%に引き下げた。

国立経済社会研究所(NIESR)=7月の英成長率-0.2%(暫定値)。5‐7月期のGDP0.3%、4‐7月+0.6%から減速へ。2017年末までにリセッションに陥る確率は約50%。

米10年債利回り=米利上げ観測に年末予想値平均を上回る。

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