2016/08/17

2016年8月17日(水曜)16日海外市場の動き

2016年8月17日(水曜)16日海外市場の動き

アジア・欧州市場は、円相場がリードする円高にドル全面安。米国市場は、斑模様の米経済指標ながら、ダドリー+ロックハート=9月利上げの可能性を示唆、スティーブンスも米利上げを期待し盛り上がる米利上げムード(過去期待を裏切られているのかそれほど盛り上がらず)。

米金利は上昇(ただし限定的)+欧米株は下落し、ドル買いは意外にもなぜか限定的で、意外にもポンドの上昇が目立った。再燃する9月の利上げ期待に米10年債利回りは1.57%、2年債も上昇するもあまり盛り上がらず。原油価格(WTI)は46ドル台後半へと上昇。米株は弱くDJIAは-84.03(-0.45%)へ低下。

◎ダドリーNY連銀総裁は「労働市場の引き締まりや賃金増の兆候を踏まえると、来月に利上げに踏み切る可能性がある。市場は利上げの必要性を過小評価」。◎ロックハート・アトランタ連銀総裁は「9月利上げの可能性は排除せず、少なくとも今年1回の利上げは適切で、年内に2回の利上げの可能性」。◎スティーブンス豪中銀総裁(WSJ紙)は「FRBによる追加利上げへの用意が整っている」と、利上げ観測のオンパレード。

◎米住宅着工件数=前月比2.1%(予想-0.8% 前回4.8→5.1%)と強くアトランタ連銀GDPNowは米第3四半期GDP予想値を上方修正。◎米住宅建設許可件数=前月比0.1%(予想0.6% 前回1.5%)は弱い。◎米消費者物価指数=前月比0.0%(予想0.0% 前回0.2%)、前年比0.8%(予想0.9% 前回1.0%)とやや弱い。◎鉱工業生産=前月比0.7%(予想0.3% 前回0.6→0.4%)は強く、◎設備稼働率=75.9%(予想75.6% 前回75.4%)も強い。

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USDJPYは、円買いがリードしクロスでも円は全面高に、100円を割り込みオプションがらみ+損切を誘発し一時99.50台まで続落。強い米住宅着工を注目したのか、ダドリーNY連銀総裁の「9月利上げの可能性」発言を材料に、CPIにもかかわらず、ドル買いへと変化。ロックハートアトランタ連銀総裁も9月利上げの可能性を示すも、米金利の上昇や、ドル買いは限定的で、100.50台を戻り高値に、100.10~55円のレンジに留まり、戻り売り+押し目買いの両サイドの圧力が強まるが、ダブルボトムになるかを試す動きも。

EURUSDは、USDJPYの売りがリードする上昇が続き、一時1.1320台まで上昇。USDJPYの反発に1.1250近くまで値を下げるも、米利上げ示唆発言が続くも、売りは限定的で、大枠1.1250~1.1285のレンジに留まる。GBPUSDは以外にも底堅く1.30台を達成。底堅い動きが続く。

AUDUSDは、豪中銀議事録では追加緩和は示唆されず、豪ドル高をけん制する動きも続き「住宅価格をめぐる懸念が和らぎ、インフレは低水準にとどまり、経済成長が加速する可能性がある」と強弱混在。スティーブンス豪中銀総裁(WSJ紙)は早期米利上げを期待し、FRBの利上げに対しての慎重な姿勢で、豪中銀が金融緩和や景気支援を効果的に行えないジレンマを示す。AUDUSDは、USDJPYの売りがリードするドル売りに一時0.7750近くへ上昇、ドル円が反発すると0.7670近くまで下落。米利上げ期待もあるのか、戻りも0.7700と限定的で上昇力も弱い。

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ロックハート・アトランタ連銀総裁=9月利上げの可能性は排除せず、少なくとも今年1回の利上げは適切で、年内に2回の利上げの可能性がある。最大雇用に近づいている。

ロックハート・アトランタ連銀総裁=最近の物価データは基調的な価格圧力の強まりを示唆。2017年末までに2%に達するとの見通しはまず妥当。第2四半期のGDPへの悲観的見方は行き過ぎ。

ダドリーNY連銀総裁=労働市場の引き締まりや賃金増の兆候を踏まえると、来月に利上げに踏み切る可能性がある。市場は利上げの必要性を過小評価している。

ダドリーNY連銀総裁=今年後半の成長は、前半より力強さを増すと予想。労働市場は引き締まりが続き、政策金利をやや引き上げる必要性が生じる時期に近づきつつある。

ダドリーNY連銀総裁=米10年債利回り1.5%は、当局の目標に向けて前進しつつあると考えられる環境においてはかなり低い水準。経済は完全雇用に極めて近く、インフレ率は向こう2年間に2%に上昇へ。

アトランタ連銀GDPNow=第3四半期GDP予想値は、米住宅着工件数が強く3.5→3.6%へ上方修正。

スティーブンス豪中銀総裁(WSJ紙)=世界経済が1度目の米利上げ時より2度目への準備が整っていないと考える理由はない、他のどの局面よりも用意はできている。

スティーブンス豪中銀総裁(WSJ紙)=FRBによる追加利上げへの用意が整っている。FRBが利上げに慎重になっていることで、オーストラリアなどは金融緩和や景気支援を効果的に行えないジレンマを抱える。

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