2016/08/05

2016年8月5日(金)4日の海外市場は、異例の緩和策に、ポンドが急落.

2016年8月5日(金)4日の海外市場は、異例の緩和策に、ポンドが急落.

今日の米雇用統計を前にして、ドルは他の主要通貨で小幅下落するも、値動きは緩慢。

英利下げにFTSEを主役に欧州株は上昇へ、米株は総じて小動きで、DJIAは小幅低下、NASDAQ、S&P500は小幅上昇へ。原油価格(WTI)は41ドル台後半へと上昇、そして、英利下げに米金利も低下し、10年債利回りは一時1.48%台まで低下し1.5%台で推移、2年債も0.64%台まで低下。

BOEは、英国のEU離脱選択の影響を懸念し、異例の包括的な刺激策で7年ぶりに金融政策を変更。政策金利を0.5→0.25%へ引き下げ、資産買い入れ枠を3750→4350億ポンドへ600億ポンド拡大、投資適格級の社債を100億ポンド買い入れることを決定し、カーニー総裁は追加緩和の可能性を示唆、過去にない大きな見通しの引き下げを行ったと発言。

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USDJPYは、アジア市場で、9月日銀の「包括的な検証」を意識する中で、岩田日銀副総裁は、2%の物価安定目標の早期達成のためで、金融緩和の程度を緩めることはないと発言。日銀はETFを707億円と昨日の倍近くを購入したこともあり、101.60台まで上昇するも、欧米市場では、再び101円近くと、元の水準へ逆戻り。米雇用統計を前にして、米国市場だけに限定すると101.00~101.25の狭いレンジで推移。

GBPUSDは、BOEの異例の包括的緩和が全て。アジア・欧州市場序盤はBOEの追加利下げの予想を織り込みながらも、1.3270~1.3350のレンジで推移。BOEは予想外となる包括的な緩和策を発表すると、1.3340→1.3110へ230ポイン近く急落。ポンドは他通貨でも全面安。

カーニーBOE総裁の記者会見で追加緩和の可能性を示唆、経済見通しでは2017、2018年の成長率を過去最大となる大幅に引き下げ、インフレ見通しポンド安に引き下げへ。結局は戻りも1.3180が限度で、1.3100台をボトムに売り圧力は止まらず。

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BOE金融政策委員会=異例の包括的な刺激策で7年ぶりに金融政策を変更。政策金利を0.5→0.25%へ引き下げ、資産買い入れ枠を3750→4350億ポンドへ600億ポンド拡大、投資適格級の社債を100億ポンド買い入れることを決定。

BOE=景気の下支えに、各行へ自己資本算出基準を緩和、

BOE経済見通しを過去最大の下方修正=2016年2.0→2.0%、2017年2.3→0.8%、2018年2.3→1.8%

BOEインフレ見通しポンド下落に引き下げ=2%の中銀目標の達成を、20 18年第2四半期→ 第4四半期へ。

カーニーBOE総裁記者会見=先行指標の多くで、英国のEU離脱によるリスクの兆候を確認、今すぐ刺激策を打ち出す明確な根拠が存在へ。刺激策は衝撃を緩衝し、不透明性を払しょくすることが狙い。

カーニーBOE総裁記者会見=マイナス金利を支持せず、ヘリコプターマネーも必要ない。刺激策は国内経済の支援で、為替相場がターゲットではない。

カーニーBOE総裁記者会見=ポンド相場の変動がインフレ率に与える影響について多くの時間を割いた。

英国銀行協会(BBA)=BOEの包括的な刺激策は、弱含む英経済の再活性化のためにあらゆる手段を尽くすとするBOEの姿勢を示す。

アトランタ連銀GDPNow=第3四半期GDP予想値は3.6%→3.7%へ上方修正。

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