2016/08/09

2016年8月9日(火曜)8日海外市場の動き

2016年8月9日(火曜)8日海外市場の動き

週明け月曜日の海外市場は、米LMCIが予想外に強く9月の米利上げ観測が続く中で、原油価格の上昇に資源国関連通貨は強く、主要通貨は逆に弱く、ドルインデックは上昇。

原油価格(WTI)はOPEC非公式会合の開催との報道に一時43ドル台まで上昇、米株はDJIAが-14.24(-0.08%)とやや値を下げ、NASDAQ+S&P500(日中一時は最高値を更新)も小幅低下。米10年債利回りは一時1.61%台まで上昇するも、終盤にかけ低下、1.58%台と先週末とほぼ変わらず、2年債も0.72%と先週末とほぼ同水準。

サダOPEC議長は9月にOPEC非公式会合を開催と、最近の原油下げは一時的と発言。AUD+NZD+CADの上昇が目立つも、終盤に賭けては伸び悩む。逆に、JPY+EUR+GBPは終盤にかけて下げ止まるも、弱さが目立つ一日。

欧州市場では、独鉱工業生産+センティックス投資家信頼感は、予想外に強く英国のEU離脱選択後の悪影響が薄れているが、EURUSDの買いは弱く続落傾向が続く。

米労働市場情勢指数(LMCI)は10(予想0.0)と予想外に強い数字で米利上げ期待が高まる中で、ゴールドマン・サックスが、年内の利上げ確率65→75%へ引き上げドル買いを推奨。

市場全体がドル高期待度が強まっているが、パウエル理事は、低金利が想定以上に必要となる低成長段階が長期化するリスクが高まると、ややネガティブ。

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USDJPYは、株高=円安の連動性がやや薄らいではいるも、欧米市場に賭けては原油高の影響も加わり円売りが強まり、一時102.60円台と重要なポインまで上昇するも続かず。102.20~30円をボトムにし103.50円が次のターゲットになるが、市場参加者が極端に減少するこの時期だけに、何が起こるは予断を許さず。101.90~95を割り込むとストップロスの売りが目立つ。

EURUSDは、強い経済指標にもEUR買いは鈍く、EURAUD+EURNZDなどのクロスでEURの下落が目立つ。直ぐに1.100の大台を割り込むとも考えられず、1.1150を上回るとも考えにく、狭いレンジで収まる可能性が高まる。

AUDUSDは、8月2日の利下げと追加利下げの思惑が消えないが、上昇傾向が続いている。0.76割れをボトムに、中国の貿易収支で輸出入が大幅減少しても、底堅さが目立つ。買い要因としては原油価格の上昇が後押し、アジア市場から上昇が続き、0.75、0.76と底値を切り上げている。ただし、0.7650~70前後は6月下旬以降の高値水準で、売り圧力が高まる可能性も。

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BOE=国債買い入れ枠の600億ポンドの拡大にともない、8日には11.7億ポンドの国債を購入。

ECB=量的緩和和(QE)で、公的部門証券買い入れ(PSPP)額は5日までの週は124.14億ユーロとなり、前週の164.52億ユーロから縮小した。

イタリア最高裁=憲法改正の是非を問う国民投票の実施を認める。レンツィ首相が自らの進退を賭けて実施を望む。

原油価格上昇=サダOPEC議長は最近の原油値下げは一時的。9月にアルジェリアで非公式会合を開催、OPECが増産凍結に向けた取り組みと市場は評価し、原油価格は上昇が続く。

独IFO経済研究所のエコノミスト調査=中期的(3―5年)には、EU全加盟国の経済にブレーキがかかる見通し。英国を除く英連邦は短・中期的に若干影響を受けるだろう。北米や中東、ロシアや独立国家共同体(CIS)への影響はほとんど見られず。EU加盟15カ国が短期的な悪影響を最も受けやすい。

パウエル理事=低金利が想定以上に必要となる低成長段階が長期化するリスクが高まる。米経済の見通しは世界的リスクの影響を受け、利上げは非常に緩やかな道筋が望ましい。

ゴールドマン・サックス=米利上げ期待は拡大、年内の利上げ確率65→75%へ引き上げドル買いを推奨。

モルガン・スタンレー=雇用増はインフレ期待を引き上げるには不十分と指摘。

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