2016/08/13

2016年8月13日(土曜)12日海外市場の動き

2016年8月13日(土曜)12日海外市場の動き

週末金曜日、市場参加者が減少気味の中、弱い米小売+PPIに一時ドルは急落し、米株+米金利は低下。ドル売りが収まる過程で、今度は強い企業売上高にドル買い戻しが加速。

結局、USDJPYだけは-0.65%と円高でドル売り余力を残し、他の主要国通貨でドルはドル売りの出発点付近まで値を戻し(GBPUSDはより下げたが)、気が付けばAUDUSDが最も下げ-0.68%のAUD安へ。AUDJPYは1.3%と大幅安。

原油価格の上昇も目立ち、WTIは44.69ドルへと2.76%続伸。ただし、米株は下げ、米金利も低下と9月の利上げ観測は弱まる。ドルインデックスは急落から回復するも前日より低下へ。

◎米小売売上高=前月比0.0%(予想0.4% 前回0.6→0.8%)
◎生産者物価指数=前月比-0.4%(予想0.1% 前回0.5%)
◎企業売上高=1.2%(予想 前回0.3%)→ 3年4か月ぶりの方幅増で在庫の解消が進む。企業在庫=前月比0.2%(予想0.1% 前回0.2%)
◎ミシガン大学消費者信頼感指数=90.4(予想91.5 前回90.0)

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USDJPYは、直接的なドル売り・円買いのトリガーは、弱い米小売+PPIだが、原油価格の急上昇+米金利の低下+米利上げ期待度の低下が根底にある。USDJPだけではなく、主要国通貨で円高が加速し、100.80円の重要なポイントで下げ止まるも、反発力は鈍く101.60~70を超えられないとも問題。今後とも円クロスの動きに目が離せない。

EURUSDは、弱い米経済指標に直近の高値となる1.1200近辺を一時上回るも、売りへと変化し値を下げたが上昇地点を上回り、1.1120、1.1140と重要なポイントを何とか維持しており、悲観的なムードは見られない。

ユーロ圏発の経済指標は多かったが相場変動は見られず。独GDPは前年比は強く、前期比は予想を上回るも、前回より減速。独CPIは前年比0.4%と速報値と変わらず、ユーロ圏鉱工業生産は前回のマイナスから大幅に上昇するも、前年比は弱く、ユーロ圏GDP・改定値は前年比1.6%と変わらず。

AUDUSDは、終値ベースでは弱さが目立つ一日。終値は0.7647と200時間MA=0.7651近辺で何とか下げ止まっており、週明けの相場が気になる通貨ペアで買いから入り、だめなら撤退を覚悟。最近は、AUDUSDの動きを注視してみているが、8月2日以降の強さもやや陰りが見え初めているのが気になる。


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●アトランタ連銀GDPNow=米第3四半期GDP予測値は、小売売上高が弱く、3.7→3.5%に下方修正。

●NY連銀Nowcast=米第3四半期GDP予測値は、小売売上高が弱く、2.63→2.43%へ下方修正。

●米企業在庫は0.2%と前回と変わらず、企業売上高は1.2%と前回を大幅に上回り、3年4か月ぶりの方幅増で在庫の解消が進む。

●IMF中国経済に関する年次審査報告書=景気刺激策の質を高めるためには、中国の政策当局者はGDP伸び率目標の設定をやめるべき。IMF予測値は、2016年6.6%、徐々に鈍化し2021年5.8%前後と予想。

●米金利先物市場=米小売売上高が予想外に弱く、年内の利上げ確率が47→43%へ低下。

●ブラード・セントルイス連銀総裁=今後数年は1回の利上げに留まると予想。景気の回復循環の動きは基本的に終了。ドルの成長への影響は過去2年間、過剰に強調された。

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◎15:00    GER 第2四半期 GDP・速報値=季調済前期比0.4%(予想0.2% 前回0.7%)、季調前・前年比3.1%(予想1.5% 前回1.6→1.5%)→ 前期比は予想を上回るも前回より減速、前年比は予想を大幅に上回る

◎15:00    GER 7月 消費者物価指数・改定値=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.3%)、前年比0.4%(予想0.4% 前回0.4%)、HICP前月比0.4%(予想0.4% 前回0.4%)、HICP前年比0.4%(予想0.4% 前回0.4%)→ 速報値と変わらず

◎18:00    EUR 6月 鉱工業生産=前月比0.6%(予想0.5% 前回-1.2%)、前年比0.4%(予想0.7% 前回0.5→0.3%)→ 前月比は前回のマイナスから増加へ、前年比は前回が下方修正され予想を下回る

◎18:00    EUR 第2四半期GDP・改定値=前期比0.3%(予想0.3% 前回0.3%)、前年比1.6%(予想1.6% 前回1.6%)

◎21:30    USD 7月 小売売上高=前月比0.0%(予想0.4% 前回0.6→0.8%)、除く自動車前月比-0.3%(予想0.2% 前回0.7→0.9%)→ 予想外に弱くドル急落へ

◎21:30    USD 7月 生産者物価指数=前月比-0.4%(予想0.1% 前回0.5%)、前年比-0.2%(予想0.2% 前回0.3%)、コア前月比-0.3%(予想0.2% 前回0.4%)、前年比0.7%(予想1.2% 前回1.3%)→ 予想外のマイナスにドル急落

◎23:00    USD 6月 企業在庫=前月比0.2%(予想0.1% 前回0.2%)、企業売上高=1.2%(予想 前回0.3%)→ 前回・予想と変わらずだが、 企業売上高は前回を大幅に上回り、3年4か月ぶりの方幅増で在庫の解消が進む、GDPの重要な構成要素となる自動車の除く在庫=0.2%(5月0.3%)

◎23:00    USD 8月 ミシガン大学消費者信頼感指数=90.4(予想91.5 前回90.0)→ 予想を下回る

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