2016/08/14

今週の注目材料(8月15~19日)

今週の注目材料(8月15~19日)

今週で夏休みもピークが終わり、市場参加者が徐々戻ることでしょう。先週は強い米雇用統計で盛り上がった相場も、予想外に弱い米経済指標+原油価格の上昇+米金利の低下に振り回された気がしますが、これは夏休み相場のなせる業なのでしょうか?

さて、今週のメインイベントはFOMC議事録ですが、それ以外でも、豪中銀とECBが共に議事要旨を公表します。また、米国、英国、カナダの消費者物価の発表や、NZ、英国の雇用統計、そして、日本のGDPの発表など、多くの重要な発表が控えており、それぞれで相場が動くことは間違いありません。

また、米国を除き、世界的な主要中銀が買い入れ額を増額する中で、債権利回りは低下傾向にあり、株高が続く相場も、為替相場との関連性は高く、注意して見守る必要がありそうです。

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【国別の材料】

1.日本
8/15(月) 第2四半期(4-6月期)のGDP・速報値が最も重要で、前期比予想0.2% 前回0.5% 前年比予想0.7% 前回1.9%と、共に前期より成長の大幅鈍化が予想され、予想数字のかい離で円相場が動くことは間違いありません。、

8/18(木) 7月の通関ベースの貿易統計では、予想2345億円 前回6,928億円と黒字額の減少が予想されています。

2. 米国
8/16(火) 消費者物価指数=前月比予想0.0% 前回0.2%、前年比予想0.9% 前回1.0%、コア前月比予想0.2% 前回0.2%、コア前年比予想2.3% 前回2.3%と、CPIの低下予想に事前の為替相場に影響を与える可能性が懸念されます。

8/17(水)  FOMC議事録公表(7月27日分)で、『政策金利0.25~0.5%の維持を決定(9対1)。短期的な経済見通しへのリスクは低下(リスク判断は昨年12月来)。労働市場が力強さを増し、経済活動が緩やかな速度で拡大。家計支出も力強く増えた。インフレ期待は総じて変わらず』との強気とも思われた結果に、期待外れだったのでしょうか? なぜかドル売りへと動いたことに違和感を覚えており、議事録を注目したいと思います。

3. ユーロ圏
8/18(木) ECB理事会議事要旨(7月21日)は、ECBは3月10日の包括的な緩和策を見守る流れが続いており、『政策金利0.0%、上限金利0.25%、下限金利-0.40%、QE(量的緩和)は月800億ユーロの購入を少なくとも2017年3月末まで継続し、延長の可能性』を維持しています。また、『政策金利が長期にわたり現行またはそれ以下に留まると予想』。ドラギECB総裁は『成長リスクは下向き』と発言し、ユーロ売りになったいましたが、今回の議事要旨で詳細が注目されます。

4. 英国
8/16(火) 消費者物価指数は、前月比予想-0.1% 前回0.2%、前年比予想0.5% 前回0.5%、コア前年比予想1.3% 前回1.4%と、前月比、前年比と弱くマイナスに落ちる可能性が気になります。

8/17(水) 雇用統計は、OIL方式失業率(6月 3か月/3ヵ月)=予想4.9% 前回4.9%、失業保険申請件数=予想9,000人 前回400人、平均所得(除くボーナス/3か月)=前年比予想2.3% 前回2.2%、含むボーナス/3か月=予想2.4% 前回2.3% と、失業者数の増加に対して、所得の増加が見込まれていますが、いつもながら直後の相場変動が高い指標です。

5. 豪州
8/16(火) 豪中銀議事要旨公表(8月2日分)は、期待通り政策金利を1.75%→1.50%に引き下げ、声明では『インフレがかなり低い水準にとどまっており、この状況はしばらく続く可能性が高い。金融機関は貸し出す態勢を取っており経済が必要な調整を行うことを支えているが、為替高がこれを複雑にする可能性がある』と、低インフレと豪ドル高を懸念しながらも、為替相場は豪ドルが上昇していたこともあり、今回の議事要旨を注目しています。

8/18(木) 雇用統計は、失業率=予想5.8% 前回5.8%、新規雇用者数=予想10,000人 前回7,900人、労働参加率=予想64.9% 前回64.9%、正規雇用者数=予想 前回38,400人、パートタイム雇用者数=予想 前回-30,500人となっています。いつもながら新規雇用者数の増減で豪ドル相場が動くことが多く、注目しています。
 
6. NZ
8/17(水) 第2四半期 雇用統計は、失業率=予想5.3% 前回5.7%、就業者数増減=前期比予想0.7% 前回1.2%、前年比予想2.5% 前回2.0%、労働参加率=予想68.8% 前回69.0%で、四半期ごとの発表だけに、予想数字とのブレも大きいように思われ、相場変動が高くなることが予想されます。

7. カナダ
8/18(木) 消費者物価指数=前月比予想0.0% 前回0.2%、前年比予想1.4% 前回1.5%、BOCコア前月比予想0.0% 前回0.0%、BOCコア前年比予想2.1% 前回2.1%と、前回より低下が見込まれており、マイナスになるようならカナダドル売りが強まる可能性もあります。


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詳しくは「今週の予定」をご覧ください

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