2016/08/03

2016年8月3日(水曜)2日の海外市場はドル売りが続く

2016年8月3日(水曜)2日の海外市場はドル売りが続く

久々のドル全面安。AUDUSD+NZDUSDの上昇も原油価格の続落と伴に弱まる。USDJPY+EURUSD+GBPUSDは続伸し、ロンドンクロージングタイムでようやく上げ止まる。

原油価格は一時39.27ドルへ続落し、39ドル台後半で推移。米株は続落、DJIAは-90.74(-0.49%)、NASDAQは-46.46(-0.90%)、S&P500は-13.81(-0.674%)、日本株先物も2%超の下落へ。米10年債利回りは1.547%と小幅上昇するも、2年債利回りは低下へ。

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USDJPYは、100.60台まで続落し、ロンドンクロージングタイムでようやく下げ止まる。100円の大台+100.50円がとりあえず一つの目安となるも、「いつか通った道」で邪魔する動きが無いことを確認済み。引き続き戻り売りの流れは変わらず、遅かれ早かれどこまで円高が進むのかを試す動きへ。

ドル円の流れの変化は7月21日で、黒田日銀総裁は「ヘリコプターマネーは必要ない」との発言が結果的に契機にドル円は107円ミドルをピークに下落へ。

29日の弱い米GDP=米金利の低下がさらに追い打ちをかけ、昨日の政府の景気対策の発表もサプライズはなく、財政刺激策=債券発行=日本国債利回り急上昇へ。

さらに、原油価格の続落という結果もドル売りへ傾く材料に使われ、積み上がった円ショートの巻き戻しが、他の主要通貨で積み上がったドルロングの巻き戻しを誘発し、ドルは全面安。

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AUDUSDは、アジア市場で豪中銀が利下げを実施しても、0.7480をボトムに買いの流れが強く、欧州・米国市場序盤にかけて原油価格の上昇もあり、0.7630台まで続伸へ。ただし、原油価格が反転、急落すると0.7600水準まで値を下げるも底堅さを維持。

GBPUSDは、英建設業PMIが7年1年ぶりの低水準でも売り圧力は限定的。上昇力は強くUSDJPYと同じくドル売りの流れをリードし1.3360台まで上昇。終値ベースでは6月30日来の高値水準へ。

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独銀行株下落=コメルツ銀行株9.2%下落し最安値を更新、ドイツ銀行株も4.8%安で過去最安値で終了し、共にSTOXX50指数から除外される。ドイツ銀行が除外されるのは1998年以来初めて。

ドイツ経済研究上(DIW)=英国のEU離脱により、今年の独GDPを0.3%、来年1.2%低下させる。

日本国債利回り上昇=日本政府は金融緩和策から財政刺激策へ移行するとの観測を意識。関係筋は財源確保で、数千億円規模の40年債を発行する可能性があるこ示唆。

IMFの日本経済に関する年次審査スタッフ報告書=日本政府は財政刺激策と日銀による追加金融緩和策の連携を強める必要がある。

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