2017/01/02

今週の為替相場を考える・注目材料(1月2日~1月6日)

今週の為替相場を考える・注目材料(1月2日~1月6日)

今週から2017年がスタートへ。今年のスタートは、トランプ次期米大統領の経済政策への期待と不安を抱きながらも、ドル買いの流れは変わらず。今年の第一週は、FOMC議事録と米雇用統計がメインイベント。

為替相場との関連性の高い日米株価。日本は2万円、米国は2万ドルの大台を目の前にして、足踏み状態ながら、年末要因を割り引けば上昇傾向は変わらず。米金利も10年債利回りは2.65%、2年債利回りは1.3%を高値に上げ止まってはいるも、今後の上昇期待は変わらず、依然として欧州・日本との金利差の拡大傾向も変わらず。

原油価格はOPEC・非OPECとの歴史的な減産合意への期待感に、50ドル台を維持しており、産油国でもある米国はシェールオイルのリグ活動数が増加し、米国にとってはプラス要因となっている。

トランプ米次期米大統領の期待相場は、いずれ裏切られる、または、強気相場の反動があることは常ながら、1月20日のトランプ新政権が発足する前からその陰に怯える必要もなく政策が評価される次期と言われている100日間までは十分な日数が残っている。

さて、今週の一週間の為替相場を考えれば、クリスマス休暇+年末・年始の特殊要因も過ぎ、投機的なポジションは減少していることも考えられ、新たな一年の門出で活動しやすく、選択肢としては、できるだけ有利な水準でドル買いを考えている市場参加者が多いと思われる。そのタイミングとしては、4日のFOMC議事録と6日の米雇用統計に絞られてくる。


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【今週の他の注目材料】

※今週は年始で、2日、3日は日本の祭日で、内外共に重要な経済指標の発表も少なく、注目は、4日のFOMC議事録と6日の米雇用統計に絞られてくる。


1/2(月)   バンクホリデー(振替休日で、日本・英国・米国を含め、主要国の多くは休場)

1/3(火)   東京市場休場(バンクホリデー)
00:00 USD 12月 ISM製造業景況感指数

1/4(水) 
19:00    EUR 12月 消費者物価指数・速報値
04:00 USD FOMC議事録公表(12月14日)

1/5(木)   
22:15    USD 12月 ADP全国雇用統計
00:00    USD 12月 ISM非製造業景況指数

1/6(金) 
19:00    EUR 11月 小売売上高
22:30    USD 12月 雇用統計
22:30    CAD 11月 貿易収支
00:00    USD 11月 製造業受注、耐久財受注・確報値



≪詳しい予定は、添付ファイルの今週の予定をご覧ください≫



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今週の【通貨ペア別のレンジ予想】



◎USDJPY【予想レンジ 115.00←116.00~118.50】

116.50円を割り込んでからの売り圧力は予想外に弱く、EURUSDが薄商いで投機的な動きに急騰する中でも、116.00円を割り込むこともできず、逆に底値を確認したようにも感じられる。

今週は、米FOMC議事録と米雇用統計で相場変動が期待できるが、116.00が底値になる可能性が高まっており、仮にその水準を割り込んでも、FOMCで急騰したスタート水準となる115.00円は今後のボトムになる可能性も意識したい。



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◎EURUSD【予想レンジ 1.0400~1.0600】


イタリアのモンテ・パスキの救済は何とか目鼻がついてホットするも、1月1日のトルコ・イスタンブールでの銃乱射事件はもちろんのこと、最近の多発するドイツやトルコでのテロ攻撃が気がかり。

先週は超閑散な市場で、直近のユーロショートのストップを狙い撃ちにした「フラッシュ・クラッシュのミニ版」にEURUSDは1.0550どころか一時1.0650台まで急伸し、1.0500まで値を戻す荒っぽい展開となった。

IMMの通貨先物のユーロ・ポジションはショートの減少傾向が続き、市場のユーロ売り期待感とは反する値動きとなっている。EURUSDの売り圧力は変わらずと思いながらも、1.0500の大台を回復していることで、今週は1.0500を中心にした1.0400~1.0500のレンジを考えたい。台風の目はFOMC議事録と米雇用統計で注意が必要。


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◎GBPUSD【予想レンジ 1.2250~1.24500 】

メイ英首相は年初に、議会に対してEU離脱交渉の政府方針を説明する。予定日は把握てきないが、遅かれ早かれ相場変動の材料にされそうである。実施の説明の結果でハード・ブレグジットとみるのか、ソフト・ブレグジットとみるのかで、ポンド相場は変わってくると思われる。

IMMの通貨先物のポンド・ポジションはショートの減少傾向が続き、テクニカルでも1.2200近辺をボトムにして下げ止まり、新たな材料がなければ、1.2250~1.2450のレンジからややビットアップした動きとなりそうである。台風の目はFOMC議事録と米雇用統計で注意が必要。台風の目はFOMC議事録と米雇用統計で注意が必要。


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◎AUDUSD【予想レンジ 0.7150~0.7350】

0.7300~0.7500のレンジ下限を割り込んでからの下げはきつかったが、クリスマス休暇、年末・年始の調整色の強い相場での動きの中で、0.7150をボトムに、0.7150~0.7250の安定相場が続いている。

中国経済への過度の危惧は薄れ、資源価格高に、極端なAUD弱気材料も見当たらないが、0.7150を割り込むと続落のリスクだけは気になる。台風の目はFOMC議事録と米雇用統計で注意が必要。


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