2017/01/18

為替相場はトランプ氏の口先と手のひらで変動するもの、なの!?

為替相場はトランプ氏の口先と手のひらで変動するもの、なの!?

トランプ氏は「ドルが強すぎ米国の企業は中国の企業と競争できない」と非難。べつに為替レートだけで米貿易赤字が増えると思ってはいないと思うが、「ドルは既に強すぎる」と口先だけで変動する為替相場。中国を狙い撃ちしていると思える発言でも、円はその影響を受け、USDJPYはピークの118.60近辺からすでに6円近く下落している。

それに、メイ英首相の「単一市場からの離脱と、離脱の最終案は議会に採決を求める」そして、「欧州市場への最大限のアクセス確保を目指し、欧州以外の国々と独自の自由貿易協定を締結を目指す」と、潔い決断で、ポンドのショートカバーがさく裂する、二つの要因が絡み合っているのが昨今の相場。

これで英最高裁がリスボン条約50条のEU離脱交渉で議会の承認が必要となっても、サプライズではなくなり、悪影響が現実化するまでは、極端なポンド安も難しいのでは?

トランプ氏は米国ファーストで、今までも頻繁に、特に中国、そして、日本やメキシコへの貿易不均衡を厳しく非難していた。今、ドル独歩高でドルが強すぎるといっても、至極当然のことと感じている人は多いことでしょう!

1月20日(金曜)にトランプ氏が第45代米大統領にが就任する。彼の口先と手のひらで動かされている為替相場は、就任後の口先から発せられる言霊の影響力を見るまでは次に進むことができずにいるようである。

17日のWSJ紙のインタビューで「減税による景気刺激でドル高に弾みがついた場合にはドルを押し下げる必要が出てくる可能性」を示唆していた。まだ減税もせず、ドル高も調整ムードのなか、ドル安誘導を懸念したポジションをとるのも、リスクでは?