2017/01/17

2017年1月17日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年1月17日(火曜)欧州・米国市場序盤の動き

メイ英首相の会見は過ぎ、習近平国家主席のダボスでの発言も終わった。共にサプライズはなかったが、強い英CPI+市場に安心感を与えたメイ英首相の発言に、ポンド・ショートの激しいい巻き戻しにポンドは急伸。結果はドル安+ポンド高。

メイ英首相は「単一市場のメンバーとならず、EUからの移民を管理する」「関税協定の準加盟国であること望む」「EUの部分的な加盟に留まることは望まない」、「EU離脱の最終案は議会で採決する」と発言。

市場の反応は好感しポンドは急伸。先行し発表となった強い英CPIもあり、GBPUSDは早朝の1.2010台、欧州市場の1.0290台を安値に、一時1.2340台までと本日の安値から約330pips上昇へ。

習近平国家主席は、全般的な内容にとどまり、サプライズは見られなかったが、「世界の問題はグローバル化によるものではないと繰り返し強調」→ トランプ次期政権の保護主義的な政策をけん制する狙いとも思われる。

ダボス会議では、トランプ政権で上級顧問の予定スカラムッチ氏は「米国はドル上昇に注意すべき」と警告。一方的なドル高を抑制する狙いなのか不明ながら、欧州市場はドル売り圧力が続いていた。

米金利は低下から値を戻し前日とほぼ同水準。米株先物は小幅下落。3連休明けの米国市場の動き待ち。

USDJPYは、アジア市場から続く、株安=円高の流れが加速し、113円を割り込んでからも売りの流れが続いた。112.70台をボトムに、GBPJPYの急伸の影響と思われるが、下げ止まり、113.60近くまで値を戻すが、引き続き上値は重い。

EURUSD+AUDUSDともに、アジア市場から欧州市場にかけて上昇は止まらず。EURGBP+GBPAUDでポンドが上昇する流れに、上昇力は弱まるも高値圏を維持。

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メイ英首相=EUからの移民を管理する。単一市場のメンバーであることは提案しない。EUは全ての加盟国にとって柔軟なものとはいえない。

メイ英首相=EU関税同盟と新たに協定を締結したい。関税協定の準加盟国であること望む。EU離脱後の移行期間の設定について検討

EUを解体することは望まない。EUの部分的な加盟に留まることは望まない。EU離脱の最終案は議会で採決する。

習近平国家主席(ダボス会議)=グローバル化を経済問題の原因とせず、悪影響に適切に対処することが重要。世界の問題はグローバル化によるものではないと繰り返し強調→ トランプ次期政権の保護主義的な政策をけん制する狙い。

習近平国家主席(ダボス会議)=中国経済はニューノーマルに入ったが、経済のファンダメンタルズは変化でず、家計消費が経済を牽引。

アンソニー・スカラムッチ氏・トランプ政権で上級顧問の予定(ダボス会議)=パネルディスカッションでドル高進行のリスクを警告。米国はドル上昇に注意すべき。

アンソニー・スカラムッチ氏・トランプ政権で上級顧問の予定(ダボス会議)=インフラ政策は相当強力だろう。米国は簡素な税制を取る可能性が高い。米国には独立した中央銀行が必要

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=ユーロ圏のコアインフレ率は大きく上昇していないが、エネルギー価格の上昇でいずれ押し上げられる可能性がある。


ノボトニー・オーストリア中銀総裁=総合インフレ率は大きく上昇したが、コアインフレ率はそれほどでもない。これは主に原油などエネルギー価格の上昇が背景。原油価格の上昇はいずれコアインフレ率に影響を及ぼす可能性があるが時間を要する。