2015/12/05

2015年12日05日(土曜) 最新のIMMポジション(12月1日集計分)から

2015年12日05日(土曜) 最新のIMMポジション(12月1日集計分)から

IMMのデータは毎週火曜日時点のポジションを集計し、今回は12月1日となる。3日のECB理事会、3日・4日のイエレンFRB議長の発言、4日の米雇用統計と、重要なイベントが目白押しの週の初めに発表された数字だけに、ユーロ・ショートとドルロングを織り込んでいる状況と考えてもいいだろう。

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネット・ショートのコントラクトは、11月17日の週が-372,945、24日の週が-399,037とショートが拡大、1日の週では-391,664とややショートが減少し、利食いパターン強まっていたことがわかります。

ただ、このショートの水準は3月10日の週以来の高水準となっており、5週間ショートが拡大していた後の微調整だったことも考えられる。通貨のショートが積み上がり過ぎていた結果、ECB理事会では中銀預金金利が-0.3%へ、QE期日の半年延長という、予想範囲内でサプライズとは言い難い結果にも関わらず、ユーロの急進、ドルの急落という激しいポジションの巻き戻しが始まったことが理解できます。

ユーロのショートはECB理事会の追加緩和を織り込み、ショートが拡大しましたが、他の主要通貨では、横ばいから逆にショートが減少していたことも確認できます。

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円・ポジション
-77,336→-74,901(2,435)、4週間続いたショートの拡大から一変し、2週連続でショートが減少。シリア問題やパリ多発テロ後の世界的なテロの拡大、トルコとロシアの関係悪化など、リスク回避の円買いの発想が続いていた可能性と思われる。集計後はユーロ高+株高に円買いへと動くもレンジ内。

ユーロ・ポジション
-175,484→-182,845(-7,361)、6週連続でユーロショートが拡大。ECB理事会を前に控えた集計日で、ユーロショートは5月中旬来の高水準で、ユーロのショートが拡大していたこともうなづける。集計後は1.100の大台を目指し上昇へ。

ポンド・ポジション
-32,256→-28,258(3,998)、5週間連続でショートが拡大していたが、久しぶりに減少。対ポンドクロスで買いの流れも考えられるが、集計後はGBPUSDが一時1.49まで下落するも、ユーロ買いに引っ張られ上昇へ。

スイスフラン・ポジション
-22,209→-24,789(-2,580)、5週連続でショートが拡大。スイス中銀の期待通りにスイスフラン安が続いた。集計後はドル売りの流れに1.00の大台を割り込む。


カナダドル・ポジション
-38,617→-38,980(-363)、3週連続でショートが拡大。原油価格の低水準もあるが、弱いカナダ経済成長と低インフレを意識するも動きは鈍い。集計後もUSDCADは1.33~1.34のレンジで動けず。

豪ドル・ポジション
-57,145→-46,648(10,497)、2週連続でショートが減少。集計後は昨年10月中ごろの高値0.74台を目指すも、抜けきれず。

NZドル・ポジション
4,010→4,757(747)、小幅ながら8週連続で唯一ロングを維持。集計後には一時0.68を目指す動きへ。

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