2015/12/03

2015年12月3日(木曜)昨日2日、海外市場の動き

2015年12月3日(木曜)昨日2日、海外市場の動き

強い米ADP雇用統計の改善から続いたドル買いは、イエレンFRB議長の予想通りのタカ派発言でピークアウトし売りへと変化。ベージュブックも緩慢な経済成長の拡大を確認し、FOMCの利上げ期待はさらに膨らむ。

イエレンFRB議長は「米経済は十分に成長し、労働市場の改善とインフレ加速を達成できるとの確信を一段と強めた」、「長過ぎる利上げ先送りはのちに突然の引き締めリスクになる」、「海外からの下押しリスクは夏以降に弱まった」。

カナダ中銀は予想通り政策金利を据え置き、声明でハト派は見られず、CAD買いが強まる。

NYダウは150ドル近く低下、米10年債利回りは一時2.19%へ上昇、WTIは一時40ドル割れへ低下。DXYは99.795→一時100を超え、99.95近くで推移。VIXは14.67→16台へと大幅上昇。

USDJPYは、強いADP雇用統計から123.20円を超え123.60台まで続伸。イエレンFRB議長の発言で方向転換し、123.10円の上昇スタート近くまで値を戻すが、ドル高基調は変わらず。

EURUSDは、弱いユーロ圏CPIを引き金に1.06の壁を割り込み続落。イエレンFRB議長の発言で1.0550をつけてから方向転換し、1.0620台と下落のスタート近くまで値を戻すが、ユーロ売り基調は変わらず。

GBPUSDは、弱い建設業PMIが引き金に1.5000を割り込み続落。イエレンFRB議長の発言で1.4900を割り込み方向転換し、1.4950台まで値を戻すも買いは弱く、ポンド売り基調は変わらず。

AUDUSDは、朝方の豪GDP後の高値0.7340台を超えられず、クロスではAUD高傾向が続くも、0.7300を割り込む。イエレンFRB議長の発言にAUDクロスの利食い売りも入り戻りは鈍い。

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イエレンFRB議長発言のポイント→「米経済は十分に成長し、労働市場の改善とインフレ加速を達成できるとの確信を一段と強めた」、「長過ぎる利上げ先送りはのちに突然の引き締めリスクになる」、「海外からの下押しリスクは夏以降に弱まった」と、予想通りの強気発言。

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スペイン経済相=今後数年間の成長率は3%に近いと予想。

ECB調査=ユーロ圏の中小企業は、与信枠は拡大しているが、顧客獲得が問題。

ロックハート・アトランタ連銀総裁=12月のFOMCは歴史的会合になる可能性も。経済はもはや緊急の措置を必要としない。雇用市場改善の基準は達成された。

スペイン憲法裁判所=カタルーニャ独立手続き決議は無効と判断。

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カナダ中銀声明=経済見通しは概ね10月の見方と変わらず。家計の脆弱性のリスクは徐々に高まリ続けている。インフレ見通しは概ね均衡。加ドル安や緩和政策が回復を支援。

カナダ中銀声明=カナダ経済は複雑で長い調整局面にある。米国経済の回復、カナダドル安、緩和策が功を奏する。

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イエレンFRB議長=長過ぎる利上げ先送りはのちに突然の引き締めリスクになる。海外からの下押しリスクは夏以降に弱まった。中国の減速は緩やかで段階的になる可能性。

イエレンFRB議長=経済は十分に成長し、労働市場の改善とインフレ加速を達成できるとの確信を一段と強めた。

イエレンFRB議長=FOMCの政策軌道は最新のデータ次第。インフレ期待は向こう数年で2%に向かう。インフレ期待を適切に抑制。 

イエレンFRB議長=大半のFOMC参加者、一連の段階的利上げを想定。利上げ開始、事前に決められた道筋に乗ったわけではない。

米地区連銀経済報告(ベージュブック)=大半は経済が緩慢なペースで拡大。ドルの上昇がインフレ抑制に寄与。

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