2015/12/05

2015年12月5日(土曜)昨日4日 海外市場の動き

週末金曜日。注目の米雇用統計はまずまずの結果で、12月の米利上げはほぼ確定的。貿易赤字の拡大は気になるが、注目は来年の利上げのペースへと移る。

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁の初公式発言でも12月の利上げを支持。米短期金利先物市場は、12月の米利上げ予想を79%織り込む。逆に、カナダの雇用統計は弱く、貿易赤字も拡大し、今後の成長拡大も期待できにくい。

ドイツ連銀は成長見通しを据え置き、インフレ見通しを引き下げ、仏連銀は成長とインフレ見通しを引き下げた。ドラギECB総裁は、追加緩和の決定は中銀の目標達成を目指したもので、市場の期待に応えるためのものではないと、市場の動きにやや失望。

米10年債利回りは2.3138→2.27%台へ低下、NYダウは354ドルと約2%近く大幅上昇。WTIは40ドル台近くへと低下、DXYは97.621→98.30台へ上昇、VIXは18.11→15台へ大幅に低下へ。

USDJPYは、123.50円台を超えられず。米雇用統計を受け123.30台まで上昇するも、利食いのドル売りに122.70円台まで一時下落、122.70円から123.30円のレンジで推移。円クロスでの円は弱含みで推移し、引き続きドル高基調は変わらず。

EURUSDは、1.100の大台を前に売りへと変化するも、1.0850近辺をボトムに下げ止まる。欧州市場では売りへと変化、米雇用統計に1.0860~1.0950のレンジで上下に変動。前日の急騰の反動に上値は重い。

AUDUSDは、アジア・欧州市場は動きが鈍く、米雇用統計に0.7280まで下落から、反騰し0.7380台まで100point近く上昇、ロンドンクロージングタイムでは0.7330まで低下し、動きが止まる。

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ドラギECB総裁=追加緩和の決定は中銀の目標達成を目指したもので、市場の期待に応えるためのものではない。2%のインフレ目標を遅延なく達成できると確信を持って言える。

ドラギECB総裁=理事会で決定した一連の措置はインフレ目標の達成の一助になると確信しているが、必要に応じて将来的に一段の措置を導入できる。

バイトマン独連銀総裁=現在の低インフレは原油安が主因で追加緩和に反対。

リムシェービッチ・ラトビア中銀総裁=予想を上回る大規模な追加緩和を打ち出す必要に迫られるような破滅的なことは何も起こっていない。

スメッツ・ベルギー中銀総裁=市場は今回のECBの措置を失望視しているようだが、金融市場や実体経済での状況との関連でみるべきで、ECBの措置に自信。景気回復は改善している兆候がみられる。

ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁(7月就任後初の公式発言)=12月利上げに支持表明、遅いよりは早めの利上げを支持し、その後の引き締めペースは緩やか。

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CAD 第3四半期 労働生産率=前期比0.1%(予想 前回-0.6→-0.9%)

CAD 10月 国際商品貿易=-27億カナダドル(予想-17.0億カナダドル 前回-17.3億→-23.2億カナダドル)→ 予想外に赤字額が拡大へ

CAD 11月 雇用統計: 失業率=7.1%(予想7.0% 前回7.0%)、雇用ネット変化率=-35,700人(予想-1,00人 前回44,400人)、労働参加率=(予想 前回66.0%)、フルタイム=36,600人(予想 前回9,000人)、パートタイム=-72300人(予想 前回35,400人)→ カナダ雇用者は予想外に減少、失業率は上昇へ

USD 10月 貿易収支=-438.9億ドル(予想-406.5億ドル 前回-408.1→-424.5億ドル)→ 赤字幅が拡大へ

USD 10月 雇用統計: 失業率=5.0%(予想5.0% 前回5.0%)、非農業部門雇用者数=21.1万人(予想20万人 前回27.1→29.8万人)、平均時給=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.4%)、前年比2.3%(予想2.3% 前回2.5%)→ 予想を上回り直後はドル買いになるも長続きできず

CAD 11月 Ivey購買部協会指数=63.6(予想53.0 前回53.1)→ 予想を大幅に上回る

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