2015/12/04

2015年12月4日(金曜) 昨日3日 海外市場の動き

2015年12月4日(金曜) 昨日3日 海外市場の動き

EUR買いが止まらず。ECB理事会+ドラギECB総裁の記者会見+予想通り利上げ示唆するイエレンFRB議長の議会証言。そして、欧米株の大幅下落、米金利の上昇+原油価格の上昇の中で、1.0980近くまで大幅に続伸。EURUSDの上昇がドル売りをリードし、ドル売りが目立つ。

米10年債利回りは2.1797→2.324%近くまで上昇、ECB理事会の結果に欧州株は大幅下落、EUROSTOXX50は-3.61%下落、NYダウは弱く-273ドル(-1.58%)近く下落、WTIはサウジ原産提案しOPEC総会へ向けに41ドル台へ上昇、DXYは99.99→97.65近くと低下しドル売りが目立ち、VIXは15.91→18.90近へ一時19.35まで上昇し変動リスクが高まる。

ECB予測では、インフレ見通しを若干引き下げるも、成長見通しを引き上げ、これらが予期しない下振れリスクがない限り、追加緩和はしないとも考えられ、追加緩和の打ち止め感が、QE拡大を期待した反動も加わり、EUR買いが強まる。

一方、イエレンFRB議長の議会証言では、12月の利上げの可能性を引き続き示唆するも、新たな材料に乏しくドル売りは止まらず。


EURUSDは、1.0980近くまで続伸し、ドル売りをリード。

USDJPYは、EURUSDがリードするドル売りに、122.80~00の買いを飲み込み、122.30近くまで続落。円クロスでは、EURJPY+GBPJPYの上昇が目立ち、AUDJPY+NZDJPYでは逆に円高へ。

GBPUSDは、EURUSDの上昇に、1.4950近辺から1.5000の大台を超え1.5150台まで続伸へ。

AUDUSDは、0.7290~0.7350の上下変動から、終盤にかけて0.7350を上回る。


※※※※※※※※※※※※※※

ドラギECB総裁の記者会見=決定は前回一致ではなかった。穏やかな回復は続いている。

ドラギECB総裁の記者会見=外国為替レートは政策目標ではなが、物価安定と成長にとり重要な要素で、金融政策措置を決定する際は勘案。

ドラギECB総裁の記者会見=QEは2017年3月以降の延長は、条件次第。インフレ率が目標の2%弱の水準へと持続的に向かうまで。

ドラギECB総裁の記者会見=政策金利の据え置きは、すべての短期金利が現在、預金金利に追随し、預金金利がECBの金融政策を主導。

ECB予測は、成長見通しを引き上げ、インフレ見通しをやや引き下げた。
成長見通し=2015年1.4%→1.5%へ上昇修正、2016年1.7%→1.7%据え置く、2017年1.8%→1.9%へ上方修正。

インフレ見通し=2015年0.0%→0.1%へ上方修正、2016年1.1%→1.0%へ下方修正、2017年1.7%→1.6%へ下方修正。

バイトマン独連銀総裁=金融刺激策の延長の必要性は見られない。

※※※※※※※※※※※※※※

イエレンFRB議長上下両院経済合同委員会証言で、FRBは11月の雇用統計を注意深く分析する。米国経済は順調で最近の指標は賃金上昇の兆候を示唆、12月の利上げも選択肢に。4日の米雇用統計を注意深く分析すると。

イエレンFRB議長の議会証言=今後数年で物価は2%へと上昇すると予想。我々は利上げ開始の日を心待ちにしている。利上げは米経済が金融危機から回復したという証し。今後1~2年、雇用改善の継続に十分な成長を遂げる。

イエレンFRB議長の議会証言=雇用改善と物価上昇のために十分な緩やかな経済成長を予想。労働市場の改善継続が物価上昇への自信を強める。原油安や輸入物価低下の影響は来年には和らぐ。

イエレンFRB議長の質疑応答=米国経済、最大雇用にかなり近い。実質中立金利はゼロに近い。中立金利は引き続き低水準で、金利が歴史的な正常値を下回る可能性。利上げ開始後のペースは緩やかに。

イエレンFRB議長の質疑応答=労働参加率は上昇しないだろう。各月20万人の雇用の増加は労働市場のたるみを解消するに十分。OER(効果準備付利)は重要な政策手段。最近の指標は賃金上昇の兆候を示唆。

イエレンFRB議長の質疑応答=各国中銀の金融政策のかい離を織り込む動きにドルは上昇。将来のドル予想を示すのは控える。ドルが高い水準で安定した場合、インフレへの影響は緩和する。ドルは過去18カ月間で大幅に上昇した。

イエレンFRB議長の質疑応答=インフレは著しく目標を下回る。インフレが上昇しているかどうかデータを見守っていく。


※※※※※※※※※※※※※※